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きれいよりかっこいいより可愛いとか面白いがいい


個展無事終了しました!
本来このタイミングで更新するのであれば展示について振り返るべきだと思うのですが、こちらの記事を先に書き始めてたので先に公開します。展示についての振り返りはまた次の記事でまとめます!
 取り急ぎ、ご来場くださった方、リモートでオーダーや作品を購入してくださった方ありがとうございました!
 いつも思うけど皆様のおかげで息しています。これからもがんばりますっていうともう頑張ってますよと言ってくれたりして、全然なんですよ~と思うけど本当にうれしい。頑張る。

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 日記書いた、アナログの絵は楽しいな〜宮崎駿の水彩画の塗りを少し意識してみた…コピックだけど。

あと、鴨シーいってきた!
大きい生き物って最高。セイウチが大好きだから餌やりタイムで魚を吸うように食べる姿を見れて興奮した。シャチのショーが良かったからその日の夜早速シャチのドキュメンタリーを見たんだけど獲物を狩る動きが容赦なさ過ぎて一晩で見る目が変わった。怖すぎ、

 具体的な話をすると 外洋型、回遊型、沿岸定着型とシャチの中でも三種類いて、外洋型のシャチは哺乳類を襲うそう。それを見たときは、同じ動物でも三種類いてそれぞれ狙う獲物や生活習慣が違うなんて不思議だなーと思ったけど、人間も人種によって生活習慣全然違うし、見た目も違うからそう考えると全く不思議ではないんだろうな。

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 二十五くらいまでは結婚、就職、出産をこなしている人が成功だと思って劣等感を感じて、それさえできれば上りだと思ってたけど、人生重ねるにつれ段々そうじゃないんだなあと気づいた時小さい地獄が始まった感じがした。当たり前だけどこれをしたら上がりなんてこと人生ではなくってだだ道が続いてるだけで、その先どんなことが起こり得るかはわからないし、結婚も就職も子供もなんの保険にもならないと思うと軽い絶望。でも逆に視野が広くなった感じもしてなんだか不思議だった。とにかくこの肉体でこの魂で生まれた以上自分で生きていくしかない。
 誰でもそうなんだろうけど自分の周りの友達は人より一生懸命生きているように見える。距離が近いから事情がよくわかってるだけなんだろうけど、みんな結構荷物抱えながら生きてるから偉いなあと思う。年取ると人に優しくなるのは自分の無力感を知るからかもしれん、どうにもならないこと本当に多すぎるもんな。優しくなると言うより根拠のない自信が薄くなって少しずつ人として弱っていくような感覚。それでも人に優しくできる方がいいと思うのでこのままいいかんじで歳を重ねて行けたらいいな。

 中学の友達と久しぶりに会ってそんなようなことを思った。そのうちの一人の友達が少し落ち込んでいるからと3年ぶりくらいに三人であって、一人がとても良いお肉を取り寄せて、私が予約した都内のレンタルスペースで焼いて食べた。
 その部屋がすごくて、海外の方の民泊としても使われている部屋なんだけど、というかその方がメインのようなんだけど、入ってすぐ目に入る壁に低画質の富士山がプリントしあった。
 天井からは折り紙がぶら下がっていてところどころ取れてテープだけ残っている。テレビの前にはひな祭りにかざるぼんぼりがテレビの隣に置いてあり、居間のスペースには招き猫やコケシ、祭と書いてあるうちわなど外国人が思う日本のイメージを煮詰めてドロドロにしたみたいなぺらぺらのカーテンが貼ってあった。
 「レンタルスペースを借りて女子会★」みたいな写真映えからは程遠い部屋だったんだけど、中学からの同級生だし今更おしゃれな場所でご飯を食べるようなことを楽しむ仲でもなく、というか会ってもどうせインスタに上げないし、とりあえず会って話すことがメイン。酒もそんなに飲まず妙な民泊を背景にずっと肉を焼いて食べていた。
 というか話すことがメインのはずなのにほとんど悩みも話し合わず中学の時のなんどもこすったような思い出話から、今思い出そうとしても思い出せないような話を繰り返して、あとはほとんど肉を食べる。最終的には良いお肉だから胃もたれがし始めてお互いに肉を押し付けあっていた。
 満腹でほぼ無言で食べていた時はあんまり部屋がしーんとしているんで「私たちってこんなに会話なかったっけ?」と一人が言ってもよく思い出せない。というかこの部屋、新宿のはずれのぼろぼろのアパートの一室なのでたぶんほかの部屋は人が住んでいるようだった。それもあってかめちゃくちゃ静かで、咀嚼音や食べ物を飲み込む音が聞こえるのでそれをお互いに突っ込みあって笑ったりほとんど精神も中学生レベルに戻っていた。シチュエーションも誰かの家に隠れて潜入しているようなそわそわした感じがずっとあって今思い返してもなんだか奇妙な夢のような気がする。
 中学の友達で会うのはほぼこの2人で、一緒にいる時何をしていたかは覚えていないけど一緒にいた時の空気感は変わらないもので、そういう関係性が今もあるというのは幸せなことだなと思う。いずれこの関係も終わるんだよなと思いながら学生時代は切なく毎日思っていたけど、終わるには終わるけど関係が切れる事は無いんだなと安心した。3年前までは人脈を広げたかったけど、今は今ある縁を切れない様に大事にしていきたいと思っている。


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これがそのカーテンです。どこから探してくるんだろう…


読んだ本の感想!!

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「受難華」 菊池寛 
 菊池寛の作品初めて読んだんだけど面白すぎて、もっと早く知っていればよかったと後悔した。3人とも本当にかわいい。新房監督や幾原監督にアニメ化してほしい…とオタクとしては思ってしまう、悪い癖だな。
 昔の女性に選択の自由が少なかったのは知っていたけど、それにちゃんと適応しているのだと思っていたし、当時の女性を思うときどこか自分とは違うもっと成熟した淑やかな女性を架空の人間として想像していた。けど、当時の女性も今の私たちと何にも変わらない普通の女性だったんだろうな。私がもしこの時代に生まれていたらこんなに強く生きれなかったと思う。キャラクターからあふれる教養の高さがかっこよかった。もっと勉強して人に対しての偏見のない深みのある人間になりたい。
 映画でしか見ていないけど「あのこは貴族」を思い出した。ただでさえ女って生きづらいのに女同士でいがみ合うことはない、むしろ手を取り合った方が賢いよね。という思想、実践していきたい。


「フランダースの犬」マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー
 菊池寛もっと読みたいな~と思って関連作を探していたら菊池寛翻訳の作品として出てきた。名シーンとしてあのラストのシーンは何度も見たけど全体のストーリーって意外と知らないな・・と思って読んでみた。二人がひたすらかわいそう、悪役というか直接的な嫌な人は一人しかいなくて、それ以外の人は割と善人なのに見殺しにされていくのがなんかやりきれなさすぎる。学校いじめみたいで不快な気持ちになった。どういう教訓があるんだろう、今度ちゃんと調べてみたい。


「響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ」武田綾乃
 アニメが大好きなのだけど含みのあるシーンが多すぎて実際のところのキャラの心情がくみ取りにくいので読んでみた、ずっと読んでみたかったのでようやく。アニメ見たのもかなり前だったのでこんなシーンあったな~という感じ。吹奏楽部キャラ濃すぎ、と思うけどこの人数の部活だったらこんなもんかな?
 あすか先輩の人心掌握術学びたい…どんな大人になっていくのか気になる。主人公に対してみんながむき出しになっていくのは久美子がどこか冷めているからかな。先生が美青年として描かれているのにキャラデザがあんなもっさりとした感じなのは京アニが文化系女子の理想とする「美青年」をよくわかっているからだと思う。ありがとうございます…

「52ヘルツのクジラたち」町田そのこ
 私が根本的に根明だからか主人公のキャラクターが肌に合わなかった。でもこの小説に救われる人はいると思う。主人公の独りよがりな語りに対して「そんなことないよ」というキャラがいないのでどんどん一人で完結していくのがつらかった。でもそういうテーマだし、人が人を救うのは難しいけど誰かのために頑張っているうちに気付いたら救われているなんて言うのはよくある話だけど一番理想だよね。主人公の友達が良かった

「響け! ユーフォニアム 2 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏」武田綾乃
 登場人物の人間関係が深くなってきて、苦手かも…と思っていたひとと深く話して少し苦手意識薄れたりするシーンがよかった。
 私はこの作品を自分の中学の吹奏楽部を思い出しながら読むようにしている。すごく実力があるのによく揉めていてみんなつらそうなのに辞めなくて、かと思ったらいきなり辞めて、私は帰宅部で何にもやっていなかったのでそんなしんどいことをあえてするのはなんでだろうってずっと思ってた。これを読むとその子たちの気持ちが少しわかるような気がするし、若いうちに苦労しておいてもよかったなとすら思う。というか久美子の思う事、私もそのくらいの年代の時に思ったよ…と抱きしめたくなる。愛しいわ。

「かわいい結婚」山内 マリコ
 菊池寛の現代版のようだと思った。キャラクターがみんなのびのびしていてかわいらしい。最後の短編の友人が結婚したときの心理描写が良かった。も~~私の周りの友達全員にこう思っているということを伝えたい。女性を縛っているものの一つに女性同士のコミュニティの視線もあるよね。人生はいろんなことが起こりえるんだから結婚したからハッピーエンドなんてことはないし、結婚してたりしてなかったり子供いたりいてなかったり、境遇が違くっても同じように全然違う悩みを共有出来たらすごく生きやすいのにね。学生時代ってみんなおんなじで、年収も境遇も気にならなくていい時代だったなあ。

「試着室で思い出したら本気の恋だと思う」尾形 真理子
 ルミネのコピーみたいだな~と思ってタイトルで読んでみた。なんかやたらと聞くタイトルだなあと思っていたけど実際ルミネのコピーを考えている人の作品なんですね。というかコピーがきっかけで小説化されていたんだね。何にも知らなかった…恥ずかしい。
 私とはタイプが違う女の子にまっすぐ刺さりそうな内容だった。でも、服を選ぶとき絶対誰かの視線は意識しているものだよね、着たい物を着たいから着る!みたいの中高生以降できなくなったな。奇抜なものをきていてもそれはそういう自分を演出しているだけだし。
 キャラクターたちの抱えている恋人との問題や不和がまだ解決していないのに新しい服を買ってすっきりしているようにしか見えなくて「それでいいの・・?」と思ってしまった。私がネガティブすぎるのだろうか。

「世界クッキー」川上未映子
  川上未映子の文章ってなんでこんな気持ち〜んだろう。言葉を扱う器官が体にあるとして、川上未映子の本を読むと潤滑油がさされた感じがする。読み終わった後すらすら言葉が出てくるし、言葉を扱うのが楽しくなる。みていると絵を描きたくなる絵が最強だと思うけど、それの文字版だね。

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最近はやけに夢をはっきり覚えているのでなんだか人生を二重に生きているような感覚、しかもなぜかプールや海など水辺の夢が多い。夏を満喫できなかった後悔か?

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