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日本が好きな外国人を好きな理由

Oh WonderというイギリスのAlt-Popデュオが好きだ。
オクターブで重ねた歌声や、アナログ感のあるシンセのサウンドなどがボクの琴線に、とてつもなく心地よく触れる。

2月にHONNEのバックシンガーとして帯同したついでに、日本へ旅行に訪れた様子をSNSにシェアしている。

2人は夫婦であり、ただただ仲睦まじいカップルの旅行を眺めているだけなのだが、連日新しい写真がシェアされるのを待ち望んでいた。


当然、好きなアーティストがプライベートをシェアしてくれるのは嬉しい。
ただそれ以上に、日本を好きでいてくれる海外の人たちが、無条件に好きなのだと思う。

これはボクのちょっとした原体験に結びついている。


20歳の頃ボクは単身渡米し、アメリカの音楽専門学校に通っていた。

学校では英語の成績は良かったけれど、当然のことながらコミュニケーションには苦労したし、中々クラスメートとも喋ることができずにいた。

そこにはあったのは、「言葉がわからない」というハードルだけではない。
シンプルに「共通の話題」が少ないのだ。

至極当たり前のことだが、たとえ共通の言語をしゃべる者同士だとしても、共通の話題がないクラスメイトとは、あまり会話をすることはない。

当時のクラスメイトにとってのボクは、言葉も通じないし、何を話していいかもよく分からない人だったのだ。

当然会話の機会は少なく、元々の人見知りに加え、言葉が出てこないのだから、話しかけることもままならなかった。


そんな中、一番頼りになる話題は「日本について」だった。

日本についてはボクにとって専売特許だし、彼らにとっても一番とっつきやすいトピックだ。

日本について質問してくれた時だけは、ボクが話せることがいくらでもあった。
ただ話題に困ったから話を振ってくれるだけだとしても、とてもありがたかった。


だから日本のことに好きでいてくれる人、少し興味を持ってくれる人のことが、ボクはとても好きだ。

日本のことを英語で語るYouTube動画を見るだけでも、なんだか嬉しい。

ましてや自分の好きなアーティストが来日して、素敵な時間を過ごしてくれたら最高に嬉しい。

Oh Wonderの2人も、次は旅行だけでなく、ライブをしに来てくれたら、こんなに嬉しいことはない。


(彼らのセルフタイトルは特にお気に入り)


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