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僕は"反動"に取り憑かれている

前にこんなツイートをした。

今日もちょっと同じようなことをつぶやいたのだが、ふと思った。


「あれ?俺、若さを武器にマウントとっちゃってない?」


昔からゆとり世代という言葉に違和感はあった。

「何その突き放した言葉。ゆとりかどうかなんて比較対象になる経験がないから自分たちではそもそもわかんないし、そういう状況を作り出したのはオトナでしょ」

って思ってた。小学生くらいの時から多分言われてたよね。まじでムカつく。笑

「これだから若者は…」

これも超嫌い。どれだからだよ、くくるな。って思ってた、ずっと。

僕らの世代の人はそうだと思う。みんな悔しかったと思う。わけがわからなかったと思う。いや、知らんし、みたいな。ただ生まれてきただけなのに、なぜか問題児(世代)っぽい扱いをされて、おっきなおっきなレッテルを貼られた。言葉の威力を当時のオトナたちはわかっていたのだろうか。

だからこそ、謎の概念「オトナ」、誰か特定の人や集団を指すわけでもない「オトナ」に僕は敵対心があった。


一方で、そもそも男女とか国籍とか宗教とか考えとか、どんなものがあってもいいと思っている自分もいる。全て「いいじゃん」と受け入れた上で、自分という軸を持つ、それがベストだ、そう考えている。

なのに、今の自分は若さを武器にして、オトナたちにマウントとっちゃってない?それってオトナたちが僕らにゆとり世代という言葉を浴びせたように、若さっていう盾で押し退けてない?と思ってしまったのだ。

もちろん、若さは武器になりうる。一生に一度しかない、若き時代。でも僕が今のままオトナになった時に、自分のように若さという武器で排他感を押し付けられたら、超寂しい。なんとなく嫌な連鎖が生まれてしまう気がする。もしかしたらその若さに対抗して、僕はその子たちに「◯◯世代」と名前を付けて弱者にする、なんてこともありえるかもしれない。恐ろしいし、悲しい。

最近は、差別やセクハラが明るみになって(まだまだ少ないけど)、ちゃんとそれをダメだって言える人が増えてきて、めっちゃいいことだと思ってる。でも、例えば、年上とか目上の人が下の人に向かって権威を振りかざすことがパワハラなら、僕が若さを武器にオトナたちに一線張るのって、もはや逆パワハラじゃない?時間を戻せる訳はない、つまりオトナ達は若さを取り戻すことができないのに、逃げられないところに追い込んで、虚無感を味あわせちゃってない?って思ってしまった。

自分の正義、上述の通りとりあえず「いいじゃん」っていう気持ちで向き合うことなんだけど、なんかそれに反してしまっている気がするんだよな。そう思うなら、若いとかオトナとかどうでもいいし、全員受け入れなきゃなって思っちゃった。でもそれって自分の軸なくない?の無限ループ。


まあでも、今まで僕らの世代に名前を付けて、なんとなく卑下されてきたのも事実。Wikiによると、1987年4月2日から2004年4月1日生まれがゆとり世代らしい、もれなくみんなミレニアルズ。

ミレニアル世代という言葉がここまで浸透して本当によかったと思う。ゆとり世代という言葉がかき消されて、ミレニアル世代というなんとなくイケてる雰囲気になった。でも、ゆとり世代という言葉は日本のマスコミが作り出した言葉であり、ミレニアル世代というのが輸入概念というのもまた悲しすぎる現実。


自分を正当化してしまうようであれだけど、結局僕が今オトナ達にマウント張るのは、”反動”なんだなって。同世代の人は絶対その反動、心のどこかにあると思うんだよね。だから若さっていうのがポジティブにはたらく場面では、ガンガン使おうと思う。今しかないし。


そう考えてみると、僕の原動力はいつだってこういう”反動”的な精神だったかもしれない。

将来教育がやりたいのも、中学受験で担任に裏切られたり、大学のゼミで責任放棄されたりしたからだ。一種の開き直りで、「あなたがそうなら、僕はこうする、こうしたい」という思いが生まれるのは、反対のことをされた時かもしれない。

高校の時、学年集会で全員の前で「髪を染めてるだろ」と全く関わりのない生活指導の先生に怒られたことがある。今でも自信を持って言える、あの時友達全員が「涼がそんなことするはずないだろ」と思っていたはずだ。もちろんしていない。部活による日焼けだ。

多分その時、僕の心のどこかでその先生に反動が生まれた。「あいつが責められない状況を作る。もっと徹底的にルールを守ってやる。優等生より優等生になるし、受験も絶対成功させる。」今思えば、この経験も教育に余白を持たせてくれた。悪い意味で。


そういえば中学生の時いちばん好きだったバンドは、BUMP OF CHICKENだったなあ。何が最高かって、曲はもちろんなんだけど、バンド名。和訳は、


”弱者の反撃”


僕はたぶん、”反動”に取り憑かれている。


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