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「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」ドン3話「あかりどろぼう」評価:★★★

評価は、基本的に以下の10段階です。
・★★★★★…最高。大傑作。愛する。面白い超えて芸術の域(5点)。
・★★★★…大満足。傑作。大好き。凄く面白い(4点)
・★★★+…満足。名作。好き。かなり面白い(3.5点)
・★★★…平均より上。秀作。好感。中々面白い(3点)
・★★+…及第点。佳作。どちらかと云えば好き。まぁ面白い(2.5点)
・★★…普通。凡作。特に可もなく不可もなく(2点)
・★+微妙。凡作未満。カス。どちらかと云えば嫌い。つまらない(1.5点)
・★…難あり。駄作。カス以下。嫌悪感。かなりつまらない(1点)
・+…最低。大駄作。クズ。嫌い。マジでつまらない(0点)
・×…最悪。超駄作。ゴミ。大嫌い。つまらない以前の問題(-1点)

<放送データ及び評価>

『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』
ドン3話「あかりどろぼう」
脚本:井上敏樹
監督:中澤祥次郎
アクション監督:福沢博文
特撮監督:佛田 洋(特撮研究所)
評価:★★★(3点)

俳人教授の私生活

 冒頭は、前回のダイジェストの後、バイト中の鬼頭はるかが「一体何処に居るの? 桃井タロウ」の台詞から始まった。
 最後は「桃井タロウ」の正体が「ドンモモタロウ」だと知った所で終わるので、綺麗な物語の始まりと終わり方だったと思う。

 OPとCMが終わると、サルブラザーこと猿原の日常が描かれる。
「教授」と呼ばれていて、一度も働いたことがないのに一般の人達から感謝されて、食べ物を寄付してもらうことで食べているようだ。

 ちなみに、俺の親戚にも、神通力の使い手(!?)を自称する宗教団体の教祖みたいな人が居て、信徒にした人々から寄付をしてもらったり、ネットワークビジネスで儲けたりして、傍から見たら猿原のようにしか見えない奴が居る。信徒達は感謝しているが、親戚としては近付き難い。

 猿原はどうやって自宅を維持しているのだろうか? 家は親からの相続と考えるにしても、自宅の固定資産税はどうやって工面しているのだろうか?
 自分の俳句集を信徒達に買わせたり、ネットワークビジネスで幸福を齎す栄養食品や化粧品などを販売したりでもして稼いでいそうな気がする。
 猿原のような奴は現実に居ることを知っていると、少し笑えない設定だ。

盗作疑惑は晴らせるのか?

 さて、はるかは盗作疑惑を晴らすため、新作漫画を描こうとするが、中々筆が進まない。
 と言うか、盗作騒動ってそもそも巻き返せるのだろうか?
 ネットで盗作騒動を検索すると、自分の知らないようなものも結構数多く出て来るものだが、そこから汚名返上・名誉挽回して再び人気や支持を取り戻したケースを筆者は知らない。

 はるかは未成年だから仕方無い部分もあるが、俺なら『逃亡者』のように盗作していないのだとしたら、何故このようなことになってしまったのか、その真相を突き止めようとするが……

 さて、はるかは刑事をやっている叔母と同居している設定が紹介された。
 井上敏樹先生が脚本を書いた『仮面ライダーアギト』の風谷真魚(秋山莉奈)も両親が亡くなって叔父の下で暮らしている設定だったが、何故普通に両親と暮らしていないのか?
 井上先生の作風と言ってしまえばそれまでだが、この後、はるかの両親は実は……って話になっていくのだろう。
 そうなると、ドンモモタロウだけではなく、はるかにも出生の秘密が隠されているのかも分からない。

桃井タロウと宅配に参加するはるかだが…… 

 配達員の桃井タロウが鬼頭はるかの家に配達に来ると、タロウ達は刑事の叔母から照明泥棒のクロクマの話を聞かされる。
 いくら刑事でもプライベートの場で手錠を持っていることはないが、まぁそこは許そう。
 鬼頭はるかは自己紹介しようとする桃井タロウを遮り、シロクマ宅配便に参加して桃井タロウを調べに向かう。
 そこではるかは宅配員が受ける酷い扱いを体験することになるが、やはりまだ子供だから自分が強くなったと勘違いする。
 一方「俺は人を殴らない」と断言する桃井タロウの言動や設定は、昨今の時代性やコンプライアンス偏重を意識させられる。
 だが、犯人を見つけて追跡する際に、「スピード違反をしてはいけない」ではなく、「こちらの荷物にはわれものがある」という理由で加速しないのには少し笑ってしまった

 二人は俳人教授の猿原の下にも向かうが、猿原の宅配業者が酷い目に遭うと云う話を聞いて、はるかは反省するが、自宅にも照明泥棒にやられてしまうと、自宅に落ちていた桃井タロウの名札を見つけて、桃井の正体を知る。この辺はテンポが良くて面白かった。

 さて、この話では、三幹部の最後の一人、ソノニが登場する。
 衣装は中々に刺激的かつ挑発的。ソノイとソノザは今回登場しなかったので二人との関係は分からなかったが、恐らくは顔馴染みだとは思われる。

 今回は巨大戦が無かった代わりに、アバターチェンジして小型ロボットになって、トッキュウジャーの列車と合体して、犯人の車のタイヤを破壊するシーンが描かれた。
 ただ、やはり巨大戦が無かったおかげで話自体が分かり易くなって見やすかったし、最終的に怪人をソノニが消去してしまったので、そのことに怒るドンモモタロウが怒るのも心情的に分かり易かった。
 オニシスターがドンモモタロウに蹴られてしまうラストは予想通りだったが、面白かった。

総評

 評価は、★★★。
 1話、2話よりも話が分かり易くなっていて、見やすかった。
 一方、巨大戦が無いのは、話が分かり易くなって見やすい反面、話全体が地味な印象になってしまうのは否めないのも事実だった。

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