黙示録14

アポカリプス・インターネット2199

もし自分が天才で、大富豪で、最終核戦争を予期したなら、アンタならどうする?あの馬鹿が俺たちに残したものは、浄水器でも、抗生物質でも、種子でもなく、インターネットだった。

核が人類の95%と食い物の99%を吹き飛ばして丁度150年になるそうだ。俺たちにあるものはボロ布、洞穴、石斧、ボウガン、そして太陽光とナノマシンで永久に稼働し続けるインターネット端末。俺たちは識字率100%の原始人だ。

「ムワト!凄い!オーガローチの毒抜き方法がアポ-Chanに載ってたよ!」
ギラルが笑顔で駆け寄ってくる。奴は家族が全員死んでもまだ懲りない。

戦争前のインターネットは凄かった、誰もが文化・・・有名人の年収や、診断メーカーでの占い・・・そうした文化的な話題について語っていた。

今は最悪だ、アポ-Chanの話題といえば、腹を下さない小便の飲み方、食べて良い行き倒れの見分け方。大体デマだ。

そんな時、あのメールが届いたんだ

(続く)

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