好きな男の黙殺に

黙殺以上の意味があったことに突然気づいたw

お人好しだったな私。

何年経つ?

37年前か。

うわー。


アニメ雑誌には、制作会社の人間が、ちょっとした小ネタをぶっこむ小枠があったりするのだが、今もそうなのだろうか。

その年その男は、作品についての小ネタ欄を任されていて、やつはチーフライターである私の師匠のことから書き出した。

誰々はお酒に弱い。

誰々は飲まない。

誰々は金曜日の妻たちへも書いていた。

天才肌でいつ何作書いてもいいことになっている。

小説現△新人賞を取った。文章もうまい。

美人だ。

etc.etc.etc.

帯番組なので、たくさんのライターがいる。

経験の長い順からなのかな、年齢順かな、本数順?

待て待て待て待て待て。

経験数、作品数、私そろそろじゃない?

どうして私より、経験浅い人たちまで先なの。

でもまあ、なんか理由があるんだろう。

あ。

ついに私…



文面はこうだった。


この世には、想像を超えた作品を書く人間がいる。

あまりにも飛躍しているので、周囲が理解できないほどである。

ただもう目を見張るばかりで、

だれもがk々にAつかえない。

〔実際には、私のペンネームの姓(二文字)で、驚きの言葉を形づくっていた〕


これで終わり。

師匠に始まってどのライターも、フルネームに、さん呼びがついていたのに、

私には、下の名前もさんもなかった。


その意味に、うかつにも今日気づいたのだ。

すべてのライターを平等に紹介してあるはずの場所で、私だけを粗略に扱ったのだ。

他人で。

私は招聘されたライターで、多分立場は七番手くらいだったろう。(全25名ほどもいた中でだ)

自分に好意を寄せていた、そして振った相手だったから、粗略に扱ったのだ。

おかしいと、

当時気づくべきだった。

惚れて、振られたことで、実際の意味合いにすら気づいていなかったのだ。


今回ちょっとしたことがあって、私はまたも、こちらと先方の心の温度差を思わずにはいられなかった。

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それでも地球は回っている