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【ライブレポ】ぜんぶ君のせいだ。ZKSROADTOBUDOKAN Day31@ F.A.D YOKOHAMA

仄暗い部屋。絶えず鼓動する心臓。同じ言葉を絶えず繰り返しながら現れる彼女達。
やがて、心臓が止まる。心電図のゼロ値を表す機械音が空間を切り裂くように鳴り響く。
俯いていた彼女達が大きく息を吸って。そして。””吠える。””

「ぜんぶ君のせいだー--ッッッ!!!!!!!!!!!!!」


音楽も終わり、各々が振り乱した髪を整えて横一列に並ぶ。
燃え盛る情念赤色、クールなギャルベイビー虚紫色、語尾がくるんと伸びる初恋色、違う瞳に眷属従えし天使色、星を背負いて大をも制す楽夢子色。

「病みかわいいで世界征服、ぜんぶ君のせいだ。です!」

重い想いを患い恋焦がれた、"想い人達"がそこにいた。



以上、ぜんぶ君のせいだ。のライブ開始演出を文章で表現したものになります。割とマジで最初の一曲目はこんな感じでスタートします。
今回は11/13に行われたぜんぶ君のせいだ。全国ツアーの横浜公演ライブレポです。私がぜん君に対して捧げている情熱は前回と前々回で書ききったので今回はライブの感想という体でお送りします。なので今回は自分語りとかセンチメンタリズムは少なめ。では本題へ。

今回の現場

今回は何といっても横浜。遠征先としては初めて行く県です。というものの東京駅から30分で行けるし実質東京だろと思って遠征はしてましたね。アタシが住んでる新潟は30分電車乗っても県外行けないし。
一泊泊めてくれたフォロワーと新宿駅で分かれ湘南新宿ラインに乗って電車で揺られること30分。初参戦であり、道中「世界にたった一人ちっぽけな君を」を聞いていたので電車の中で既に泣きかけていました。

この怖い世界で一人
ぼくの世界を変えてくれたね
傷付いて 苦しんでいい
君を抱きしめられるなら

世界にたった一人ちっぽけな君を

詳しいことはお手紙の記事に書いたのでそちらを呼んでほしいのですが、鬱一歩手前くらいのメンタルで何もかもが嫌になっていた時期にぜん君の歌と出会って救われていたので、歌詞に対して強烈な共感があります。
歌詞通り、怖い世界の中で僕を変えてくれたのがぜん君です。それほどまでに重く患っている存在達の生歌が聴けるとあって向かう道中でもう感極まっていました。
ただここで思い出してほしいのが唯君論の「泣いてる?いや大丈夫!泣くくらいなら君に逢いたい!」という歌詞。会うまでは泣かないぞと硬く決意して現地に到着したわけです。

整理番号はBの10番。Aが80番まで続いていたのでこれは後ろの方を覚悟しないといけないなとも思いましたが、何とか前から3列目を確保。レスを貰えそうな位置には潜り込めました。もうそろそろこの辺で涙腺が限界だったわけですが一目見るまでは泣かないとモンエナを飲み干して歯を食いしばって開演を待ちます。
初めての現場、初めての出会い、逢うのを待ち焦がれた想い人達、思いっきり楽しんで思い出作っていこう!

開演

心臓の鼓動とともに現れる彼女達。想い人を前にしてここで涙が溢れました。

セトリについてはぜん君セトリさんを参照。
アンコール含め19曲。4曲目の後に自己紹介をした以外は大きなMCも休憩も無くぶっ続けでのステージ。目を合わせるためにずっと顔を見ていましたが、ちらっとお腹とか足を見たときに筋肉バキバキで、ライブ中疲れや息切れを一切感じさせなかったのは本当に凄かったです。
もちろん全曲感想書きたいのですがそれをやると非常に長くなるので特に印象に残ってる曲を抜粋。

1 Cult Scream

一曲目からクライマックス。普段通ってる現場だと3曲目からようやくエンジン掛かってきて身体が揺れ始めるけど、この日はイントロ流れ始めた瞬間からぶち上がって頭振って腕突き上げていた。

僕の泣くような叫び
僕がもがくその時に
君がそこに居るだけで ただそれだけでいい

Cult Scream

初めて行く現場の初の一曲目がこれで「君がそこに居るだけで ただそれだけでいい」と生歌のリリックに強く共感できたので一生忘れられなくなった。

5 堕堕

去年発売したシングルから。MVも投稿されている曲。
リリックは何処かお茶目かつ捻くれていて、それでいてぜん君の持つ「君に対する重い想い」がしっかりテーマとして内包されている。

ただ一つ後悔があるとすれば雫ふふのソロパートがもう二度と聞けないことだろうか。MVで全身を使って表現し妖しげな表情をする君のその顔が好きだった。

ふふソロ  「楽し悲し恋し 盲目語る ちょろされてもいい」

9 みすふぃっとら゛ぁーず

ぜん君の中で一番ライブ映えする曲は?と聞かれたなら真っ先にこの曲を挙げるだろう。
ラウドな曲調の中にメンヘラっぽさや攻撃性をこれでもかと詰め込んだ曲で、精神の不安定さを一心不乱に歌うリリックに対しこれもまた共感がある。

ライブシーンでのお作法や振りコピについては過去のライブMVが上がってたのでこれを見て予習していたが実際の現場もほぼ同じだった。
サビ前でのめーさんから「回せー--!!!」との煽り、サビに入った瞬間跳ねながら腕上げて回す事が出来た一体感と熱量、手摺に身を乗り上げて観客席を見渡す彼女達からのレス、そのどれもが心拍数を上げるに十分なものだった。

14 When you 2 WANT

ぜん君の歌う病みかわいいには種類があって、かわいい寄りの病みかわにサイケで病み強めの病みかわにロックで攻撃性を表現する病みかわに多種多様。この曲はみすふぃっとらう゛ぁーずに続き攻撃的な曲だ。

「君!そのままで魅力的」
「君!あるがままでいいよ、好き」
揺れる乙女心 刺さる甘言か…!

攻撃的でありながらも乙女心にフォーカスしている病みかわリリックなのは作詞担当のGESSHI類さんの妙技としか言いようがない。

15 僕喰賜君ノ全ヲ

「いただきます!」
開幕から観客を一気に煽るように叫んでスタートする一曲。
君の全てを食べたいという曲名の通り、いただきますと言ってスタートしご馳走様でしたと言って終わる。ぜん君らしさを最も感じた一曲だった。

振りと歌に合わせて推しメンを指差すのが楽しく、「変わりたい…変われるかな…」で静かに手を上げる一体感とその後拍手で盛り上げてラスサビを迎えるのが特に印象的だった。

ここで一旦終わりアンコールが始まるまでの幕間となる。
11~15曲は激しい曲が多くサビ中はずっと跳ねながら腕振っていたのでここらで一息付けて助かったという所。When you 2 WANTなんかはずっと飛んでて途中息切らしてたし…。運動不足を痛感したし次回ライブは全力で推しジャンするためにも筋トレしないとね。
1曲目から15曲目の終わりまで約70分ほど、一度たりとも涙が止まらなかった。ここまで時間が早く過ぎたのは人生初。涙で上半分がぐちゃぐちゃになったマスクを変えて、水分補給もしたところでアンコールの拍手に備える。

通常アンコールは拍手で行うもので、それを想像していたけれどもぜん君の場合は観客で「無題合唱」を歌ってメンバーを呼ぶのだとこの場で知りました。
「君の手のぬくもりこんなに覚えてるのに~」
「「「「どうして~どうして~」」」」
と、このサビの部分の複数回繰り返し歌うの楽しかったんですけども初見ではちょっとびっくりしました。
昨今の情勢で声だし不可や観客席での行動に制限がつくライブが多い中でこういう観客側からできるムーブって良い物だなと改めて思いました。ライブって演者と観客のみんなで作り上げて楽しんでいくものだしね。

そして満を持してのアンコール。ここまでのセトリに無いというのもあって、やはり期待していたのは無題合唱とAntilyoursと世界にたった一人ちっぽけな君をの三曲。

17 無題合唱

「この指止まれ」

満を持して現れたぜん君を象徴する一曲。イントロからもう強すぎて涙腺は完全に崩壊して声出しながら泣く始末。声出して泣けるという点で声出しOKには感謝しなければいけませんね。というか今後声出しNGのライブに参加した時に声出さずに泣ける自身が無いです。

それまで手摺に身を乗り出し観客席を眺めたり指さしたり頷いたりレスに余念がなかった彼女達が、この曲だけは一度も観客を見なかった。
各々の想う”君”やいなくなってしまったメンバーを思い浮かべて対峙しているのだとすぐに気づけて、素晴らしいパフォーマンスだと感服しました。

君の手のぬくもり こんなに覚えてるのに…
どうして? どうして。君がいないの?
忘れたくない 忘れたくなんかないよ どうして…?

18 世界にたった一人ちっぽけな君を

怖くない、訳が分からない。救われてしまったんだよ君に。

一番聴きたかった曲。いろいろ語りたい想いやこの曲にかける熱意は多々あるものの歌詞を見て貰うのが一番わかりやすいかなと。

この気持ちに相応しい
言葉などないね、ないだろう
「ありがとう」
何億回+愛してる、好きよ。
ダメだ、足りないや、ごめんね。
どうすれば、伝わるんだろうって
なんか、もうね、胸がいっぱい、
ね、君を呼ぶよ。

自分からぜん君へと向けている感情はこの歌詞と全く同一で、どれだけ好きだと感謝しても足りずどうすればこの患いを伝えられるのだろうと常々考える。それくらいに好きで、何でも救えなかった自分を唯一救えたのがぜんぶ君のせいだ。という存在なのです。

19 MONOLOGUE

直近でメンバーが抜けていたという事もあり、今日この日のライブもまた前に進むためのモノローグという事だろうかと解釈した。

ロックでもありつつポップで、前に進んでいく爽やかさが印象的な曲であるためにこれが最後に出てきた歌詞への共感で感極まった客も多いのではないかと思う。

例え誰に理解されなくていい 僕は僕を許してあげるからさ
一人二脚僕の一人芝居でも 笑える日が来るようにと

過去記事で語ったようにぜん君は「僕」と「君」に意味を持たせたリリックが多い。ただこの曲だけは「君」がおらず僕が僕を許すどこか自罰的な曲になっている。故に命を削って歌って武道館に向かっているような情緒を感じて、もっとこの子達が生み出す景色と未来を見ていたくて、そのそばに居たいと強く確信した。

そして全曲終わってメンバーが手を握って横一列に並ぶ。リーダーであるめーさんのMC。
「ライブするのが怖い時もあるけど、患いさんが来てくれるって思うだけで私たちはステージに立てるんです。」
この日が、メンバーが抜けた後の初ライブであることを考えれば恐怖するのも無理はない話だと思う。その抜けた子の担当が今日来ないかもしれない。ライブが上手くいかないかもしれない。
そういった恐怖をファンの為にと振り切ってステージに立つ五人の姿はとても素晴らしいもので在りました。
この場に居れてよかった。彼女達が感じていた恐怖をわずかでも取り除ける存在になれた。そう思えることが何よりもうれしく誇りでもあります。ありがとうぜん君の皆。
行けなかった8月の新潟を取り戻すために来た横浜ですが、11月から来年3月の武道館まで毎月ぜん君。遠征を決めました。ライブに生き始めたのが去年というのもあるけど今一番行っているライブがこのぜん君になったのでここが今の主現場です。今日ここで得た物を次の現場に繋げて想いを武道館まで持って行くと決心しました。

終演 物販&特典会

アンコールも終わり特典会のアナウンスで一旦会場から出る。泣きはらした目と顔を整えるのに時間を食ってしまって列に並んだのはかなり後の方になってしまった。

購入したのはメンバー全員一枚ずつのチェキとTシャツとリストバンドとチェキくじ3枚。

こうしてグッズ身につけると推しのために金使えてるなと実感しますね。
チェキくじも開封しつつ列を進んでいくと特典会が他の現場と様式が違うことに気付く。
普通の、というか一般的に思い浮かべるチェキ会と言えばメンバーが立っている場所にオタクが列を作って並ぶ形式ではないでしょうか。
ぜん君はそれとは違い撮影スペースに先にオタクが通されその後メンバーがスペースにくるっていう方式。そこそこのアイドル現場を経験してきましたがこの推しの方から来てくれるというのは新鮮でとても楽しかったです。
初現場という事もありメンバー全員とお話ししたかったので1万突っこんで全員の個チェキ購入。
列に並んでいる間泣きそうになっていたので必死に歯くいしばって耐えていたので、列に向かって手を振ったりはにかんだりする推しの方は見れませんでした。
30分ほど待って遂に自分の番。最初は確かメイメイから(記憶が飛んでて撮った順番が上手く思い出せていない)
「初めまして~アリシアです」と軽めの会釈。初現場という事もあり今日は顔認知に努めて、思い出を作るのは次からと思っていたのだ。なのでメイメイからの返答に大きく驚くことに。

「えっ!?アリシア!?本物!?」

????????????????????????????????


一瞬頭のCPU使用率が100%を超えました。自分なんかまだぜん君を知って半年、リリイベでチェキを少しは買ったけどファンとしては木っ端に過ぎないと思ていたからこの返答は予想外。

「いっぱい呟いてくれてるよね?」
「この前天使メイユイメイって言ってたの見たよ」

ガッツリ見られてるじゃん!!!!!認知されてるじゃん!!!!!

釈迦如来がカンダタに蜘蛛の糸を垂らすが如き慈悲深さを頂きました。
目の前にいるのは天使様ですけども。

キョドり散らかしつつも伝えたい想いはだいたい言えました。
ぜん君知ってから今日までずっと毎日聴いてるよとか来月も見に行くよとか。
これらの想いを伝えた時すごく喜んでもらえたのが忘れられません。その笑顔をまた見るために、勢いで一月も遠征も決めてしまいましたが。

それから他のメンバーともチェキ撮ってお話ししましたが、自己紹介した後に「えっアリシア!?」って驚かれるやり取りを全員分やりました。配信とかツイッターの検索とかにいる自分の名前を憶えててくれたのが本当に嬉しかったです。
印象に強く残ってるのはめーさんとの会話で「ふふとも会いたかったよね」と声をかけて貰ったこと。
私がふふ推しだったことも把握しているし、ふふが抜けて傷心なんじゃないかと声を掛けに来てくれるファン想いの仕草に感動して泣きかけてました。
自分以外のメンバーを推しているって分かってても神対応で、こんなに誠実で全力なアイドルを初めて見ました。報われて欲しいし、報われるようにこちらも全力で押していく所存です。

最後に

ぜん君を主現場と決めたので今後は12月福島、1月渋谷、2月名古屋の予定です。他の現場は友人誘っていくこともありますが、ぜん君に対してはこの患いは自分だけのものだと強く想っているので基本ソロ参加です。

正直言うとライブ当日の記憶があまりなく(記憶飛ぶくらい楽しかった)、これを書くために思いだすのも大分苦労したところではあるのですが、こうして書いてみるとあの時の情景と情緒がよみがえってきますね。

自分はツーショよりもソロを撮りたいタイプで、なぜかというと顔のイイ女の隣に自分という汚物が映っているのが許せないんですよ。だけどぜん君と撮ったチェキに対してはそういったことを考えず、思い出としてチェキを残せたと嬉しく思っているので、このライブと特典会にいる時は自分のことも好きでいられるんだなとか考えてます。

次回福島、この患いと想いをもっともっと強くして最強の自分になってライブ楽しんできます。




それではまた。              アリシア




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