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みんなカボチャになればいいのに


バイト先は最寄駅のひとつ隣の駅で、家から歩くと15分もかからないくらいで着く。

夏休みに入って定期を更新しなかったから、(ケチった)節約も兼ねて最近は歩いて通っていた。

これがすこぶる精神的に良かった。前からなんとなく感じていたが、人って歩いていると結構一人になれる。駅から離れている自宅からのスタートで、わりとずっと人がまばらだった。人が多い駅に着いたらすぐにバイト先に向かうから、最初から最後までかなりのことひとり。

電車を使うと、人のいる駅に向かって、人と電車を待って、人が乗ってるところに乗り込んで、また人のいるところに行くから、いつまでたってもひとりになんてなれやしない。当たり前のことだけど。

こうやって一ヶ月の間(遅刻しそうだったり疲れた時は別として)ほとんど電車なしで生活していたけれど、改めて、電車ってマジで精神衛生上よくないな、と再確認した。

私みたいに人の出す音や感情に敏感でいつもびくびくしている人や、他人の近さにイラついたり不安になる割合が高い人は特に分かってくれるだろう。

イヤホンで音楽聴いても他の音は聞こえてくるしスマホを見たり本を読んでも横の人は見えるし匂いは分かるし何より人の距離感は変わりないから詰んでいる。もう人の一挙一動全てが気になる。これが恋かよ。大体なんでみんな肩がぶつかっても無反応なんだよ。避けろよ。自分の体持て余しすぎだろ。私のなで肩はお前の肩幅のために空間確保してる訳じゃねえんだよざけんな卍卍卍

自宅から大学までは1時間以上かかる。これからまた毎日往復2時間も他人と近い生活かと思うと、心底憂鬱で仕方ない。あと数年で電車の路線が10本くらい増えて満員が軽減されるか、降りる人を待たずに乗り込んでくるカスと扉の前から微動だにしないグズにビンタしても許される世の中にならないのなら、就職先は歩きか自転車で通える距離にしたい。と、電車乗りながらボヤいていた訳だけども、最寄りに着いたし帰ろう、あっ待ってカエルだ無理・・・(目の前にいる)もう全部嫌だ・・・。