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大雪で悲惨な目に遭ったあの日

久しぶりに雪が降った。

東北とか北海道のお客さんに言われたことがあるが、
「群馬も雪すごいんでしょ?」と。
なるほど。しかし、同じ群馬でも山間部と平野部で分かれていて、我が前橋市は平野部であり、ほとんど雪が降らない。東京あたりで
「雪が降りそうです!皆さん不要不急の外出は控えてください!!」
などと大騒ぎしている時くらいのタイミングでやっと降るイメージである。なので子どもの頃、雪が降るとワクワクしたものだ。

しかし大人になってからの雪は時に迷惑極まりない。
忘れもしない2014年の2月、災害級の大雪が降った。
その日、朝起きて絶句した。
雪があまりにも積もりすぎていて、とてもクルマが出せる状態ではなかったのだ。前橋市は73cm積もったとの事。

車社会の群馬ではクルマが動かせないと移動がままならない。
つまり従業員が会社に来れないのである。
公共交通機関も、マヒしていたはずだ。
個人商店であれば、臨時で休業すれば良いでしょう。

しかし私の勤める会社の主力商品は
「葬儀社へ遺影写真を作成して納める仕事」。
納期は当日中なんて当たり前、1時間なんてことも良くある世界。
お客様は全国。こっちがこんな状況でも関係ない。

「ごめんなさい。大雪で従業員が来れないので、今日は作れません」なんてのは当然、通用しない。そんな事をしたら、会社が吹っ飛びます。
では、どうしたか。
比較的会社から近かった場所に自宅がある私は、徒歩で出社した。
大通りに出るまでは、大げさでなく雪が腰の高さくらいまであり、そこを掻き分けながら歩いた。本来休みの日だっただけに、テンション下がりまくりである。

そして自宅を出て1時間後、会社に到着。
雪でクルマが覆われて見えなくなってる(笑)

さて会社に着いたが、誰も来ない。そりゃそうだ。
しかし不幸中の幸い、うちの業務はパソコンを使う仕事である。
オペレーター(パソコンで写真を作るスタッフ)に片っ端から連絡を取り、自宅での作業を依頼。
自分は、自宅作業のオペレーターとお客様をつなぐハブ役となる。
しばらくして応援がやってくる。近所に住むオペレーターが歩いて来てくれたのだ。まじで助かった。頻繁に鳴る電話の応対とぶっつけ本番のハブ役の兼務はひとりではきつかっただろう。
____そして、乗り切った。スタッフの皆に感謝だ。

この事件?依頼、テレワークの体制を整え始めた。
コロナ禍でテレワークが普及したが、当社はもっと前からテレワークに取り組んでいたことはちょっとした優越感である。

さて、そんな散々な日であったが、もう1つショックな事があった。
仕事中、妻から1本の電話が。
「すごい音したから何だろうと思ったらカーポートが潰れちゃった……」

後日撮影したもの。無残すぎる…

途中から雨に変わったため、積もった雪が重くなって倒壊したのだ。
仕事に行かず、雪下ろしをしていればこんなことにはならなかったのに…
などと後悔しても仕方ない。
カーポートとクルマ2台が犠牲になり会社が助かったって事で(笑)

雪が降ると思い出す、この日の事。
多少降るのは構わないけど、このクラスの大雪はもう二度と、勘弁!

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