おでんはおいしい。

 練り練りに練られた食べ物。きみのために咀嚼したぺとぺとしたもの。ぼくはごくりと飲む。誰かの心根で咀嚼。もっとやりかたはあるだろう。と、思って眠る。もう少し、もう少し。貧しさと正しさを天秤にかけて、わたしは間違えたのだから天罰だと思ってる。嘘をいっぱいついたのだな。平気でそういう不公平を働いたのだな。わたしは言いつけます、あなたの欺瞞を。よしよし、いうとおりにして正しい娘だ。これから先はわたしの嘘だ。どうしますか。どうしよう。ふたつの言葉を同時に鳴らす。同じに。休み休み嘘を吐いている。ぬるい、お湯。だから、だって、憶えてる? わたしを拘束したから。だから、これ、嫌いだし。手。繋いで。好きなもの、ぜんぶ、忘れる。忘れるから。たぶん、大きくまちがえていて、わたしはわからないまま、そうして、眠る。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

吉田アミ

ヨシダマガジン

吉田アミが書きました。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。