預かってた最後の軍用犬が死んだ

うちで預かってた最後の軍用犬が死んだと報告が。うちの施設に来てからは楽しく暮らせたかな?最後は苦しむ様子もなく、穏やかな顔だったと書いてあったが。

今回、訓練が終わってテキサス州に寄ったついでに顔を出して来た。もう立てないのだけど、尻尾を一生懸命に振ってた。
時間がなくて30分位だけど隣に横になり、ずっと撫でてたら、穏やかな顔つきになっていった。少しは役に立てたかな?

数年前だけど俺が施設に行った時も付いて回って来てた。サッカーボールで1時間位は遊んでもまだやる気だったな。遊べと足元にボールを持ってくるから追加で1時間遊んだ。

そのおかげで飛行機に乗り遅れたんだけどな(笑)

あっちの世界で、戦死したハンドラーと出会い、いっぱい遊んでもらえよ。そして、ゆっくり休めよ。苦しい事をやらせてごめんな。人間のエゴに付き合わせてごめん。アホなアメリカの為にありがとう。そのうちそっちに行くからさ

2000年までは軍用犬は単なる装備扱い。法律がそうなってたからね。2000年に退役軍用犬の引き取りを可能にする法律が制定され、引退後にハンドラーやその家族、民間の家庭に引き取られて余生を送ることができるようになった。それまではどんなに功績を上げようが殺処分。

この軍用犬は、ファシリティドッグやセラピードッグの訓練を興味深そうに見てたから、一緒に受けさせてたらしい。他の犬の手本にもなってたみたい。賢い子だった。それからうちの訓練には軍用犬のプログラムも組み込んだんだ。

まぁ、とにかくファシリティドッグはお金がかかる。セラピードッグは成犬になってからでもできるが、ファシリティドッグは子犬の時からやるし、ハンドラー育成も併せてやるから、めっちゃかかる。ファシリティドッグになるまでの2年間で25万ドル。それ以降も年間10万ドルはかかる。

うちの病院の為のファシリティドッグだから、仕方ないけどね。子どもが少しでも安心して手術や治療を受けてもらう為の投資。うちは年1〜2頭が限界だけどさ。
オヤジのとこも年4頭位って言ってたな。ファシリティドッグ用施設だけでなく、ハンドラー用施設も作るから金がかかる。

毎年4頭って事は、年間で最低でも200万ドルかー。ファシリティドッグにはなれず、セラピードッグへ転向になるのも相当数いると言ってたから、トータルで400万〜500万ドルは使ってんやろなー。まぁ、オヤジのとこは規模も利益もうちとは比べ物にならんほど大きいけどさ。

ファシリティドッグのハンドラーには看護師の資格を持ってもらわないといけないから、そのコストもかかるしね。
病院の近くに住まいも用意して、そこでファシリティドッグと生活を共にしてもらい、病院へ通ってもらう。

日本の社宅でも犬猫付き社宅にしてあるんだけどね。うちで保護した犬や猫を選び、社宅で飼ってもらう。そうしないと日本に数少ないうちの施設だけでは保護しきれない。今いるのが全て亡くなったら日本にある施設の全てを閉めるけどね。そこに予算をつけるのを拒否される回数が増えたしね

里親団体とかから、引き取ってくれってのが増えてるからさ。断るとめっちゃ文句を言われるらしい。意味がわからん(笑)その為にやってるんとちゃうしな。だったら閉鎖しようって方向に向かうわな。利益から出して運営してるんやし。引取りを拒否したうちらに言わねーで、捨てた輩に言えよな(笑)

動物を戦争に使ったらあかん。人間のエゴを動物に負わせるな。ほんとマジでムカつくんよねー。戦争をしたい政治家とその親族、その政治家を選んだ有権者からまずは行かせろ。

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