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捨てる神あれば拾う神あり…

…ふぅ…九月に入りましたね。とにかく長かった子供達の夏休みもようやく終わって、今週からようやく普通の生活が戻ってきました。

子供が家に二人いるといっても、もはや赤ちゃんとかではないので、24時間、ずーっと手がかかるとかではないのですが、なぜか何だかんだで自分の時間が消滅して行くのです。やっぱ毎日昼ご飯も作らないといけないのは地味に手間なのかもです(;^ω^)やっと解放された…。

今日は本当に久しぶりにゆっくりネットサーフィン的な事をしたり、皆さまのnoteの記事を読ませてもらったりして、ようやく記事を更新する気概が高まって参りました!本当に久しぶり(二か月ぶり)ですが、自分語り記事の続きを書いていこうと思います!




「イース」の連載が打ち切りになってしまい、さすがに今度こそダメかもと、覚悟していたのですが、そんな矢先、夢時館の担当様から、お申し出がありまして、「前田さん、もし良ければ、ハーレクイン原作の漫画、また描いてみませんか…?」との事でした。

正直驚きました。というのも、実はこの数年前に一本、ハーレクイン原作の漫画を描いておりまして(「ハネムーンはあなたと」という作品でした。)

…しかし、こうしてリンクを貼らせて頂いておいてナンですが、この作品の評価はそれほどパッとした物ではなく、もう二度と依頼は無い感じだなぁ…と思っておりました。なので再び作品を描かせて頂くチャンスを貰えたのは意外でしたし、嬉しかったです( ;∀;)

そしてもう、これ以外の仕事はほぼ無くなってしまっておりましたので、今度こそもう少し高い評価を目指して頑張ろうと、意気込んで次の作品を仕上げました。(といっても、一度に125ページ単行本描きおろしという、自分にとっては、なかなかボリュームのある作業でしたので、結構時間はかかってしまいました(;^ω^)

ここで少し、「原作付き漫画」という物についてご説明いたします。

一口に「原作付き漫画」といっても様々なパターンがございまして、「イース」のようにゲームなど別ジャンルの作品が原作の場合、版元さんから特別に指示が無い場合、作者は、基本設定やメインのストーリーからあまりにも逸脱しない限り、かなり自由に描ける感じです。(一応、シナリオ、プロットの段階でチェックして頂き、漫画に起こす際も、ネームは送ってチェックして頂いていたと思います。一度もそれについて何か言われたことはなかったです。日本ファルコム様は本当に自由に好き勝手にやらせてくださいました。ありがとうございました( ;∀;)

「クロウズヤード」の場合は、基本設定、シナリオ、キャラクターデザインは全て、企画された「エッジワークス」様が厳密に作成されておりまして、自分は一話ずつ送られて来るシナリオを読んで、ネームに描き起こしたものを雑誌の担当編集さんと「エッジワークス」様にチェックして頂き、OKが出たら作画開始という作業手順でした。(結局ここでも、かなり好き勝手にやらせて頂いちゃってました。シナリオも結構変えちゃったりして…。当時の関係者の皆様、本当にご迷惑お掛けしてスミマセンでした。結局結果が出せず、面目次第もございません( ;∀;)

他にも自分はやらせて頂く機会はなかったですが、原作者様が直接ネームを描いて下さって、それをある意味、機械的に漫画化するというお仕事のタイプもあるみたいです。間接的にお聞きした話によりますと、この場合はほぼ作画サイドが内容を変更する事は許されず、ひたすら原作者様のイメージを漫画化する事にだけ集中する形になるようです。ジャンプの原作付き漫画とかこれですよね。(余談ですが、大ヒットしている作品のパターンはこれがほとんどな気がします。結局この形。専門のストーリーテラーである原作者様が描いたネームを、凄腕の絵師様が超画力で具現化する。というのが必勝パターンな気がします…(;^ω^)

そして、「ハーレクイン」の場合ですが、まず編集部さんが選んだ、何作品かの原作小説のコピーが送られてまいりまして、全て目を通して、どれだったら描いてみたいかという希望を聞かれます。最初から描くものが決まってはおらず、結構こちらの希望を尊重して下さる形です。

大体3~4作品送られて来たのですが、どれもぐっと来ないとかの場合、それ以外を再度送って頂けるよう、一応お願いできるらしいのですが、成績をばっちり出しているベテランの先生でもない限り、あまりいい顔はされないとの事です。自分は勿論、送られてきた作品の中から選ばせて頂きました(;^ω^)

そして、描く作品が決まったら、ネームに起こすのですが、ここで、ハーレクイン原作のお仕事の中で、一番の難関が立ちはだかります。

小説一本分の物語を、たった125pの漫画にまとめ上げなければならない。

これが毎回本当に苦労する一番のポイントでした。

一度でも小説を元に漫画を描いた経験がおありであれば、小説に比べて漫画というのは入る情報量が圧倒的に少ない事がお分かりかと思います。(そんな経験ある方滅多におられないですよね…(;^ω^)スミマセン💦)

つまり、ハーレクイン原作のお仕事は、いかに本編の必要性の低いエピソードを削り落としたり、省略して、ストーリーの一番良い部分だけに集中して表現できるか。という所が肝であり、最後までこの部分が一番難しかったです。。

そういう意味で、参考に送って頂いたハーレクイン原作の漫画雑誌に描かれている他の先生方の作品は、非常に読みやすく、違和感なくさらっと読めてしまう作品ばかりなのですが、これが本当は凄い技術で描かれている事に、やってみて初めて気が付く事でした。どんな世界も綺麗で華やかに見えても、裏方では泥臭く、地道で、汗と涙と努力の結晶が詰まっているんだなぁと思います…。

そんなこんなで、うんうん唸りながら、何か月もかかってようやくネームをまとめ、編集部にお送りし、更に担当様からも色々直して頂き、作画に入る事になりました。前回同じ事をしたはずなのですが、四年以上前ですっかり忘れておりました。

…そして、作画がまたこれが色々大変でした…。



とここまで書かせて頂いて、また結構長くなってきてしまいましたので、次回に続きます…(;^ω^)毎度自分語り100%で申し訳ないです💦

それにも関わらずスキを頂ける皆様、コメントを寄せて下さる皆様、本当にありがとうございます( ;∀;)励みになっております。なるはやで更新できるよう頑張ります(;^ω^)ノシ

まだまだ暑いとはいえ、朝晩は秋を感じる日も増えて参りました。とはいえ豪雨の季節の到来でもありますので、皆さまくれぐれも体調など色々お気をつけてお過ごしくださいませ(^▽^)

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