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USJの思い出

 2023年11月14日

 USJに行き,ブレナイとconte conteというライブに出させていただいた.


 USJへ朝九時半に出発した.いろはラムネの三人で行ったが,誰一人早起きしなかったため,大分遅めの出発.USJを舐めすぎていた.

 それに加えて,西九条駅で乗り換えミスをした.柿田さんが乗り換えを調べる担当だった.しばらく南下.新井さんが窓から見えた「床屋 笑タイム」という看板を見て,呑気に笑っていた.


 USJに着いて,入口の時点で曲が流れていた.ちゃんとしていると思った.

 チケットを買う前に,大型コインロッカーを探さなくてはならなかった.獅子舞の一部が飛び出したスーツケースを置かなければならない.

 ようやく見つけた大型のものは千五百円もした.それなのに,スーツケースを傾けて,ようやく入るぐらいだった.隙間に,各々の荷物を詰めていく.ぴったり入れて,閉じた.


 USJの入り口にある大きな地球を撮るのが恥ずかしくて,撮らなかった.高校の時,あそこで撮った写真をLINEのアイコンなどにしている人を多く見たような気がして,だから,撮れなかった.

 チケットの列に並んでいて,既に新しくできたマリオのゾーンには入れないことが判明した.抽選らしい.しかも,家族連れですごく混んでいる.もっと早く来ればよかった.

 結局,入園したのは十一時過ぎだった.しかし,楽しもうという気概はある.とりあえず園内一周する.適当に道なりに進んだ.三人ともどういう流れでアトラクションに乗ったら良いのか全く分からなかった.何となく,スパイダーマンとミニオンのアトラクションは乗ろうと決めていたが,両方待ち時間が百二十分を超えていたため,一旦スルー.

 しかし,ただ歩くだけでも,異国感が味わえて,すごく楽しい.

 フライングダイナソーに乗っている人が手を振っていたので,振り返した.楽しそうに手を振る人たちが数秒後に叫びながら高速で去っていく様が少し怖かった.

 何か物を買うかどうかは決めていなかったが,ジュラシックパークのグッズ売り場に売っていたチャイナシャツを,即決で買ってしまった.レジで「七千ザウルスです」と言われたが,僕があんまり聞き取れず,混乱して,お互い変な感じになった.


 ハリーポッターのゾーンに来たので,ハリーポッターのアトラクションに乗ろうということになった.柿田さんはハリーポッターを観たことが無く,ずっと何が何だか分かっていなそうだった.新井さんと僕は観たことがあるので,街並みに見入っていた.

 待ち時間は百二十分だったが,そういうものだと思って,並んだ.途中,やることが無くて,ハリーポッターの魔法の名前っぽい単語を言うゲームをしていた.柿田さんだけ,全然思い浮かんでいなかった.


 列の少し先に,兄弟の体制さんに似ている人がいるなと思ったら,本当に体制さんがいた.驚愕.世の中はなんだかんだ狭いと聞くけれど,これほどまでに感じる出来事には出くわしたことが無かった.そんでもってすごく恥ずかしい.

 列は折り返し地点がいくつもある.あの,腸みたいな感じ.僕らとの離れ具合を鑑みると,どこかですれ違うことは明白だった.三人で,バレない方法について話し合った.新井さんと柿田さんは前を向き,僕は後ろを向いて話し合っていたら,新井さんが唐突に「終わった」と言った.

 振り返ったらいるのだなきっと.どうしたらいいか分からず,顔の全面を被っていた帽子で隠した.明らかに変丸出しだけれど仕方ない.しばらくして,大丈夫かなと思い,帽子を取ったら,思いっきり目の前にいた.めちゃくちゃ目が合った.数秒の間が空いた.体制さんが「ぎょえ」っと言った.


 しばらくして,再び折り返し地点付近で会った.お互いに「なんでいるの?」と言っていた.そりゃそうだろう.凄く良く似ているなぁと思っていたら,本人だったからびっくりしたらしい.

 室内の方まで入ったら,雨が降っていることに気付いた.運がいい.柿田さんが日傘を持っているだけだったので,助かった.外の列に並んでいるとき,大雨が降ってきて,傘が無いのなら,もう諦めるしかなかっただろう.

 室内で三人の写真を撮ろうということになり,柿田さんがスマホを掲げた.しかし,僕が直後に動いて,ブレた.その後,何回も撮り直したが,全て直後に動いてしまったため,全部ブレた.新井さんに一回目で学べと言われた.


 アトラクション中,二人の歓声が聞こえていた.僕もなるべく楽しもうと思い,わーとか言うようにした.でも,恥ずかしくなって,後半は黙って,じっと楽しんでいた.

 外に出て,体制さんと再び会い,写真を撮った.あと,大きな汽車の前にいた車掌さんとも写真を撮った.体制さんと車掌さんに別れを告げて,ハリーポッターのゾーンを後にした.


 何か食べようということになったが,どこも混んでいた.新幹線の時間の都合上二十時手前までしかいられないので,そこまでご飯に時間を割けない.どうしようかと考えていたら,再び園内を一周した.新井さんが一体何をしているんだと言った.


 そこで,思い切って,ジュラシックパークでターキーレッグという食べ歩きできる骨付き肉を買い,ミニオンのアトラクションに並びながら食べようということになった.

 無事に買うことができ,ミニオンのアトラクションに並んだ.お肉は美味しい.しかし,新井さんのお肉には骨が多かった.食べるのが大変そうだった.ツイてない.


 多少,疲れがたまってきたせいか,三人の口数が減ってきた.無言で並び続ける.これではよくないと思い,ミニオンの話をした.

 ようやく番が回ってきた.室内のインストラクターの人の胸には,にこちゃんマークの缶バッチがついていた.が,目が一つしかなく,ミニオン仕様になっていた.新井さんが最初に気付いた.

 三人ともミニオンは観ていたので,今度は柿田さんも楽しそうだった.ミニオン専用の小さいドアがあり,その写真を撮っていたが,知らない人の肩が思いっきり映っていた.でも,うんうんと満足そうにしていた.


 アトラクション中,二人の歓声は先程にも増して,大きかった.僕は,じっと見つめて,すごいすごいと呟いた.


 外を出ると,暗くなっていた.もう十七時半だ.アトラクションはあと一つぐらいしか乗れない.混んでいたのだなぁと実感した.

 最後に乗る物として選んだのは,ハリウッド・ザ・ドリームというジェットコースターだった.三人とも,来たからには,というもったいない精神で,奮起して並んでいた.テンションも上がっていた.

 寒かったので,気を逸らすべく,話をした.楽しいなぁと連呼した.

 そして,番が来た.音楽を聴きながら,乗るらしい.よく分からず,マイケルジャクソンの曲を選んで,乗った.

 何にも考えていなかったが,ジェットコースターだ.スリルを味わう乗り物だ.頂上付近まで来るまで,何の心の準備もしていなかった.あ,やばいと思った瞬間,浮遊感を感じて,しまったと思った.めちゃくちゃ怖かった.


 自然と声が出た.すると,楽しくなって,大きな声を出した.慣れると,やはり楽しい.手もあげて,重力に任せて,楽しんだ.やっぱりジェットコースターは楽しい.


 そして,少しお土産コーナーを見て,USJを後にした.お土産コーナーへ向かう前の道で一回はぐれて,お土産コーナーでも二回はぐれた.新井さんは欲しいシャツがあったらしいがサイズが無くて,断念していた.

 入り口の地球の前で写真を撮ろうということになったが,恥ずかしくて,僕だけ映らなかった.


 その足で,新大阪駅へ行った.新井さんがうどんをどうしても食べたいと言っていたので,駅の立ち蕎麦屋でうどんを食べた.新井さんはやっぱり薄味なんだと言っていたが,僕も柿田さんもよく分からず,美味い美味いと食べていた.

 そして,大阪を後にした.新幹線では全員爆睡だった.


 来年もUSJに行きたいから,NHK新人お笑い大賞に出ようなと新井さんが言ったので,逆ですよと返した.ただ,NHK新人お笑い大賞に出て,再びUSJに行けたらいいなぁと,思うには思う.

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