アラインです。よろしくお願いします。

今回の動画は４本まとめてのご紹介です。いつもいつもお世話になっている夜桜さんの作品です。

０．はじめに

2020年内に夜桜さんのサックス作品をすべて（？）演奏していよいよ作品を書いてもらおうと意気込んでいた記憶があります。当時はどんな作品をお願いしようと考えていたのかははっきり覚えていません。ただ漠然と自分だけの作品を書いてもらいたいなと。

で、何がきっかけだったか覚えていませんが、夜桜さんのフルートとピアノのための作品「『さよなら』は桜の言の葉に…」とユーフォニアムとピアノのための作品「あの群青に、さよならを。」をそれぞれソプラノとバリトンで演奏させていただきたいという旨を連絡しました。

その時に「まてよ。春と夏の別れの曲。ソプラノとバリトン。この２曲に繋がるような秋と冬の別れの曲をアルトとテナーの作品で書いてもらえたら組曲になりそうじゃん！」ということで初めての委嘱作品をお願いしました。

それでは１曲ずつ紹介していきましょう。

１．「さよなら」は桜の言の葉に…

先述のように、この曲はフルートとピアノのための作品です。初めて聴いたときから美しいメロディーと切ない物語を感じる雰囲気が大好きです。

なんとか原調で演奏したいなと思ったんですが、元がフルートなので音域が高い。頑張ればソプラノでも演奏できそうだったんですが、フラジオのHigh G♯が出てくるのがネックでした。できなくはないんだけど、曲の雰囲気に合うような綺麗な音でロングトーンするのはちょっと無理だなと思って、下げさせていただきました。（もう少し上手になったら原調でリベンジしたい！）

後にアルトサックス用の楽譜を頂いて、アルトでもバリトンでも吹いて動画にしました。ほんっっとにいい曲です。

動画はコチラ↓

（アルトの動画は４つめの曲と繋げて演奏したので後で登場します。）

２．あの群青に、さよならを。

この曲はユーフォニアムとピアノのための作品です。

“あの群青に、さよならを。”～“回想”～“夏と追いかけっこ”～“あの群青に、さよならを。”の４つの部分から成ります。

個人的には“回想”が一番好きですね。僕が子供のときの夏は今のように一日中地獄のような気候では無くて、暑いけどどこかホッとできるような時間があったような気がします。夏の少し穏やかな部分を想起させる部分だなと思って朗々と演奏しました。バリトンで吹くにはちょうど響きがいい音域だったのもお気に入りの要因の一つです。

難しかったのは“夏と追いかけっこ”です。テンポが速くて指が大変なのもそうなんですが、何よりもHigh Eがなかなか当たらなくて何回もNG出しました。今でも一発で吹ける自身はありません…。

動画はコチラ↓

３．秋風は「さよなら」を風にのせて

ここからが委嘱作品になります。お願いしたのは「秋と冬の別れの曲を、アルトとテナーで。」どっちが来るのかなぁと楽しみにしていました。秋の別れはテナーでした。

「別れの曲」ではありますが、前半部分はどこか明るい、秋風に吹かれながら散歩する２人の情景が浮かびます。そして、中間部はこの４曲の中で唯一のカデンツァがあります。休符に”静かに！、５秒”という指示があって、面白いなぁって思いました。後半部分では「あの群青に…」のテーマが顔をのぞかせます。

きっとこの曲は二度と会わないと決めた相手との思い出を巡る旅だったのかなぁと思いました。テナーの哀愁のある音色のイメージにぴったりな切ない作品だと思います。

動画はコチラ↓

４．雪融けの春へ「さよなら」を

冬の別れの曲はアルトのための作品です。イントロのピアノからもう雪の降る帰り道を想像できます。子供の頃はよく雪が積もって塾の帰りとか夜なのにうっすら明るい感じが好きだったなぁと思い出します。

この作品は「桜の言の葉に」と対となる作品なので、調号も同じくin E♭で＃５つ。なかなか音程感が難しいです。でも聴き映えのする調だと思います。さらに、後半部分では「桜の言の葉に」のテーマが引用されています。春のテーマが冬の終わりに現れる感じがすごく情緒があります。ピアノのアルペジオも春では桜の花びらが、冬では雪が舞うようなイメージを彷彿とさせます。ぜひ４曲通して聴いてみて欲しいなと思います。

動画はコチラ↓

（「桜の言の葉に」のアルト版の楽譜を頂いたので、春と冬を繋げて演奏した動画もあります。）

５．おわりに

というわけで、初めての委嘱作品の紹介でした。

ほんとに素敵なメロディーの作品でした。いつか生配信でもできるようになったら４曲通して演奏したいなぁってぼんやり考えています。（欲を言えば、ホールでピアノ伴奏で吹きたい…！）

これ以降も夜桜さんには作品を書いてもらっていますが、早くそこまでたどり着きたいですね…。書くペースを上げたいなと思いつつもちょっと休むと３ヶ月経っていました。

せめて。今年中には2021年の動画分は書きたいなと思ってはいるけど…。

それでは、また🎷🎶