見出し画像

18-19 PL 第34節 リバプール-チェルシー

シティとの優勝争いを続けるリバプール。CLQFの相手もポルトと他に比べれば多少楽、リーグもこの試合を終えれば難敵は少ない。しっかり勝ってシティにプレッシャーをかけたいところ。一方サッリ就任1年目も終わりかけのチェルシー。序盤こそ中々調子が上がらなかったが、リーグ戦3連勝と好調のままリバプールと対戦。リーグ順位かEL優勝で来季のCL出場権を得たい。

スタメン

リバプールはたぶんいつもと同じ感じ。チェルシーはLSBにエメルソンを起用。そしてオドイとロフタスチークの若手2人を起用した。

前半

いつも通りトランジションからゴールに迫ろうとするリバプールに対し、チェルシーはリバプールの良さを消しに来た。序盤こそお互いにイケイケムードの中リバプールが優勢ムードだったが30分を過ぎたあたりからチェルシーは451ではっきりリトリートする姿勢を見せた。

-リバプールから見た景色

試合開始直後からロスト後のカウンタープレスは効果的だった。相手がチェルシーであることもあり奪いきれないシーンもあったが、それでも攻撃を遅らせる効果は十分にあった。
序盤はチェルシーが少し前がかりに来たこともあり、ボールを奪ったら前線3枚を裏に走らせるボールが多かった。チェルシーがリトリートしてからは、サラーのカットインなどを中心に攻めたものの最終ラインからチームで崩していくようなイメージはなく、両SBが幅をとり、そこから2:2や3:3で崩してみるか!という感じだったので、やはりできるだけトランジションから攻撃したかったのだろう。ただ、ファビーニョやマティプが困って持ち上がったときのチェルシーの反応があまりなかったため、持ち上がってもそんなに意味はなかったかもしれない。
攻撃面ではサラーとエメルソンのところで優位性を得れるようだったが、サラーがもった時は組織的かつ粘り強く対応されていた。またロバートソンに比べてTAAはそこまで積極的な上がりを見せていなかった(対面がオドイorウィリアンの影響?)
守備面ではアザールへの対応が特に激しく、ファウルでもOKだからしっかり潰そうという意識が見えた。相手の上りが遅いこともあったが、カウンターの対応は良くできていたし、チェルシーが押し込むような時も隙らしい好きはなかったように思う。ただ、図のように相手の中盤を囲いたいタイミングで簡単にSBに通されてしまいプレスに行けないシーンは何度か見られた。

-チェルシーから見た景色

今シーズンのチェルシーは見た記憶がないからどこまでがオプションでどこからがリバプール専用対策なのかはいまいちわからないが、あくまでボール保持を志向すると思っていただけに試合開始直後からポゼッションにあまりこだわらない姿勢は意外だった。
序盤はお互いに攻めあう展開だったがそれでも早めに前線へ送り後ろでボールを回すシーンはほとんどなかったし、リトリートしてからは完全にカウンターの構えを見せていた。この451リトリートはしっかり準備されたもので、だからこそアザールを中央1トップで起用したのだろう。アザールも相手陣内で左に流れることはあっても基本は0トップではなく1トップとしてふるまっていた。リトリートをするのにジョルジーニョを起用したことも、リバプールのカウンタープレスを回避するための気がする。
何度か危ないシーンは作られリュディガーが負傷交代したものの、0-0で前半を終えたことは十分だと思う。

後半

後半開始直後から攻め続けたリバプールが10分で2得点。チェルシーはイグアイン投入で盛り返すが決定機を決めきれず。リバプールは交替枠で中盤の強度を保ち、一方でチェルシーはあまり流れを変えられなかった。試合巧者ぶりも見せたリバプールが2-0で勝利した。

-リバプールから見た景色

開始早々からテンション高くチェルシーを攻めたてたが、この時間良かったのはCBの2人。前半は引いた相手に対し後ろで中途半端にボールを止めることでテンポを落としていたが、HT明けのこの時間は少ないタッチで両ワイドの前線にボールを供給し続け、チェルシーの選手に落ち着く時間を与えなかった。
先制点のシーンでは、ワンツーでかわす➝相手のカバーを引き付けるで守備の意識を寄せてから逆サイドのマネがゲット。2点目はサラーのカットインからスーパーミドル。前半から続けていたサラーのカットインから2点をとった。
2点を先行して少し緩んだのかイグアイン投入後に決定機を2回作られるが、ポストとアリソンに助けられた。この後ファンダイクの声掛けもあり一度テンポを大きく落として落ち着くと、主導権は渡さないまま残りの時間を過ごして試合終了。危ない時間帯もあったが、運にも助けられて終始五分~優勢で試合を進めることができた。

-チェルシーから見た景色

後半開始直後から猛攻を受け続け、51分についに失点。失点につながったのは最初に剥がされてしまったエメルソンとマークを外してしまったオドイだろうが、前者はずっとサラーの対応をした疲労があり、後者はテンポよく両サイドから繰り出される攻撃に思考停止していたように見えた。1失点したことで前に出ていく必要があるが、2失点目はしたくない。そんな中途半端な状態の隙を突かれてサラーのスーパーミドル。前半であれば中盤のカバーが間に合っていただろうが、ロフタスチークはヘンダーソンに引っ張られ、ジョルジーニョがカバーに入る前に打たれてしまった。
2失点したことで前に行くしかなくなったチェルシーは、オドイに代えてイグアインを投入、右ウィリアン左アザールと配置も変更した。イグアインの0トップ気味な振る舞いにより、特にマティプとTAAの2人に混乱を与え、この試合最も得点に近づく時間帯が訪れた。STの位置に人が入れ替わり侵入し、アザールのドリブルやダイアゴナルランでチャンスを作り出していた。この時間帯にアザールに決定機が2回訪れたが決めきれず、63分にリバプールがテンポを落とすと主導権を明け渡してしまった。
この後は単発的なチャンスはあったが決定機や良い時間帯はないままに試合終了。選手交代で流れを変えることもできなかった。

感想みたいな

・相変わらずの爆発力に加え、ピッチ内で修正できるところも見せたリバプールは強かった、運も多少あったけど。
・チェルシーはHTで準備したことが出せないまま試合が終わってそうだけど、あれだけ押し込まれると両ワイドの選手は守備もできないと厳しそう。
・アザールの決定機は運がなかったというレベル。そのあとリバプールが落ち着こうとしたときの振る舞いのほうが疑問符。2点ビハインドだし裏とられるリスクを負ってでもプレスにいったほうが良かった気はする、リバプールも苦しかっただろうし。そこの意思統一をできるリーダーがいなかったのが残念、いても難しいか。

かずよ(@alejonius_no19)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?