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犬が吠える?ポチが吠える?

昨日職場の先輩からLINEが来た。「明日予定はありますか?」
大好きな先輩からのLINEだったけど、年は離れてるし、すごい仕事できるし、教育担当してくれた先輩だったのでちょっと緊張した。

「山登りとお花見に行きませんか?体力自信ない?」

とのこと。素敵なお誘いに心躍った。サンバぐらいは踊った。リオのカーニバルのサンバぐらいは。なんならサンバのリズムで実際に小躍りくらいはした。「体力自信ない?」の言葉もかなりいい。自信がある人からしか出ない言葉だ。

朝10:30、西鉄に集合して、先輩(逃げ恥のゆりちゃんににてるのでゆりさんとします)の車で立花山に向かった。

いざ山に入るとヤギがいた。ゆりさんは

「このヤギ最近太ったのよ。でもね、太ったわねって言ったらご飯食べるのやめちゃったの」

と言った。登山客にこれだけ話しかけられてたら確かに日本語はわかるのかもしれないと思った。

通りすがる登山客はみんな挨拶してくれて、ゆりさんが本当に常連なのだなと思った。ゆりさんが前を歩いて、ゆりさんの踏んだ後を一歩も違わず後ろから踏み直し進んだ。カルガモみたい。

かなり傾斜のあるところはあったけど(普通に汗かいた)1時間くらいでついた。側から見たら引きこもりの姪を連れ出す叔母なんかに見えたかもしれない。
頂上は福岡市内を一望できて、すごく気持ちよかった。「我々が登ることを選択しなければ見えなかった景色ね!」と言った。今の自分の状況と重なってすーっと心に響いた。「ヨーグルト買ったの!食べる?」と言ってもらって、ヨーグルトを食べた。これまでで1番美味しかった、かもしれない。

下山して、ランチに連れてって下さることになった。パスタを食べた。「ズワイガニのパスタ」を頼んでいたけど、「ズワイガニって注文したけど、ズワイガニか、ズワイが2か分かんないかもね!」とふざけてくれた。好き。ばちこん突っ込んだろかと思った。好きな本、映画、美術館、建造物の話をした。ゆりさんは、ナチス辺りの話に関心が強いらしくて、おすすめの本はビクトールフランクルの夜と霧だった。私もその時代のことに興味があると話すと、「オッペンハイマー観に行こ!」と言ってくださって、オッペンハイマーを2人で観に行くことになった。パスタは「無職でしょ!」と奢ってくれた。

映画まで時間があったので桜を見に行くことにした。満開だった。同時期に全ての花が咲く桜は綺麗でおもしろい。桜について各々の説を唱えた。私は全日本人が桜の写真撮ったことある説を唱えたけど、ゆりさんは桜の葉っぱは花に遠慮してる説を唱えてた。桜が散ったら凄い勢いで出てくるからだそう。さすが。
長靴を履いて川の中で桜を撮ってるおじいちゃんがいたのでうきうきしながら見せてもらうと、桜じゃなくて川を撮っていた。ゆりさんは「人によって視点が違うわね…」と言っていた。まあまあいいカメラ持ってんなら桜撮れやと思った私をぶっ叩きたい。「私も負けてられない」とゆりさんも川の途中にあるコンクリートのところまでズンズン進んでしゃがんで撮っていた。好き。

オッペンハイマーを見たけど、一回では頭で整理できないくらい難しかった。感想はまた整理して今度書こうと思う。車で各々散らばった感想を言い合って楽しかった。

帰り道に、ゆりさんが最近言語哲学者と話しているそうで、その話題になった。

"犬が吠える"と"ポチが吠える"どっちが正しいと思う?

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