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貨物需要に応える!効率化で整備期間を短縮

コロナ禍の影響で航空貨物の輸送量が増えている中、貨物専用の航空機が運航できる日を少しでも増やして経済の活性化につなげようと、ANAグループは整備の効率化を進め機体の運休の日数を減らす取り組みを行なっています。

ANAグループの貨物事業は、コロナ禍による巣篭もり需要増加などで輸送量が増えていて、特に日本から北米に向かう便は半導体や自動車の部品などを中心に連日ほぼ満載の状態が続いています。

こうした中、安全を確保しつつも貨物専用の航空機を運航できる日を増やそうとANAグループの整備部門7社からなる「e.TEAM ANA」(https://www.ana.co.jp/group/recruit/maintenance/)では作業の効率化を進め、整備による機体の運休の日数を減らす取り組みを行なっています。

これにより10月に行われたボーイング777型貨物専用機の重整備では、通常であれば12日間かかるところを10日間で終えました。

具体的には整備作業が効率的に行えるようシフト管理を見直したほか、機内の天井部分を整備するための移動式の特殊な足場を制作し効率的に作業が行えるようにしました。

2日間整備の日数を短縮した結果、本来は運休するはずだった成田ーシカゴ、成田ーロサンゼルスの路線をそれぞれ1往復運航することができました。

今後もグループ全体でこれまでに得た知見とスキルを発揮し、整備の方法を見直すなどして効率化を図り、少しでも多くの航空貨物の輸送を確保していくことにしています。

ANA Cargo(https://www.anacargo.jp/ja/) ネットワーク企画課 伊藤 大貴さん
「コロナ前に比べて航空輸送に求められているものが増えていて、すぐに部品を送って欲しいというお客さまの声が高まっています。今回、2日間北米便を運航することができたことはマーケットにとってもインパクトが大きかったですし、今後もグループ全体で取り組んでいきたいです。」

ANA ネットワーク部 ダイヤ編成チーム 北爪 友作さん
「本来は運休するはずだった便を運航するのに、空港の担当者など多くの人の協力があって実現できました。コロナ禍を経てグループ全体で問題解決に取り組む雰囲気が出てきたので実現できたと思います」

ANA Cargo 伊藤 大貴さん
ANA 北爪さん

ANA 整備センター 機体事業室機体計画部 高橋 篤史さん
「e.TEAM ANAではコロナ前から色々な工夫により工期の最適化や整備作業の効率化を進めてきましたが、これからも需要に応えることができるよう、他の機種での経験など様々な知見を活かして取り組んでいきたいと思います」

ANA 整備センター 機体事業室ドック整備部 坂本 雅宏さん
「今回は主に足場を改良しましたが、工期が短縮できたのは作業された整備士の協力があってこそなので感謝しています。今後は電源を入れての作業が行える日数を増やしたり、どんな不具合が出やすいのかデータを集めて作業計画の精度向上など、さらに工期短縮できるよう努めていきたいと思います」

左)ANA坂本さん 右)ANA高橋さん