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嘆くべし我が愛しの狩人よ

ため息が出た。私が狩るはずの女は、2時間前に殺されていた。

人間には趣味が必要だ。私の場合、狩りがそうだ。 

だが、鹿を撃つのはフェアか?

だから私は都市狩猟者になった。標的を選び、そして狩り、離れる。人間は群れだ。群れの一員が攻撃されたら社会という群れ全体で反撃する。ハンターと獲物は対等であり、それはフェアだ。

公正さは重要だ。標的は無作為に選ぶ。男であろうと老人であろうと貧民であろうと意味は無い。追跡し、速やかに仕留め、痕跡を残さない。
私の趣味であり、生き甲斐だ。

その日も私は仕事を終えると、趣味の時間に入った。麻生玲子。標的と決めてから2週間。顔写真一枚を元に身元を突き止め、生活パターンを探り、今日が狩りの当日だった。

彼女の自宅に近づく。人だかり。パトカー。心を落胆が覆う。

これで3人目だった。それは偶然ではない。

疑う余地はなかった。方法はわからない、だが。

誰かが、私の獲物を奪っている。


(続く)

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