Music history of Takehiko Hosaka 【No.003】

KISS「I Was Made For Lovin' You」

 これはトラウマです(笑)。

 小学生の頃。自宅近くにあったイトーヨーカドー。その一階におもちゃ売場とレコード屋があったわけですよ。勿論、おもちゃ売場に直行なわけですが、姉に連れられて、レコード屋にも行くことがあって。その時に、ちょうど自分の視界に入る場所に、この曲が収録されたアルバム、「Dynasty」が面出ししてあって。もう怖くてしょうがなかった。ていうか、「なんでこんな怖い人たちがこんなに目立ってるの?」と。「何人なの?」と。姉に聞いても、洋楽にそんなに詳しくない、音楽を専門的に、しかもロックなんて聴かなかった姉なので、答えはない。答えが無い状態で、ヨーカドーに行くたびに、このジャケを見てしまう。そして、ビビる(笑)。その繰り返し。繰り返し。怖くて怖くてしょうがなかったのです。

 ともかく音楽にまつわる自分の遍歴には欠かせない衝撃的出会いであったのです。聴いてませんでした。リアルタイムでは。実際、KISSの音楽を聴くようになるのは、中高生頃。トラウマを払拭するかのように、KISSを聴き惚れ込んでしまって。最近のカタログは追っかけてませんが。彼等のアルバム、ほぼほぼ全部聴きました。今でも大好きで。来日するというタイミングですからして。タイムリーかなって思って、記しました。

 幼少期に聴いた音楽ではなく、幼少期に見た音楽、という感じでしょうか?

 とにかく不思議でしょうがなかった。

 そんなトラウマ的音楽。

 それが僕がKISSと出会った瞬間でした。

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