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ニシンのパイの女の子

この間,魔女の宅急便に出てくる「ニシンのパイを嫌がる女の子」のことをふと思い出す瞬間があった。あの子のことはずっと嫌いになれない。私はまっすぐなキキよりも,少し捻くれて見えるあの子に感情移入してしまう。

実母から向けられる「ありがた迷惑」に度々辟易してしまう私と、
苦手なニシンのパイを事あるごとに寄越す祖母への感情を重ねて
うんうん、わかるよ!って100回頷きたい。

なぜ毎回こちらが申し訳ない気持ちにならねばならぬのか?
「嫌いです、要りません」って無駄にするのを回避してるのに、寄越してくる神経がわからん!
はっきり言って、その労力別のことに使って欲しい。
こちら側としても断ったり、渋々受け取ったりする度に苦々しい気持ちにならなきゃいけないのしんどいぜ。
お互いこれ以上傷つかないように断ってるんだぜ。

あの言葉や行為で傷ついたのはキキだけじゃない。
ニシンのパイを貰うたびに「あーあ、いらないって言ってるのに、またか。」
って気持ちになる女の子も少しずつ傷ついてる。

とまあ、こんなことを思い出した。
母からチョコレートもらった私(チョコ得意じゃない)が通ります。

私はこれからも、あのニシンのパイを嫌がる女の子と共に生きていくんだ。

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