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セブンイレブンのそばにリバティという美容室があって。


いい気分♪だった
ATM$だったりもして
いらっしゃいませ は ただいまで
ありがとうございます は 大好きだよ
何時(いつ)でも開いてたから


24時間営業は
店員が常に居て
言葉を交わせる
即席フードもあって
楽チン
レジが早くてお釣りを間違わずくれたら
人でなくていい
年明け家族写真の背景は
誰も覚えてない


「いい」は「いつも」と思ってたから
すぐ困った
水道メーターの検針盤のなかにスニーカーと小銭を隠し
鍵のかからない部屋で
誰にも見せるつもりない詩を書いたタイトルから
「奪回」
何時も開いてたから
出る時を考えなかった


唐揚げ弁当を食べて寝落ちしてた翌朝
アラフィフ賞与なし年中無休の再就職を奥歯で味わう
お弁当にサラダをつけるくらいの違い
であっても
空き缶入れを設置してない自動販売機ほど
違和感はない
小雨に傘を持たず散歩に出る
(月曜朝の雨を愚痴らなかった男と誓い合った)
しずくを弾く薄紫の朝顔に見とれる
(心で撮ればいいんだと言った男を愛した)
私は二度と奪回というタイトルの詩は書かないと思う


セブンイレブンを横目で見送り
美容室の看板に
一礼。
前だけを見て
通り過ぎる

(言葉への化粧なんてどーだっていいと素直に私のJOYを書いたら、こうなる)


アンビリーバーボーな薄給で働いているのでw他県の詩の勉強会に行く旅費の積立にさせていただきます。