戦争責任とは。。。植民地責任でもある

ここに第二次大戦を直接体験した。または関わった世代の子どもの世代がいるなら、戦争責任というものをしっかり認識し、それを後世に伝える必要があると思います。
それは、俺がアフガンとイラクで兵士として行かされてからは更に強く思います。

戦争は負けたら最後です。多くの場合は、国家だけでなく、財産も歴史も失い、民主主義を失う。結果、人権までをも失います。それが戦争に負けるということ。
だから、始めたら勝たなくてはいけないとなるのでしょう。勝てば官軍の世界です。それは戦勝国も命を失っているからでもあります。

戦勝国と敗戦国のどちらにも加害者と被害者は存在します。その両方に戦争責任は存在しますし、それは後世になっても引き継がれる。がしかし、立場は戦勝国が有利になり、その責任は相手が許すまで続くのです。

国家による戦争という殺人は、国家の維持と発展の為にという名目で実行される事が多い。この結果、国家が存続する限り、その国家の下に生まれ育った人々は、責任を継承せざるを得ない。これを引き受けたくなければ国籍離脱をするしかない。

戦後に生まれた日本人は個人として先祖の罪を背負う必要はないが、国民である限り、責任の継承は不可避である。
日本が支配した朝鮮半島、満州国に対しては一種の植民地責任だと考えている。俺の個人的な考えだが、日本がやらかして、アメリカがやらかして、迷惑を掛けた国への支援活動は、この植民地責任という考え方に基づいている。子どもの頃に親から教わったことでもある。それを自分なりに考えて、今実行している事でもある。

当時は、あーだった、こーだったとかはしっかりした資料がない限り、どーでもいい。生まれる前の事だからわからん。双方の話を聞いたところで、それが事実だと確証を得るものが乏しいとしても植民地化してたことには事実として変わりない。それならそれを償わないといけない。罪なのだから。

人間の世界でも、罪を犯せば反省し、謝罪し、罪を償い、賠償する。これは国家でもしなくてはいけないこと。国家は人間が運営していくのだから。

直接投資、ロビィ活動、選挙コンサル、シンクタンク、情報提供会社として、欧米の宗主国の政治家と官僚と話す事は多い。その中の雑談として話したことのある話題でもある植民地責任。欧米のどこの宗主国も植民地責任は認めてないし、そんな概念すらない。

だったら、日本がアジアの先進国と自認するのであれば、世界初の植民地責任を認め、反省し、謝罪し、罪を償い、賠償する事を率先してやるべきだと考える。
最先端の事をやるべきだろう。これによって世界が混乱するかもしれない。でもそれをしないと植民地にされていた国々が発展した時に、声を上げてくるだろう。どこかでケリを付けないといけない問題であるわけで。

俺の植民地責任として、またそれを個人としてできることに落とし込むとできることは限られていますが、自分の会社、自分の給与てやったりしていますが、それでも不足する分をそれに賛同してくれたうちの会社のスタッフ、勤務先の部下、アメリカ人や日系4世を中心としたグループを作り、資金面等の協力を得たりしてアメリカがやらかした国へ、日本がやらかした国への支援を続けています。現地で雇用して少しでも産業に近い形に持っていければと思ってやっています。

最初は毛嫌いされますよ。大都市だけでなく、地方の街でもやりますから、アメリカへの嫌悪感、日本への嫌悪感が凄いです。嫌がらせだって受けます。今でも快よく思ってない人だっています。
それでもやるしかないのです。口ではなく、行動で示し、経済活動の中で交流し、対話していくのが、うちらのやり方です。これが正しいかもわかっていませんが、今のところはこれで成功はしています。これからはもっと違うやり方にもなるとは思いますが、それは何かは手探りです。

大丈夫かなと思うのは、戦後間もない世代に生まれた人達、またその世代に育てられた人達。俺のツイッターアカウントには年配の方からもDMが届きます。

今、君達が利用しているインフラは我々が戦後、築き上げたものだと。
そもそもそれが勘違いとわかってない。その世代が築いた財産だけで作り上げ、使えなくなるまでのランニングコストの面倒を見てくれるのなら、それは感謝しかないでしょう。
しかし、イニシャルコストは誰が負担?ランニングコストも考えずに作ったの?今後も頼んでもない建設のイニシャルコストを負担させられ、ランニングコストまでをも負担させられる。いらぬ、ダムや広域農道、橋、箱物。
そりゃー、そこに整備された道路があれば便利でしょう。便利な作用もあれば、副作用もあるのです。少し遠回りすれば行けるのにそこに道路を作る意味、橋を架ける意味。
そのツケを払わされる世代は堪ったものではありません。それで戦後復興の日本を作り上げたと言われましてもって感じです。自分達で作ったのなら、壊す時までの面倒を見てもらわないと。それができてから、戦後復興の日本を作り上げたと言って欲しい。
今だけ、自分だけはもういらない。うちら頑張ったの自己満なんていらない。その発想自体がカスでしかない。
戦争に負けた世代に育てられた生きてる価値すらないアホなのかなと見えてしまう。このレベルの頭なので、この世代は戦争責任なんて考えもしないでしょうね。だから今の日本なのだと思います。

世界の国々で事業をしているのもあり、各国の政府や官僚、現地資本家と日本について話すこともあります。日系4世と伝えると、日本に対して愛国心もないと思われ、色々と話してくれます。
まぁ、ぶっちゃけ、アメリカに対しても愛国心はありませんが(笑)アメリカの納税者には敬意を表しますけどね。税金で大学に行けたのですから。その代わりに大学を卒業したら、士官として軍人にならないといけないですけど。任官を拒否すれば、それまでに掛かった費用を合衆国政府に返金しないといけませんからね。

アジア各国と話すとほとんどの人は、日本がここまで復興できたのはアメリカの後ろ盾があったからといいます。だから、防衛そっちのけで経済に邁進できたと言われます。それなのに、日本は戦争責任を全うしていないのだから、日本からお金と技術をアジアに回して当たり前だと言われます。

これは欧州でも同じような認識の言葉を言われます。欧州の官僚と話すと、アメリカが日本にしたような高待遇をドイツにしてくれていたら、東ドイツと併合した後の欧州の経済の落ち込みは、もっと軽かっただろうと言われます。
日本の戦後復興は朝鮮戦争を土台にして、技術はアメリカから移転してもらい、たいしたこともしないで復興したから、バブル崩壊後からの経済立て直しができない。経済を理解していないからだと言われます。これが0から1を生み出せないパクリ文化のコピーエンジニアリングだったから戦後復興が出来たとも言われます。

戦後復興から日本を支えて来た世代が努力した結果の今の日本です。インフラ整備をしっかり作り上げたとか言い、俺に突っかかる輩も多いですが、この世代がしっかりとした反省も戦争責任とは何ぞやというのも併せて考える必要があるのです。戦後70年で作り上げたのなら、それをやり直すにも同じ70年はかかるでしょう。

日本と日本人は被害者意識しかないと世界では思われています。だから、自分達は戦争を起こした世代ではないから、因果関係がないと考えるのでしょう。カスの発想ですね。
これは俺も日本に赴任した2011.3.10から感じます。被害者意識が強いから、思い込みと既視感も激しくなり、自分の事を棚に上げて、他人を責めることしかしないのでしょう。自分の説明責任を放置して。
そんなレベルだから、地位協定にしても同じ敗戦国だからってだけで、日本をドイツやイタリアと比較する。この時点で、世界から笑い者になってる自覚すらない無能さには呆れます。

メディアでも政治家の説明責任が良く問われますが、このニュースを見た外国人は、政治家だけじゃなく、殆どの日本人だろって突っ込まれます。それは欧米のお前らにも時々あるだろって思いますけどね。
これは、うちの会社でパートタイムからフルタイム勤務になった人に対して行なう初期研修で教えているのですが、自分自身に対しての説明責任を果たせなければ、他人に対しての説明責任なんか果たせるわけないのです。その状況で他人に何を言っても同じ考えや思想なら納得してくれるでしょうが、側から見たら、思い込みと既視感でしかないのです。あなたの都合よい結論にしたいだけでしょ?で終わりです。相手にされません。

日本という国を作り上げているのは日本人です。国家の責任と個人の責任は別問題だと個人的には思います。しかし、戦争は国家が起こすと同時に国民が起こすものでもあります。そこに反対の意見があろうが、攻め込まれた国にとっては関係ないことです。日本人が作っている日本という国ですからね。

だから、自分がアフガンやイラクに兵士として派遣され、何やってんだ俺と思いながらも、生きて帰り、戦争が終われば、今以上にしっかり戦争責任を果たさないといけないとも考えるようになりました。個人的に反対の戦争でも、その国の人間として一括りに見られるのです。その前提を飛ばしてはいけないのです。

戦後復興を成し遂げた世代を敬えないようにしているのは、その世代だということを考えて欲しいです。当時の大変さを体験しているからこそ、それを経験にして、下の世代が敬えるようにして欲しいのです。うちらより、長く生きているのですから、その反省と体験を経験に変えて、知見として後世に引き継いで欲しいのです。

戦争なんかしない方がいいし、武器もない方がいい。でも、それは無くならない。だったらどうするか?戦争責任をしっかりと考え、戦争責任を全うし、関係国とその国民と対話していくしかないと思います。その度に戦争の悲惨さを再認識し、戦争にならないように国レベル、国民レベルでやれる事をやるしかないと考えています。口だけではなく行動でね。

ほんと、アフガンでもイラクでもきつかったですから。軍服を着てない相手と戦うストレスは半端ないっす。救急車がサイレン鳴らして来たから、警ら当番のうちの隊員が、他の交通を止めて救急車を通過させようとしたら、救急車のドアが開き、一斉に銃撃をしてくる。米兵だけでなく、その周囲の一般市民まで次々と倒れていく。救急車でさえ、ゲリラやテロリストの戦争の道具でしかないのです。

その国にも、そこで暮らす人にも何も恨みすらないのに、国民が選んだ政治家が決めたから、軍人は行かなくてはならない。撃ちながら、何をやってんだろってずっと思ってた。アメリカの税金で大学に行った副作用がこれかーってのも思いながら。

日本には人生の約1/6程度しか日本に住んだ経験しかない。それなのに日本のはやる必要はないだろ?と言ってくる日系人もいます。俺にとって、日本人の血が流れている事は嫌でしかないし、海兵隊に所属していた事も黒歴史でしかない。日本人の血も流れているのは変わらない。自戒の意味も込めて、アメリカがやらかしたこと、日本がやらかしたこと。個人的な戦争責任を考えながらやっています。できる範囲でしか出来ないけどね。

生涯賃金以上を毎年貰ってるのに、お金が残らないわけですよ。個人でこんな事をやってて意味あるのかなー、正しいのかなーって葛藤しながら、やってます(笑)
まぁ、死後の世界にお金は持っていけないから、残す必要もないのですけどね(笑)
息子2人は理解してくれているのが救いです。まともに育ってくれて良かった。

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