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アイトラッキングがもたらす3つの革命

HTC社からアイトラッキング搭載「VIVE Pro Eye」が発表されたので、アイトラッキングの活用についてまとめた。個人的にアイトラッキングはVR世界に想像以上の革命をもたらす機能だと考えている。

■アバターコミュニケーション実在感の向上

アイトラッキングを用いることで、アバターでのコミュニケーション時に視線表現をすることが可能となる。これにより相手がどこを見ているかを把握できる為、コミュニケーションにおける情報量が増加する。目を合わせる、目を逸らす、ウィンクをする等、感情表現の幅が広がる。現在のアバターコミュニケーションでは、Lip Syncと呼ばれる口の動きを再現する技術は既に常識となっているが、視線表現も同様に”常識”となっていくだろう。

【参考動画】バーチャルキャスト社「VIVE Pro Eye アイトラッキングデモ」

■フォービエイテッド・レンダリングによる描画処理の低減

フォービエイテッド・レンダリングとは、VRディスプレイへの画面レンダリング時に、中心から外側に向かうに従って、解像度を下げて描画する手法のことである。人間の眼は中心の視野は高解像で認識できるが、中心から離れた領域は低解像度でも認識できない。その為、VRディスプレイへ描画する際に視野全てを高解像度で表現すると、処理の際に不要な負荷をかけてしまう。アイトラッキングにより、どこを見ているか把握できれば、それに合わせて特定の領域のみ高解像度に表現することができ、描画の負荷を下げることができる。これによって、PCの必要スペックを下げることができるほか、ハイクオリティなグラフィック表現が実現できる。

【参考動画】「フォービエイテッド・レンダリングの例」

■視線操作による圧倒的な快適性

VRには通常の2D画面のPCでいうマウスポインタがない。これは非常に不便なことである。だが、アイトラッキングの視線から特定のオブジェクトへの選択を特定することで、操作が可能となる。例えばVR空間上に、スピーカー/照明/テレビ等があった場合を考える。通常であればスピーカーの音量を操作する際に、触れるもしくはメニューなどから選択し、操作する必要がある。アイトラッキングをした場合、スピーカーに視線を移動し、その状態からそのまま操作ができる。筆者もこの操作を実際体感したことがあるが、非常にスムーズに操作ができ、想像以上の快適さを感じた。

VRデバイスへのアイトラッキング機能は予想以上に早く普及していきそうだ。今後は機能搭載に追従して、コンテンツへの導入もとても楽しみだ。

#VR #アイトラッキング #CES

画像:https://blog.vive.com/us/

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