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秋のご馳走☆栗の渋皮煮を作りましょう

秋の味覚のひとつ、和栗。
美味しいですよね。
色々なお料理、お菓子に使われています。

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丹波栗(3Lサイズ)

私も、毎秋、丹波栗の里・兵庫県篠山市を訪れ、立派な丹波栗を調達。
手のひらに乗せると、ずっしりと重みを感じるほどの大きな栗(3L)で、
大好きな渋皮煮を作ります。

手間も、時間もかかりますが、この時期ならではのご馳走です。

実は、私、マロングラッセが大好き。
いつも、秋冬は、ちょっと高価だなと思いながら、マロングラッセを購入。
楽しんでいました。

でも、渋皮煮を作り始めてからは、この渋皮煮だけで大満足!
お値段も、1/3 程に抑えられますしね。

年に一度の「栗のお仕事」と思い、根気よく作業して、今年も、美味しく
仕上げました。
好きな方は、是非、是非、一度、お試しください!

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栗の渋皮煮

【難易度】★★☆☆☆
【作業にかかる日数】5日~8日程

   工程・作業自体は、とてもシンプルです。
   アク抜きや、味を染み込ませるのに、時間が必要で、
           前半の栗の下処置(鬼皮むき、水洗い)が、少し手間ですが、
   後半の甘み入れは、火入れを重ねる工程のみとなります。

 ※ 栗の個体差、仕上げの甘さの好みによって、必要日数が変わります。

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【 工程 】 (必要な作業日の目安)

①    栗の鬼皮を剥く             1時間(1㎏の栗)
② 渋皮栗のアクを抜き(1回目)   1晩(10~12時間)+1日
③ 渋皮栗のアクを抜き(2回目)   1晩(10~12時間)+1日
④ 渋皮栗に甘みを入れる         3~5日

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【 材料 】

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材料

【材料:栗1㎏に対して】
     栗              1kg
     重曹(じゅうそう) 大さじ1(約15g)
     三温糖       1kg(栗と同量)
     塩            小さじ1 ~

今回は、丹波栗(3Lサイズ)を使用。
中粒~大粒がお勧めです。
皮を剥く作業がしやすいですし、出来上がった時の見栄えもします。

三温糖でなくてもOK。お好みの砂糖をお使い下さい。
分量も、お好みで調整頂いて大丈夫です。
※ 最後の仕上げに、ラム酒(大さじ1)で香りをつけても良いです

【必要な器具】

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目の細かいネット (左) 栗の皮剥き用器具(右)

栗の鬼皮を剥くのは、専用の器具があると、便利です。
色々な種類がありますので、是非、ネット上などでご確認ください。

目の細かいネットは、栗を炊いていく時に使います。
煮崩れそうな栗を、ネットに入れておくと、バラバラにならずにすみます。
(詳しくは、後程、説明します)


【 工程① 栗の鬼皮を剥く 】

1)栗を水洗い後、熱湯に浸け、鬼皮を軟らかくする

大鍋に、水を入れて火にかけ、沸騰させる。
火を止めてから、静かに、水洗いした栗を入れる。
そのまま、手で触れるぐらいまで冷ます。(30~40℃くらい)

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大鍋に、湯を沸かして、火を止める
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静かに、水洗いした栗を入れる

必ず、火を止めて、栗を入れましょう。
湯が跳ねる時もありますので、注意します。

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プクプク、栗から空気が出てくる
そのまま、手で触れるぐらいまで冷ます(30~40℃くらい)


2)栗の皮剥き用器具を使って、栗の鬼皮を剥く

➀ 栗の座(下の部分)から、鬼皮を剥く。(はがすイメージです)
  
この時、渋皮を削らないように、注意する。

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栗の座(下の部分)から、鬼皮を剥く (はがすイメージです)

鬼皮は、「剥く」というよりも、「はがす」イメージ。
栗が、30~40℃ぐらい、温かさが残っているほうが、剥きやすいです。
もし、渋皮を削ってしまった栗は、別にして、置いておきましょう。


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鬼皮を剥いた栗


② 黒い部分がある栗や、渋皮を削ってしまった栗 、割れた栗は、
  ネット等に入れて、たこ糸で、口を閉じておく。

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黒い部分がある栗、渋皮を削ってしまった栗 、割れた栗
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ネットに入れて、たこ糸などで縛る

三角コーナー用のネットを使用しました。
ガーゼ等でも、OK。
茹でていく時に、煮崩れる可能があるので、ネット等に入れておくと、
きれいな栗と分けることが出来て、便利です。

その後、甘みを入れていった時、ネット内の崩れた栗で、味の確認すれば、
きれいに仕上がった栗を、多く残せます。


【  工程② 渋皮栗のアクを抜き(1回目) 】

➀ 鍋に、栗、たっぷりの新しい水を入れ、重曹の2/3量(小さじ2)
  加え、そのまま、一晩(10~12時間)置く。

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新しい水に、栗、重曹を加える蓋をして、そのまま、一晩(10~12時間)置く


②  一晩、重曹入り水に浸けた栗の鍋を、そのまま火にかける。
   沸騰してきたら、中火にして、15分煮る。
   出てきたアクは、丁寧に取り除く。

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一晩置いた鍋を、そのまま火にかける
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出てくるアクを、丁寧にとる

栗の渋皮煮は、アク抜き、アク取りが、とても重要です。
この作業を怠ると、苦みの残る渋皮煮になってしまいます。

特に、一回目の火入れ(アク抜き)の時は、アクを取っても、取っても、
ビックリするほど、どんどん浮いてくる時があります。
諦めずに、とにかく、アクを取りましょう!

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ビックリするほどのアクが浮くが、諦めずに、アク取をすることが大事


➂ 15分煮たら、火を止めて、冷ます。

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15分煮たら、火を止めて、冷ましていく

この時、蓋は、少しずらして置きましょう。
ピタッと蓋をしてしまうと、冷めるまで時間もかかりますし、
匂いが、籠ってしまう場合があります。

④ 常温になった栗を、ひとつひとつ、丁寧に水洗いする。
       黒い筋が残っていたら、ここで、取り除く。
  太い筋は、爪楊枝で取り除くと良い。

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栗を、きれいに水洗いする
黒い筋などが残っていたら、きれいに取り除く
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太い筋は、爪楊枝で取り除くと良い
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きれいに水洗いした栗


⑤ 水洗いした後、割れていたり、煮崩れそうな栗を、別にしてとき、
  再び、これらをネットに入れて、たこ糸で縛る。

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水洗いした後、割れていたり、煮崩れそうな栗
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再び、これらをネットに入れて、たこ糸で縛る


【  工程③ 渋皮栗のアクを抜き(2回目) 】

➀ 栗と、たっぷりの新しい水を、鍋に入れる。
  重曹の残り1/3量(小さじ1)を入れる。
  そのまま、一晩(10~12時間)置く。

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新しい水に、水洗いした栗、重曹を加える蓋をして、そのまま、一晩(10~12時間)置く

ここからは、アク抜き(1回目)と同じ工程を繰り返します。
一部、写真を割愛し、文章のみの説明となります。


② 一晩、重曹入り水に浸けた栗の鍋を、そのまま火にかける。
  沸騰してきたら、中火にして、15分煮る。
  この時も、アクが出るので、丁寧に取り除く。

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アクは出るので、丁寧にとる

この時も、アクが出ます。
アク抜き1回目と比べると少ないですが、丁寧に取りましょう!


➂ 15分煮たら、火を止めて、冷ます。

④ 栗を、ひとつひとつ、丁寧に水洗いをする。
  水洗いした後、割れている栗は、ネットに入れる。


【  工程④ 渋皮栗に甘みを入れる 】

➀ 深鍋に、新しい水(4000ml)を入れて、 アク抜きをした栗、
  三温糖(1/3量)を入れて、沸騰させる。

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新しい水(4000ml)、アク抜きをした栗、三温糖(1/3量)を入れる

三温糖は、3回に分けて加えます
「甘みを入れる作業」は1回(三温糖1kg全投入)で行っても良いですが、
三温糖を2~3回に分け入れて煮て、ゆっくり煮汁の糖度を上げていく方が、
甘みがよく入ります。
また、栗も、軟らかく茹で上がります。

②  沸騰したら、中火で15分煮る。
 この時も、アクが出るので、丁寧に取り除く。

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この時も、アクが出るので、こまめに取る


➂ 15分煮たら、火を止め、蓋をし、そのまま冷ます。
  一晩置くと、良い。

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冷ます様子(一晩置く)

温度が下がる時に、味が染み込んでいきます。
しっかり、冷ましましょう。


この「甘みをつける作業」を、2回繰り返します。
文章のみで、説明します。

④  一晩置いた栗の鍋に、三温糖(1/3量)を入れ、火にかける。
  沸騰したら、中火にして15分煮る。
  その後、火を止め、蓋をし、そのまま冷ます。
  一晩置くと、良い。

⑤ 一晩置いた栗の鍋に、三温糖(最後の1/3量)を入れ、 火にかける。
       沸騰したら、中火にして15分煮る。
    その後、火を止め、蓋をし、そのまま冷ます。
    一晩置くと、良い。

➅ 一晩置いた栗の鍋に、塩(小さじ1)を入れ、火にかける。

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塩(小さじ1)を入れて、火にかける

塩を入れると、味の対比効果で、甘みがグッと引き立ちます。

⑦ 沸騰したら、中火にして15分煮る。
    その後、火を止め、蓋をし、そのまま冷ます。
    一晩置くと、良い。

⑧ 味のチェック、最後の調整をし、出来上がり。

栗にも、大きさ、元々の甘さ等、個体差があります。
最後の甘みの調整は、お好みで仕上げましょう。
三温糖(1㎏全部)、塩(小さじ1)を入れた後、甘みが足らない場合は、
さらに、塩(小さじ1)を加えて、沸騰させて、中火で15分。
冷ましてから、再度、甘みの確認をしましょう!


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栗の渋皮煮・完成!

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【保存する場合】

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瓶詰めにする


煮沸消毒した瓶に、栗の渋皮煮を入れ、煮汁に浸かる状態で保存します。
冷蔵庫で、2~3週間。
瓶を、煮沸密封(真空状態)させたら、3ヶ月程、冷蔵庫保存できます。

瓶詰め後、冷凍することもできますが、食感が変わります。
個人的には、お勧めしません。

シンプルな工程ですが、時間もかかる渋皮煮です。
ただ、年に一度の「栗のお仕事」と思って、毎秋、楽しみながら作って頂けると、嬉しいです。

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【料理用語のイタリア語】

castagna   (栗)            bicarbonato di sodio  (重曹)
shiuma   (アク)

fuoco   (火)
accendere il fuoco(火を点ける)     spengnere il fuoco (火を消す)

togliere  (取り除く)     togilere la schiuma (アクを取り除く)
mettere  (置く、入れる)                 lavare    (洗う)
 lasciare  (置いておく、そのままにする)
15 minuti  (15分)

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