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マッド料理人ジロウ 世紀末編


「そこまでぇい!」
"ツーヘッド"ウラジミルが奴隷モヒカンの首を刎ねる。

「時間である。我が鉄の同胞トライブの料理人、"脂喰らい"ブーム。よそ者、ジロウ。それぞれ作り上げた飯を出せィ!」

オールドデトロイトのスタジアム跡に詰めかけたモヒカン群衆はもはや狂乱状態だ。今宵は鉄の同胞トライブの年に一度の神聖な祭典。ディナーメントだ。

偉大な族長、ウラジミルを前に、トライブの料理自慢たちが腕を競うトーナメント。勝者には栄光と女が。敗者には屈辱と過酷な労働が待つ。

ハプニングは第二試合。”脂喰らい”ブームと、”長舌”マルコ戦が始まろうとした瞬間に起きた。

「オイラ、ジロウ!料理修行中の小学5年生!オイラも試合に混ぜてくれよな!」

突然リングに上がり込んだジロウと名乗る髭面の大男が、マルコの頭蓋を握りつぶしたのだ。

「オイラの食材は…コレだぜ!」
誰もが目を疑った。ジロウが手にしているのは伝説のロスト食材…SPAM!

(続く)

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