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書こう、さもなくば伝わらん

6月8日(木)は鈴木心さん主催による「写真はライブだ!」が六本木のTSUTAYAで開催され、翌9日(土)には幡野広志さん主催の「幡野トーク2」が天王洲アイルのamanaで行われた。
お互いが司会を務めあい、2日連続おふたりの話が聞ける面白いスケジュールだった。

さて、トーク内容はきっと誰かが書くでしょう。
そして自分の頭はきっと、朝になったら落ち着いているでしょう。
鉄は熱いうちに打てってことで…トークショー直後のインプットほやほやの頭でしか書けない超ざっくり感想を書いておく。

本当はそんな文章を人目に晒すのは恥ずかしいけど、自分がこの熱を忘れないためだ。



8日のトークショーでは鈴木心さんのスーパーマシンガントーク&撮影が行われ、「心さんってやっぱりすごーい!そしてよくしゃべるなぁ」と圧倒された。脱線しまくりな話も面白かったけど、話しきれていないぶっちゃけ話がもっと聞きたかった。「巨匠」とか。

とはいえ、希望者全員を心さんが撮影してくださったのは本当にラッキー&圧巻だ。
ライティングさえ決まればそれこそマシンガンのように撮影。「写真道場」の時もそうだったけど、とにかくしゃべるしゃべる…一見、なんでやねん!って思う絡みもすべて最高の一瞬のための布石だったのがすごい。
(実際自分も仕事の時に真似してみましたが、写真に慣れていない人に効果的だった)



うってかわって9日は、4時間強もトークのお腹いっぱい胸どっしりな内容。なんてったってテーマが『知らないことを、知ること 医療|写真|家族』だから。

端的に言えば「生と死」についてだけど、そりゃもう濃厚濃密で。決して暗い雰囲気のイベントではなかったけど、おふたりはもちろん参加者も脳みそを使いまくった4時間だったはず。

今もっとも印象に残っているのは、
医療だろうと教育だろうと、「相手を否定して自分を押し付ける」ことほど負の連鎖を作り出すものはない、という話。
たとえ親でも違うと思ったら否定する。それが負の連鎖を断ち切る第一歩。


そしてこの両日でよくわかったのは、おふたりは写真を仕事にしているけど写真以外のことにも相当興味を持って、詳しく知って、考えているということ。まさにテーマにある「知らないことを、知ること」を実行している人たちだった。



自分はなぜか2〜3年前から「今日死ぬかもしれない」と毎日のように思いながら過ごしていて、なるべく家族ともそういう話を普通にしようと心がけている。けど、安楽死やお金についてもっと具体的に考えて伝えておかないと、自分も残された側も苦しむな、と思った。

それから「自分が死んだ後、写真をどうしてもらうか」。
幡野さんもおっしゃっていたように岡本太郎さんや星野道夫さんは奥様が管理しているけれど、自分の場合、家族や恋人がそれをやってくれるかちょっとわからないしサポートしてくれるスタッフもいない。

すべての写真が評価されるとは思わないけど、1枚でもいいから世に残ってほしいと思う。写真だけじゃなくて言葉でもなんでも使えるものがあったら、残された家族にはどんどん使ってお金にしてほしいと思う。


きっと明日になったらいい感じに頭が整理されて、それはまた違う文章が書けるだろう。知ったことを自分の中で貯めておくだけでも、心は満たされるし豊かだと思う。

けど、せっかく吐き出せる気力と環境があるんだから書けるうちに書かなければ、と思わされた2日間だった。

新約聖書ヨハネの福音書というのに「はじめに言葉があった。言葉は神とともにあった。言葉は神であった」なんてことが書いてあったみたいだし、まずは言語化しよう。

「書こう、さもなくば伝わらん」だ。

#写真





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