ファイル_2019-08-26_11_56_06

目指せ!プロパン屋~1次発酵編~

温度管理

1次発酵は、ミキシング終了後、分割に適する生地になるまでの時間のことを指します。実はこの時間をどう調整するかが、生地の良し悪しを調整できる最後の工程と言っても過言ではありません。

というのも、パンの品質を安定させるには、温度が最も重要です。捏ね上げ温度が1度、ずれていた場合、同じ流れで焼き上げると「明らかに目視でわかるレベルに変化がある」なんとも膨らみの悪いパンが出来上がります。

その1度の誤差が出ること自体はどうしても致し方ない部分があるので、その誤差をこの時間で調整していきます。(100%にはならなくとも90%くらいには戻すことが可能)

ポイント
①温度を調整する(目標温度に近づける)

②生地の熟成を調整する(こちらは完璧には不可能)

①の部分について、捏ね上げ後温度を測り、例えば27度を目指していたのに、26℃で捏ねあがった場合。

ホイロ(37℃~40℃+湿度)で調整することで、27℃以上までもっていくことが可能になります。注意としては、温度を上げすぎないことと分割がしやすい生地感でとどめることが重要になります。

イメージとしては27℃を超えるくらい(27.5℃弱)が上記の場合ちょうどいいでしょう。

もし、2度以上低くなってしまった場合は、原因を探ると同時に、ある程度の温度まで上げたのち、いつもより長めに1次発酵を取ることで帳尻を合わせる必要があります。

お店をやる場合、時間を明確に決めると、捏ね上げ後20分で分割となるため、その20分で有意義な調整を行う必要があります。

ホイロに入れる時間を5~20分の間で温度調節をする。ただ単に入れればいいそういうわけではないのでご注意を。

生地のゆるみ

この時間というのは、生地を安定させる時間になります。イメージはベンチタイムとさほど変わりません。

単純に発酵を進ませ、ふくらみの準備をしながら、分割をしやすい状態へもっていく。そんな時間です。

ここの時間を削ると、温度が低い場合と同じで、ふくらみが悪いパンになります。逆に膨らませたくないのであれば、ここをカットすればよいということになります。

生地を分割しやすい状態に持っていくというのは「ゆるみ」の調整になります。捏ね上げ後は生地自体もダメージを受け、限界に近い状況です。

その状況から分割をするといつも以上に生地がべたついたり、成形がしにくくなったりと弊害が発生します。

そのゆるみ(発酵具合)は一番簡単なチェックが、粉を付けた指を生地に差し込み、そのあとがそのまま残るか否かを確認するというフィンガーテストがあります。

ただ、生地がもともとうちのようにゆるーい場合は正直使えません。そのため、私たちは、生地の触り具合でゴールを決め、分割に進みます。(一度決めたゴールに近づくように調整をする)

ここで逆に発酵が進みすぎると、生地が吹いている状態(ぷくぷくとし、扱いにくい)になると味にもすこーしだけえぐみが増えます。

そうならないためにも、時間を守り、程よい発酵を目指しましょう。

アルテの食パンの美味しさがつまったWebサイト
日々コツコツとパンへの愛情を書いているInstagram
感じることをつぶやいたり、パンの在庫がわかるTwitter
当日予約や質問などはLINE公式アカウント

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?