19-20 セリエA アタランタ‐ローマ

ただいま!サッカー!

卒論や試問もほぼ終わり、今年のJリーグも始まろうというところでついに帰ってきました。時間よりも2h+αとられることへのストレスで全然サッカー見れなかった分楽しくいっぱい見たい!

試合前

リハビリ1試合目はアタランタ対ローマです。試合前の順位は4位vs5位で勝ち点差3と、得失点差の関係で逆転は非現実的ですがローマは勝てばCL圏内に並ぶことに。

アタランタは昨シーズンの最終戦、今シーズンのCL3試合を見ましたがいろんなことやるし結果もついてきて追いかけていきたくなる感じが良いですね。ローマもディ・フランチェスコやフォンセカなどを監督に招聘し、面白いクラブになっているという噂は聞いています。

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最初の配置はこのような感じに。アタランタの4141系の対応はシティ戦などでも見たので今回何をしてくるかが最初の注目ポイントです。

0~15分

開始直後はあまりボールが落ち着かない展開。アタランタは縦に速い攻撃も見せながらもボールは握りたい様子。10分ごろからCHがサイドに流れ中央にゴメスが落ちる形が多く見られました。特にサイドの幅の取り方が興味深く、常に3,4枚いるような感じでした。ゴメスはボール保持ではアンカー位置からの固定砲台として、非保持ではプレスのスイッチ役として働いていてこの時点で過労死の予感。

ローマはボールを握ることをそこまで重視せず、縦へ縦へという様子でした。噛み合わせ上SBが時間を得やすいのでそこにつけて同サイドで完結させる攻撃が特に右では多かったような。左はSBからジェコヘ当てて加速する形もありました。

ゴメスが落ちて固定砲台になってからはローマは誰が対応するのかが曖昧になり一手遅れるようになりました。さらにアタランタはサイドで数的優位を作り、押し込んだときはある程度崩すこともできていました。

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15~30分

大勢は変わらずアタランタ優位でゲームが進みましたが、両チーム共に少し変化が見られました。

まずはローマ。何もできなかった1列目の守備をジェコ+IH1枚に変化させました。アタランタの最終ラインにボールが入るタイミングで451→442へ変化することでアタランタはSBにボールを預けるシーンが増えていきました。一方攻撃ではサイド→縦の攻撃が多かったのが、バックパスやジェコのポストプレーが増えました。特にジェコはチームが引き気味のなか単独でも十分時間を作り攻撃につなげていました。

ローマの変化によってゴメスのロングパスが使いにくくなったアタランタですが、その分サイド攻撃が目立ちました。ローマの変化とほぼ同じタイミングでゴメスが左ハーフスペースに残るシーンが増え、サパタを1トップに置いた3421のような形になりました。特にボール保持では334のように最終ラインから前線までどの高さでも大外に選手を置く様子が目立っていました。この時間帯は右サイドからの崩しが目立ちましたが、トロイ、デローン、ハテボール、イリチッチ時々ゴメスのローテーションアタックは人もボールもよく動き、ローマ守備陣を困らせていました。

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30~45分

442気味にシフトしたローマの守備ですが、中盤を4枚にすることで戻りが遅れた選手のカバーが早くなり、被カウンター時の対応が良くなった気がします。特にアタランタの左サイドからの攻撃はほぼ完全に沈黙し、サイドチェンジからの攻撃は人数が足りなかったりやポジショニングが悪くローマにボールを渡すシーンが増えていきました。

守備は改善されたローマですが攻撃面での改善はあまりなく、アタランタ守備陣が引いた状態でボールを持った時にチャンスになるようなイメージはありませんでした。ただアタランタのビルドアップにほころびが増えてきて、サイドからのショートカウンターでチャンスになりそうなシーンをいくつか作れていました。そして最終的にはビルドアップのミスからジェコがカウンターで得点。隙を見逃さずにローマが先制しました。

45~60分

後半開始直後は3412vs4141に戻ったかな?と思ってたタイミングでCKからパロミーノが同点弾。このCKを作るシーン含めSBをピン止めし、浮いたスペースを使うシーンは繰り返し見られました。同点に追いついた後は前半から見られた中盤空洞化が復活し、ボール回しやセカンドボールの回収に勢いが戻ってきました。そして繰り返し見られたSB奥へのロングボールから得たスローインからの流れで逆転に成功します。スローインのタイミングで交代した選手がファーストプレーでゴールするって何も言えないじゃん。

60分~75分

59分の逆転弾によって試合のギアがまた一つ上がることに。お互いに前からプレスをかけショートカウンターを狙い、ボールが落ち着かない展開になりました。負けているローマはとにかく、リードしたアタランタも前からプレスに行き奪ったボールも早めに前へ運んでいたのが印象的でした。

ビルドアップでいい形を見せれていないローマはやはりハイプレスに苦しみ、2CB+アンカーがアタランタの2トップ+トップ下にマークされると中々出しどころがなくロングボールを蹴らされることが多かったです。足元の技術があるイメージだったパウロペスのボールもあまり精度が良くありませんでした。

アタランタは逆転の勢いそのままに3点目を狙いましたが、攻撃的な姿勢が裏目に出ました。ハイプレスで引っ掛けるところまではうまくいきましたが全体的にパスの精度が落ち、パスミスやビルドアップのミスでピンチを招くシーンもありました。また、ローマが引いてきたときに前半見られたような崩しは見られず、ローマの出足の良さにボールを失うシーンが多くありました。

75分~90分

時間も少なくなり攻めるローマですが中々効果的な攻撃はできず。特にビルドアップでのアイデアが乏しくパウロペスからのボールはロングボールかSBへつけるパスがほとんど。それならジェコへのロングボールとセカンドボールの回収を徹底させたほうが期待できそう…という印象でしたが最後までサイドからの攻撃や地上戦からの展開が多く、最後までアタランタ守備陣を崩すことはできませんでした。

アタランタはあまり攻め急ぐこともなく時間を使うような攻撃を続けていました。後ろで何とか繋ごうというシーンもありましたがビルドアップから崩して攻撃するというよりは後ろから大きくクリアをするためのパスが多く、PA内での守備も含めイタリアっぽい感じがあって面白かったです。

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