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初夏の京懐石 を堪能! 夏越の祓

京都の大好きなお店で、初夏の京懐石を堪能してきました!

「トマトのゼリー」

ガラスの器に盛られた涼やかな一皿からスタートです。
しっかりトマトの味わいがあって、喉越しの良いゼリーが、食欲を増させます。

「蒸し穴子」

ふわ~っと口の中に広がる穴子の柔らかさと旨み、そこに、山椒の実がアクセントになっています。

「六瓢息災」

「無病息災(むびょうそくさい)」ならぬ、「六瓢息災(むひょうそくさい)」。
「瓢箪(ひょうたん)」が、食材の形で、器の形で、色々盛り込まれたお料理です。

お札が飾られているのは、籐細工で組まれた「茅の輪(ちのわ)」風

6月になると、神社などで、大きな輪を見た事はありませんか?
茅(ちがや)の草で編まれたもので、6月末に行われる 「夏越の祓」(なごしのはらえ)の為のもの。
「茅の輪くぐり」とも言われますが、今年前半の厄落とし、無事に過ごせたことに感謝して、年末までの後半を、無病息災、健やかに過ごせるよう祈る行事です。

私も、以前、神戸の生田神社で茅の輪くぐりをしました。

籐細工も、この「茅の輪」に倣ったものだそうで、この輪の中に手を入れたり出したりして、是非、夏越の祓をして下さいとのこと。
本当に、素敵な演出です。

「茅の輪」を外すと、本当に、眼にも美しく、そして細やかな仕事をされている、心尽くしのお料理が盛り合わせてあります。

なんと素晴らしい…。
本当に、その一言です。

「ケンケン鰹の炙り」

この時期、料理長お薦めの、お魚のひとつで、私は、今年の初の鰹です。
炙った香りが口に中に広がり、脂ものっていて、美味、美味…。

「メイタガレイの炙り」

こちらも、今が美味しいメイタガレイ。
軽く炙って、メイタガレイの肝醤油で頂きました。

炙りが盛られて出てきたアスパラガスの器。

この器に、お刺身を盛り付ける…。
こういう演出に出逢うと、また嬉しくなりますね。

「メイタガレイの煮こごり」

こちらも、美味。
さっぱりとしたポン酢に、口の中でトロリと溶けていく感じが堪りません。

「白味噌椀(じゅんさい、ずいき、お麩)」

白味噌の椀物は、本当に、さすが、京都!と思う味わい。
お出汁の素晴らしさはもちろんですが、なんと滑らかな舌触り…。
この食感を作り出すのに、どれだけの手を加え、心配りをしながら準備されているのかを考えると、凄い!
思わず、眼をつぶって味わってしまいます。

「若鮎焼き・山椒酢」

こちらも初もの。
ほろ苦さも少なく、骨も柔らかくて、若鮎ならではです。
本当に美味。

「海老のお素麺」

爽やかな一皿。
こちらも、初夏を感じさせます。

「鱧の柳川」

初もの尽くしの最後は、鱧(はも)。
鱧は、梅雨の時期に美味しくなると言われる魚で、これからが本番。
梅雨が苦手な私ですが、「鱧が美味しくなるなら仕方がない…」と、毎年、頑張って乗り切っています。

取り皿にも、紫陽花が咲いています。

「コーンご飯、若芽のお澄まし、お漬物」

コーンご飯は、この時期ならでは。
コーンの甘みと、お米の甘みが重なって、美味しいです。

「しんこのくぎ煮」

神戸の春の訪れを告げる「いかなご」は、「しんこ(新子)」とも呼ばれ、関西で親しまれています。
こそっと、出して下さいました。

いつもながら、細やかな手仕事に、心尽くしのお料理。
味わいはもちろんですが、京都ならではの、お料理の出し方、器、設え…。
伺う度に、勉強になり、とても刺激になります。

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