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【試写レポ】『SISU/シス 不死身の男』試写会【24_2023】

ごきげんよう。雨宮はなです。

マスコミ試写にご招待いただき、一足早く鑑賞させていただきました。
ありがとうございます!

作品について

「大丈夫、彼は死なない。心配は要らない」とわかっているのに、ちゃんとドキドキハラハラできるのはなぜなの?!
彼が暴れるたびに「ぃよっし!!」とガッツポーズをしてしまう……。
痛快、爽快なアクションの連続でした!!
※犬は無事です。


映画『SISU/シス 不死身の男』公式サイト

90分でこんなに楽しませてもらっていいんですか?!ありがとうございます!

これはフィンランド版の『コマンドー』だ。
『コマンドー』と違うのは、主人公がすでに失った後だということと、全力でふざけた台詞が無いということ。
ただ、最後の台詞に表れているとおり、お茶目な一面を持ち合わせた人ではある。
優秀な暗殺者になるには、スキルだけでなくユーモアも必要なのかもしれない。

「いやいや、それはありえないでしょ」が次から次へと展開されるけど、それこそが面白い。
ありえない展開を楽しむのが映画ですから。

SISUを楽しむポイント

<主人公と犬>

主人公と犬がいっしょにいる設定が好きなのは今に始まったことじゃない。
先月公開された『ジョン・ウィック:コンセクエンス』はもともとジョン・ウィックの愛犬が殺されたところから物語が始まった。
もっと時間を遡れば、ゲーム『DEMENTO』や『ルール・オブ・ローズ』もパートナーとして主人公が犬を連れている。

今作は白くてふわふわもこもこの犬が出てくる。
暗殺者の相棒には思えない、あくまでペットだと思わせる外見だ。
この犬がこの大変な物語を生き抜くことができるのか……、いちばんのハラハラポイントはそこかもしれない。

<アクション嫌いが楽しめた、アクションシーン>

実を言うと、アクション映画がそんなに好きではない。
ものすごく偏見だけど、結局最後には全員が重火器を持って派手にぶっぱなすシーンにつなげるために物語があるようにしか見えないからだ。
ドカーン、バカーン、ビカビカビカな感じがうるさくて苦手なんです。
火薬を多く使った、うるさいギャグにしか見えない。
……そんな私が「キモチエエエエ!!」と思えるシーンの連続だった。

最初の一刺しで思わずガッツポーズを握ってしまった。
「よしっ!」と声が出そうになったのはなんとか抑えた。
アクションの雰囲気は映画『イコライザー』に近いと思う。
老兵ならではの、無駄に無駄のない動き。
観ててほれぼれするね。
アクションシーンは多いのにうるさくなく、お腹いっぱいにもならない。
そして「彼は死なない」という圧倒的信頼感のおかげで、「危ない!」というハラハラよりも、「さて次はどうくる?」というワクワクが強い印象だ。

しかも、水陸空すべてが舞台になる、非常に贅沢な作品だった。
それぞれのシーンにおいて、どう始末していくのか……乞うご期待!
個人としては水中がおすすめです。
あまり長い時間ではないし、見えない部分もあるけど、その見えない感じにニヤニヤしちゃう。

ただひとつ、注意したほうがいいのは非常に爽やかにくっきりとグロ描写があること。
最近ありがちな「どう上手くボカすか」「ボカシをしないためにどう表現するか」という余計な努力はなく、非常にすがすがしい。
地雷を踏めば肉体派吹っ飛ぶし、吹っ飛べばグチャボロになるものだ。
撃たれたり切られたら血が出るものだ。
当たり前の事実を「過激だから」という理由で遠ざけるのは一体何のためだろう?
自分の肉体にダメージなく、事実を事実として認識するチャンスを自分達で減らして、ぶっつけ本番に臨むのはもはや究極のマゾなんじゃなかろうか。
この映画はそんな嬉しくもないマゾ仕様ではなく、きちんとしっかりと「事実」を演出してくれている。

<SISUの化身である、つるはし>

永久保証ってこういうことをいうんだなと思わせてくれるのが、ツルハシだ。
主人公が最初から持っていて、どんなことが起ころうともすぐ近くにある。ずっとある。
さすがにもう手放しただろうと思っていると出てくる。
ダイソンもびっくりな吸引力で主人公に吸い寄せられ、そして絶対に壊れることのない、まさしく不死身の耐久度をもつ。

それでやっと気づいた。
このツルハシ、それこそ「SISU」なのだと。
主人公のSISUであって、彼が持ち続けているもの、壊れないもの。
古くて素朴で、「それで何ができる?」と笑われてしまうような、生きるための道具。

金塊を掘るための鋭さは主人公の攻撃性。
なぜか壊れない丈夫さは主人公の不屈の精神。
なんてことを思った。

さいごに

ひとりでも、誰かと一緒でも楽しめる。
お昼でも夜でも楽しめる。
元気があってもなくても楽しめる。
最強で最高なエンタメ作品です!

みんなの“みっけもん映画”『SISU/シス 不死身の男』は10月27日(金)より上映開始!


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