テレビ業界を脅かすネットの魔力【吉本興業とレペゼン地球】
本記事ではレペゼン地球による炎上プロモーションが倫理的に許される行為なのかについては主題ではないため扱いません。無論、パワハラやセクハラを推奨するという意図も全くありません。その前提の上でお読みください。
◯テレビとネットを揺るがす2つの騒動
本日、テレビとネットを揺るがす2つの騒動が起きた。「吉本興業所属芸人による隠蔽告発」と「レペゼン地球の炎上プロモーション」これら騒動はネットメディアとテレビメディアの力の変化を感じる衝撃的な出来事だった。これらが起きた背景、そして今後我々が考えなければいけないことについてまとめた。
◯テレビだけが全てじゃない
まずは、吉本興業の話から。闇営業の会見で田村亮氏と宮迫博之のふたりから吉本批判ともとれる発言が多く見られた。特に発言の中にはテレビ業界のタブーに触れる部分もあった。
田村は「僕がすごく不信に思ったのが、『在京5社、在阪5社は吉本の株主だから、大丈夫やから』と言われました。何が大丈夫か分からないですが、(中略)もともと好きだった会社がこんな風に変わってしまったんだという思いが募っていった」と話した。(引用元)https://www.huffingtonpost.jp/entry/ryo-tamurra-speaksout_jp_5d32c296e4b004b6adb04341
これはある意味、「既存のテレビでの芸能生活」を捨てる覚悟の会見である。本人達は「捨て身」で会見に挑んだのかもしれない。だが、完全な捨て身ではなく「ある希望」があったからここまで発言できたのだと私は想像している。
それは、ネットメディアの存在だ。
SMAPの解散後、草なぎ氏/稲垣吾郎氏/香取慎吾氏の3名はAbemaTVをはじめとしたネットメディアで活動を続けている。芸人のキングコング梶原氏/オリエンタルラジオ中田氏等もYouTubeで発信力を持っている。そこには、テレビ業界の圧力などは全くない。
ネットという「希望」があったからこそ、テレビに見切りをつけられたのだと思う。
◯ネットを主戦場とした生き方
吉本会見の後、レペゼン地球の炎上プロモーションがネットを騒がせた。パワハラをされたと告発されたことが、所謂ドッキリだったというプロモーションだ。
この社会的な批判の可能性を孕む炎上プロモーションはテレビでは恐らくできない。ネットを主戦場として彼らだからこそできるのである。
ネットでは大きな力に対する忖度の必要はない。勿論、発信に対する責任や配慮は必要である。だが、その革命的な発信力の強さを感じさせる出来事であった。
◯我々が考えなければいけないこと
過去の世界では、テレビが情報源として信頼されていた。だが、今後はそうではなくなるだろう。テレビは良くも悪くも一定のフィルターを通した情報が流れる。逆にネットメディアはそれがない。今回の騒動を踏まえて、ネットの力がテレビを上回ったことを証明しつつある。
我々は今後、それらの情報を自分の目で受け取り、解釈する必要がある。そして、世間の判断ではなく自身の倫理観で良し悪しを判別しなければならない。
自由という大きな力には、相応の代償が伴う。我々はネットメディアという大きな力と上手く共存し、コントロールしていかなければならない。
本記事を書いた人→ @like_amaiokashi
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