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パンツ一丁放浪記 #2 奈良井宿放浪編

奈良井宿をまずは観光客としてブラブラしてみる

今日はコミュニティバスに揺られて、中山道34番目(※)、木曽11宿の中でも最も標高が高い、奈良井宿へ行って来た。

※中山道は正確には69の宿場があるのだが、東海道と交わる、草津宿と大津宿を抜いた、67の宿場(板橋宿~守山宿)の、どちらからカウントしても真ん中に当たる為、34番目となっている。


もちろん、木曽路の中でも標高が1番高いので、この後には難所、鳥居峠が控えており、最盛期には「奈良井千件」と呼ばれ、千件の家や宿屋などが立ち並び、その言葉からいかに奈良井宿が栄えていたがよく分かる。

その後は国から重要伝統的建造物群保存地区に指定されると(要はこの街並みは歴史的にも超重要だからしっかり保存してねの意味)、建物もほとんどが当時の雰囲気を醸し出したまま残され、車の立ち入りも居住する人や生活に必要最低限の出入りしか許可されておらず、今日も住人や、関係者らしき車が数台止まってる以外は全く無かった。

(写真は鳥居峠、鎮神社を背にして奈良井駅へ向かう方を写している。)

当時から漆器や櫛など木工製品の生産も盛んな場所でもあるので、通りには漆器屋さんなどが割に多く建ち並ぶ印象。

もちろん、景観保護の為の条例もあり、切妻屋根の角度や材質(いわゆる一般的な瓦を使うと角度が変わり、建築基準法に抵触するため、茶色い鉄板を使用しているが、家屋よりも屋根がせり出しているのでほとんど見えない)や、独自に水場を設けるなどオリジナリティも出している。

…と、観光パンフレットのような小難しいお手本のような説明はさておいて、個人的に気になった場所を紹介する。

20メートルの龍の天井絵が圧巻、玉龍山長泉寺

本堂を入ってすぐ、見上げると長さ20メートル、幅3.5メートルの巨大な龍がこちらを見下ろす天井絵がある。

これは明治時代に描かれたモノで、「飛騨の匠・山口権之正(ごんのかみ)」によって描かれたもの。

正の字をかみ、と読ませるのはこの人が飛騨の棟梁の中でもトップクラスの技術を持った棟梁であったと言う事を表している。めちゃくちゃ平たく言えば飛騨の人間国宝、と言うところか。

山口権之正の作品は現在でも長野県内にいくつか現存していると言う。

そして、目の部分にはある仕掛けがあり、手を叩くとその振動で目が震え、まるで龍の唸りが聴こえてくるような仕掛けあるのだが、現在は天井や本堂の老朽化もあり、音はしないそうである。残念。

あとは、ジョン・レノンが絶賛したソフトクリームが20年ぶりに復活!とあったので、晴れて少し暑いし、食べてみる。

うん、確かに美味い。

いわゆる想像する「ソフトクリーム」よりも味が濃いめなんだけど、残る甘さはしつこくなくて、二口、三口と頬張ってしまう。

確かにこれは「五平餅」を代表するような「もったり系」には無い軽さではある。

しかし、ソフトクリームと五平餅、乳製品と炭水化物を比べてはいけないが、ひと昔前の「観光地スイーツ」のベタな部分を担う、ソフトクリームと五平餅はそういう意味では、同じくくりなのかもしれない。

自分のような、寺社仏閣(本堂や、敷地内に流れる空気感などを鑑賞することをメインにした)大好き人間としては、ひとりで行く方が気の向くままにいけるなぁと。

単純に「奈良井宿」と言う、歴史や文化の一端を感じさせてくれる場所、として捉えるならば、デートスポットとしても良いのかもしれないが。

仲良く、ジョン・レノンとオノ・ヨーコよろしく、1つのソフトクリームを仲良く食べ合えば良いと思う。(いきなりのやっかみ)

(木曽路、と言う3文字を見る度にしゃぶしゃぶが頭に浮かぶのは、路の木曽路を知らないからなんだろうな)



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