[3/4]▶鈴木慎一郎 (BLOOD) ✖ NATCHIN (21g) =インタヴュー [後編 part-1]

 2018年3月25日=高田馬場club PHASEでの“21g presents「21st Century JOY」chapter4”で競演をはたす21gBLOOD。熱いロックをまきちらす両バンドの激突ライヴに先がけて、NATCHIN (B.)と鈴木慎一郎 (Vo.)によるトーク・セッションが実現。思考も含めた共通項が多い両者が、さらなる“魂ノ邂逅”を見せた。(3/4) text:yoshinobu matoba [almighty wings]

純粋でいられるから。何の予備知識も入れずに
音楽をやっていきたいって思っている。(鈴木慎一郎)

——それぞれの2018年のヴィジョンというのは?
慎一郎 俺はべつに、いつも何も考えてないかな(笑)。俺は曲作りが趣味で、毎日5~10曲、とりあえずメロディは書いてるから……。
NATCHIN うわぁ、スゴいな、それ。
慎一郎 もう毎日なんですよ、20年ぐらい。いい曲を書く、音楽を作るっていうことが、まず快感で。
NATCHIN 発表せずとも?
慎一郎 それだけ作っているから発表していないのがほとんどなんだけど、いい音楽を作って、たぶん他人の倍ぐらいは発表していると思うので。それでも本当は足りないぐらいで……。それをやり続けて、あとは梶芽衣子さんなど、プロデュース・ワークとかもいろいろあるので、曲はそちらで使ったりとか。自分にはちょっと違うかなと思うけど、スゴくいい曲だなっていう曲もできちゃうから、そういった曲の行き場も定まりつつあって……。
NATCHIN いや、それちょうだいな、みたいな(全員爆笑)。ヴィジョンということでは、俺も昨年からプロデュースを……。プロデュースって言うとおこがましいんだけど、21gでいっしょにやっているmi-yaと上木彩矢(Vo.)がSONIC LOVER RECKLESSっていう女性ロック・ユニットをスタートしてね。そこで、ふつうなら小室(哲哉)さんみたいに自分で曲を作って、「こうしなさい」みたいにするんだろうけど、俺はそうはしたくないから。mi-yaだけじゃなくて、いい曲を書くなっていう人から曲を提供してもらって、それを上木彩矢に歌わせたいと思っていて。
慎一郎 それは、じつはホントの意味でのプロデューサーですよね。
NATCHIN ありがたいことに、お願いできるコンポーザーもいっぱいいるんで、何かおもしろいことになるんじゃないかなって、自分の頭では思っている。一人に全部頼むよりは、たとえば、バラードは絶対にこの人がいいとか、自分の中にはあるから、それを実現化したい。……でも、曲はまだ足りていないんだよね(全員爆笑)。
慎一郎 ぜひ私もNATCHINコンペに出させていただければ(笑)。梶芽衣子さんの他に、今度は杉山清貴さんにも楽曲を数曲提供することになって……。
NATCHIN ええーっ!? マジか、それは。まだ解禁できないよね。
慎一郎 いや、オーケーかな。何曲になるかはわからないけれど。
NATCHIN 曲作りが趣味っていう部分では栄喜も、自分でもデータがどこにしまったかわからないぐらい曲を作っていて。探す作業だけで、スゴく時間がかかるって言っていたなぁ。今もそうかはわからないんだけど。
——ニコニコチャンネル『栄喜スーパーチャンネル』の取材で、いつも彼の話を聞くけど、今もそうだよ(笑)。データ・フォルダ内のファイル名をキャプチャ画像を撮ったり、いろいろ苦心しているみたいなんだけど、そもそもデモのタイトルのファイル名でわからないんだって(笑)。
NATCHIN そこは整理しようよとは思うんだけど(笑)、やっぱり栄喜も曲を作るのが楽しいみたいで、いい曲ができたら満足しちゃう、みたいな。なんか慎一郎くんと同じことを言っていた気がする(笑)。↙

鈴木慎一郎 (Vocal / BLOOD)

——たしかに栄喜と慎一郎は同じことを言っていて、同じように曲を作り続けている(笑)。異なるのは、栄喜はデジタルで慎一郎はアナログの違い(笑)。
慎一郎 俺、もうテレコ(カセット・テープ・レコーダー)じゃなくて、録るのはiPhoneにしたから、アナログじゃなくてデジタルだよ、デジタル(笑)。
NATCHIN 慎一郎くんもそうだけど、栄喜は曲にものスゴくカラーを持っているから、昨年、PENICILLINのHAKUEIさんのソロのライヴのサポートをした時に、音源がデータで10数曲送られてきて聴いていたら、「ん? これ、栄喜の曲でしょ?」って聞いたら、当たりで(「世界の果て ~paranoia of youth~」)。
慎一郎 それって素晴らしいですよね。
NATCHIN HAKUEIさんが歌っても、メロディの向こうに栄喜の顔が見えるというか。
——彼(慎一郎)の曲とメロディもそうなんだよ。梶芽衣子さんのアルバム『追憶』を聴かせてもらったんだけど、メロディの向こうに鈴木慎一郎が見える。
慎一郎 ぜんぜんジャンルは違うんだけどね(笑)。でも、懐かしい感じに寄せちゃうと、今までの大先生といっしょだから、そうはしなかった。俺の前に芽衣子さんの曲を作っていたのは宇崎竜童さんで、同じような感じになっちゃってもしょうがないしさ。でも、ギターは弾けるけど、俺もGenoくんと同じでコード名がわからないんだよね(笑)。譜面も書けないし、まったく音楽理論はわからないんで。だから、プロデュースしている時も「そこ、バーンという音で」「ドーンとやってください」とか、そういう感じで来ちゃった(苦笑)。それがコンプレックスだった時期も、ある時まではあるけれど、今はもう、このまま行こうって思っていて。それはやっぱり、純粋でいられるから(笑)。何の予備知識も入れずに音楽をやっていきたいって思っているんですよね。そういうのって、スゴく素敵なことだなって思って。
NATCHIN 俺も音楽理論は、まったくないんで(笑)。もう感覚。ライヴのサポートの仕事があって、譜面は起こすけど、自分の譜面だもん。自分で書いて自分がわかればいい譜面。ルート音のアルファベットぐらいは書くけど(笑)。でも、ミュージシャンは理論派な人と理論派じゃない人っているよね。俺や慎一郎くんは理論派じゃないけど(笑)、栄喜はエレクトーンをやっていたから理論はわかっているよね。それで、栄喜ではないけど、俺の周りの理論派の人は売れている曲のコードを全部分析して、「9thが入っている曲は売れるんですよ」とかって言うわけ。9thって言っても、ルートに対して9度の音(注:たとえば、ルートがドの音の時は8度で1オクターヴ上のド、9度の音はレの音)なのか、コードのことなのかわからないんだけどさ(笑)。
慎一郎 いますね、そういう理論派。
NATCHIN ね? それで俺は「じゃあ、9thが入った曲を書けよ」って言うんだけど……。
——「1/3の純情な感情」他、一時期SIAM SHADEのプロデュースを手がけた明石(昌夫)さんがそうだったよね。ヒット請負人でもあったから、当時取材してお話を聞いた時、いろんな曲のデータが頭に入っていて、パッと引き出してきていたよ。それで差し支えなければ、NATCHINの周りにいるその理論派って誰か教えてくれる?
NATCHIN ん? Genoなんだけど(笑)。全部調べて、「△△△△(某有名人気アーティスト)の曲がね……」とか言うんだよ。「勉強熱心なのは認める。だけど、売れるために自分がやりたい方向を曲げるのは、俺はイヤだよ」って、いつも言っているの。曲もサウンドもね。自然に取り込めているならいいんだけど、明らかに色目を使ったりしているのがわかるほど、極端に露骨にやるのは、俺はイヤ。
慎一郎 それは俺もそうだね。

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ライヴ “21g presents「21st Century JOY」Chapter 4”
 2018年03月25日(日) 高田馬場club PHASE
■出演:21gBLOOD
■OPEN 17:30 / START 18:00
■前売3,500 / 当日4,000 / D代別600
■チケット発売日:2018年01月10日(水)
■購入ページURL(パソコン/スマートフォン/携帯共通)
 http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002248503P0030001
■入場順 プレイガイド→店頭販売→当日

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