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REGALを磨かせていただきました

今回はREGALを2足ご依頼いただきました。
ありがとうございます。

ゴアテックスのREGAL
雨や砂の多い地域の海外出張の足を支えてくれた一足
10年以上履いていらっしゃるというREGAL
エイジングがとても進んでおり素敵です

どちらも汚れを落として、しっかりと保革いたしました👍
鏡面は好みでないとのことでしたので、自然な艶が出るように磨かせていただきました。
またよろしければ磨かせていただきたく思います。

さて、REGALといえば日本の革靴ブランドでおそらく一番有名と思っておりますが、皆様の中ではいかがでしょうか。
国内41都道府県、さらには中国と香港にまで店舗があります。
しかしそのREGALですが、実は最初は日本のブランドじゃなかったというのはご存知でしょうか。

REGALの歴史について今回はお話しいたします。
よろしければお付き合いください。

REGALは元はアメリカのブランド

1880年 アメリカ・マサチューセッツ州にてエルマー・ジェイド・ブリス氏が「L.C.Bliss & Co.」という社名で創業しました。

元々REGALという名前でもなかったんですね。

1893年 ブリス氏がボストンにL.C.Bliss & Co.から「Regal Shoe Company」として1号店をオープンしました。
彼の狙いは中間業者を排除して消費者に直接販売し、国際的なビジネスを展開することにありました。「工場から足元まで直接販売する」という彼のモットーは、エネルギーと技術によって実践されました。

そして1913年に正式にL.C.Bliss & Co.からRegal Shoe Companyへ改称したとされています。(海外の資料によっては1903年と書いてあるものもあったので正確にはわかりませんでした)

そんなREGALですが、1953年 「Brown Shoe Company」(現在は「CALERES」)と合併します。
このBrown Shoe Companyも1878年創業の靴製造会社で、1939年に一度破産しているものの、1941年に新工場を建て、その後小売業界へ力を入れ、1950年代にはREGALを含めた多くの会社と合併することで、当時1位の靴メーカーにまで成長した会社です。

その後、1961年に「日本製靴株式会社」と技術提携を結びます。
私たちの知る日本のREGALはここから始まりました。

そして1990年4月に日本製靴株式会社がBrown Shoe Companyから商標権を獲得し、10月に日本製靴株式会社は「株式会社リーガルコーポレーション」へ社名を変更します。
この会社が今私たちがよく知っているREGALです。

アメリカのREGALのお話しはここで終わり、次は1961年に技術提携を結んで今や日本のトップにまで快進撃を遂げた日本製靴株式会社についてお話しいたします。

日本製靴株式会社の歴史

1870年、日本初の製靴会社「伊勢勝造靴場」を設立した西村勝三が中心となり、1902年に東京市京橋区鎗屋町(現 東京都中央区銀座)に、合名会社大倉組皮革製造所・合資会社桜組・福島合名会社及び東京製皮合資会社の各製靴部門を統合した、各種靴の製造・販売を目的とする日本製靴株式会社を設立しました。

1903年には本店を東京府南足立郡千住町中組(現 東京都足立区千住橋戸町)に移転し、軍靴の製造・販売を開始します。

1945年、終戦に伴い軍靴の需要は減り、代わりに民需靴へ転換します。戦前から軍靴に用いていたグッドイヤーウェルト式製法主に使用して民需靴の製造・販売を行いました。

ここに出てきたグッドイヤーウェルト式製法ですが、1879年にハンドソーン・ウェルテッドと呼ばれる手縫いの製法を元に、米国のチャールズ・グッドイヤー2世がそれを機械化し1879年に特許を取得した方法です。
ハンドソーン・ウェルテッド製法の靴は、足あたりや馴染みが良く、耐久性も高いという利点がありますが、作るのに時間がとてもかかるというデメリットがありました。それを機械化することで効率よく大量生産できるようになりました。

閑話休題
1958年には日本で初のダイレクトバルカナイズ製法(硫黄を加えたゴム底と靴本体を接着し、釜にいれ熱と圧力をかける製法。スニーカーでよく見られる。)を導入し、1960年にはバルカナイズ製法を用いた安全作業靴の販売を開始しました。(バルカナイズ製法はチャールズ・グッドイヤー1世が発明しました。この親子すごい。)

そして先程もお話ししたように、1961年にRegal Shoe Companyと技術提携を結び、REGALブランドの紳士靴の生産・販売を開始しました。
そして1963年には銀座の「テイジン・メンズショップ」で、当時日本のアイビールックブーム(髪を七三分けにし、ボタンダウンシャツ・三つボタンのブレザー・コットンパンツ・ローファーを着用するのが定番だったとされる、1950年代アメリカで生まれたファッションスタイル)を牽引してきたファッションブランド「VAN」とコラボをして「VAN-REGAL 」という靴を発売します。これが大人気になり、さらに翌年には全国発売も始まってREGALは日本全国に広く知れ渡るようになりました。

当時の「VAN-REGAL 」
参照:https://www.imn.jp/post/amp/108057203897



1967年、自社ブランドの婦人靴の製造・販売を開始して本格的に婦人靴にも進出を始め、1970年 リーガルの専門店にして日本初の本場アメリカンスタイルの直営小売店「リーガルシューズ」第1号店を東京駅八重洲口に出店します。
さらには1972年「リーガル」ブランドの婦人靴の製造・販売を開始し、1980年代後半まで
「リーガルシューズ」のフランチャイズ事業、子会社の設立、自社ブランド紳士靴の「シェットランドフォックス」や「ケンフォード」の製造・販売の開始など大成長を遂げます。

そしてきたる1990年4月に日本製靴株式会社がBrown Shoe Companyから商標権を獲得し、
10月に日本製靴株式会社は「株式会社リーガルコーポレーション」へ社名を変更します。

ちなみにREGALには英語で王者に相応しいや荘厳なという意味があるそうです。
社名を変更した後も様々な事業展開を広げ、その名に恥じない日本を代表する素晴らしいシューズブランドにまで成長しました。

2022年には創業120周年を迎えた(株)リーガルコーポレーション。これからも更なる飛躍を遂げることでしょう。

いかがでしたでしょうか。
元々はアメリカのブランドが日本に受け継がれ、アメリカ時代も含めると140年以上の歴史があるREGAL。
とても長く愛されてきたこのブランドの歴史の一端をお話しいたしましたが、楽しんでいただけたら幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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