夢を見れない女たち、女に夢を見る男たち

友達のお姉さん、4歳児と1歳児抱えて大変なんだろうなとは思うんだけど、旦那さんに対して心狭くて怖い。午前中私が歯医者いってるとき子供遊ばせてくれてたのはいいけど、夜から私が子供つれて出かけるからその間自由に休めるのに、午後帰ってきたら子供と遊ばないで寝てるなんてひどい!私は夕飯作ってるのに!って怒るわけよ。

子育てすると、女ってこんなんになっちゃうの?怖......って思ってしまう。だってさ、休みの日に子供と遊ばないで自分の好きなように過ごしてるということが許されざる罪みたいに言われてるわけじゃん?怖いよね。

私はいま子供いないから、旦那さんと似たような状況だから、むしろそっちに感情移入してしまう。今日だって、仕事して遅くなったとか気分が悪いとかいう理由でお風呂すら洗ってないし。いつもは平日旦那がご飯つくってくれてる。

子供が、完全に焼け石扱いなのよね。面倒みてないとズルいって思われる。女はそのうちこの借りはまとめて返してもらおうなどの長期的な展望をせず、小さな負債をその都度取り立てようとして怒る。自分は苦労してると思ってるから、そりゃまあ実際がんばってはいるだろうけど、若い女など立場の違う人間に対して、果てしない公平性を求めて怒る。怖すぎる。これだから、職場にいる40代女性事務員は地雷なんだ。

ラブコメアニメ見てて気付いてしまったんだけど、ヒロインの母親って本当に既に死んでる率高い。特に京アニ作品って、母親的な存在は大体死んでる。エヴァンゲリオンにいたっては、もうエヴァが母親だし。

漫画における母親的存在、生きてるとしてもサバサバした強い女として描かれがち。もしくは、ふわふわ天然系。

母親という存在は、どうやら現実逃避に不都合らしい。まぁ、確かにそうかも。母親って、どうしようもなく現実だ。女は現実的だとかよく言うけど、そうじゃなくて、女は夢を見ることができない立場にいるだけだ。

エヴァンゲリオンみてるときに、シンジに苛つく最大の理由として、やっぱりアスカと比べてしまうからって言うのは、大きい。シンジって、いつも自分の中の問題、つまりは自分自身のことばかり考えていて立ち止まって蹲っているけど、だけどアスカは目の前に解決しなきゃいけない問題があるから戦って傷ついて、本当はアスカだって死ぬの怖いしお母さんが恋しいのに、頑張ってて、でもなんか報われない。シンジってなんだかんだ初号機乗りでゲンドウの息子というアドバンテージがあって誰も助けてくれないみたいにいつも拗ねてるけどいやお前随分助けてもらっとるがな!とかなりツッコみたくなる。

今日やっとジョジョリオン25巻買ったからそう思うのかもしれないけど、荒木先生は7部辺りからめっちゃ母親を描くようになった気がする。なんでかって、私はSBRのDIOの母親のエピソードが大好きなのだ。好きと言うのも恐れ多い感じがする。感動は言葉では説明できないらしい。あの熱いスープを直に手に受けてDIOに食べさせるあのシーン...。本当に胸が震える。

8部は家族の話なので、常敏の母親である花都、つるぎの母親である蜜葉、吉良ホリー、康穂ちゃんの母親、バラエティ豊かなテンプレートじゃない、母親像がたくさん描かれててすごい。特に吉良ホリー、東方花都さんには凄みのある母性というものを感じた。

思えば、荒木先生って若く見えるけど結構年齢いってるはずだ。母性というものに向き合うにはそれなりの歳月と人間的成熟が必要ってことかもしれないな。

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