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坂の街 梨泰院を歩く ソウルへの旅

梨泰院はとても坂道が多い。

最近は経理団通りなど、お洒落なイメージの国際色豊かな若者の人気スポットで、クラブやカフェが建ち並ぶ。

そんな梨泰院の裏道ウサダンロを、歩いてみた。

細い坂道の多い梨泰院では、バイクがとても重宝。
歩いていても、何台もバイクが行き交う。

大きな教会の脇を通ってゆく。
この街にはには、異国情緒あふれる大きなムスクもある。

商店や、工場を通り抜けながら坂道を登ってゆく。

ウサダンロは街の高台にある通り。

歩きながら、左右を覗くと魅惑的な下りの露地が。

梨泰院の生活。坂を登り降りする、まるで人生みたいな暮し。
平坦ではない人生を歩いてきたであろう人たちの住む街。

ちょうど、ウサダンロを頂上まで登りきるとトケビ市場がある。
トケビ(お化け)市場と名前のついた市場は、実はあちらこちらにある。

ここのトケビ市場は梨泰院の反対側から登ると漢南のタルトンネを通り抜けながら辿り着く。
あまり裕福ではない暮しが拡がる細い坂道の街。

開発が進むソウルでは、そういう街を切り開いて(と言うと聞こえが良いが、一団の暮しを根こそぎ剥ぎ取るように街ごと取り壊されていく)そして、新しいマンション群が建ち並んでゆく。

漢南もその開発を待つ街だ。

市場の灯りも、それにしたがって次第に消えてゆく。

立ち寄ったトケビ市場もその例外ではなく、閉めてしまった店も多く、数件のみが営業していた。

消えゆく街の暮しを、最後まで見送るように。

トケビ市場から、今度は梨泰院駅へと坂道を下っていく。
やっぱり露地を覗きこみながら歩くと、猫と出会った。勇ましい顔をした彼女は、母猫。
すぐそばに仔猫が、身を潜めていた。

梨泰院は猫が多い。
なんとなく、この街には猫が似合う気がする。

坂道を下りおえて、梨泰院駅の近く。

若者のお洒落な街なんてなんのその、おばあちゃんたちは、あちらこちらで日向ぼっこをしている。

インスタ映えする梨泰院も良いけれど、暮しが見える裏梨泰院も一度歩いてみて欲しい。

もうひとつの「ソウルらしい暮し」が、そこには在るから。

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