最近読んで面白かった本を軽くまとめる:2/16~/28

こんばんは。あんどーなつです。
今回も面白かった本をサクッとまとめます。

一番のおすすめは1冊目。就活生には2冊目、ナンパ師さんには3冊目がおすすめです。

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 山口周

タイトル通り、世界のエリートが「美意識」を鍛える理由を説明しています。
「忙しい読者のために」と称して冒頭に、その答えの結論がまとめられています。それをさらにまとめると、以下のようになります。

「美意識」を鍛えるべき理由は以下の3つの理由からです。

1.論理的・理性的な情報処理スキルの限界が露呈しつつあるから
多くの人が分析的・論理的な情報処理のスキルを身につけた結果、世界中の市場で発生している「正解のコモディティ化」が問題になっている。
分析的・論理的な情報処理スキルの「方法論としての限界」があり、「VUCA(=不安定で不確実で複雑で曖昧な)」問題には対処できない。
そのような問題を解決するには、全体を直感的に捉える感性と、「真・善・美」が感じられる打ち手を創出する構想力と想像力が求められる。
2.世界中の市場が「自己実現的消費」へと向かいつつあるから
「全地球規模での経済成長」が進展しつつある今、世界は巨大な「自己実現の市場」になりつつある。このような市場では、機能的優位性や価格競争力を形成する能力よりも、人の承認欲求や自己実現を刺激するような感性や美意識が重要になる。
3.システムの変化にルールの制定が追い付かない状況が発生しているから
社会における様々な領域で「法律の整備が追い付かない」という問題が発生している。そのため明文化された法律だけを拠り処にして判断を行うと、後出しじゃんけんのように罰せられる可能性がある。システムの変化の後に法律が制定される中で、クオリティの高い意思決定を継続的に行うためには、内在的に「真・善・美」を判断するために「美意識」をもつ必要がある。

要は、人の感性に訴えることで商材を差別化し、犯罪を犯さないようにするためには「美意識」が必要だということです。

第1~6章は上記の理由を詳しく説明しています。要点だけ簡潔に知りたいという方は、最初の「忙しい読者のために」を読んだ後、第7章の『どう「美意識」を鍛えるのか?』を読むと良いと思います。

第7章の『どう「美意識」を鍛えるのか?』では、その方法として

1.絵画を「観る」こと
2.哲学を学ぶこと
3.文学(特に詩)を学ぶこと

が挙げられています。詳しい説明は本書に譲りますが、私がとても納得したのは哲学を学ぶべき理由です。

真に重要なのは、その哲学者が生きた時代において支配的だった考え方について、その哲学者がどのように疑いの目を差し向け、考えたかというプロセスだからです。
その時代に支配的だったモノの見方や考え方に対して、批判的に疑いの目を差し向ける。誤解を恐れずに言えば、これはつまりロックンロールだということです。
繰り返せば、アーレントは、アイヒマン裁判を傍聴した末に、悪とは「システムを無批判に受け入れることだ」と指摘していました。一方で、過去の哲学の歴史は全て「システムへの疑い」を起点にしている。これはつまり、哲学を学ぶことで、「無批判にシステムを受け入れる」という「悪」に、人生をからめとられることを防げるということです。
エリートというのは、自分が所属しているシステムに最適化することで多くの便益を受け取っているわけですから、システムを改変するインセンティブがないわけです。
システムの内部にいて、これに最適化しながらも、システムそのものへの懐疑は失わない。そして、システムの有り様に対して発言力や影響力を発揮できるだけの権力を獲得するためにしたたかに動き回りながら、理想的な社会の実現に向けて、システムの改変を試みる。
これが実現のエリートに求められている戦略であり、この戦略を実行するためには、「システムを懐疑的に批判するスキル」としての哲学が欠かせない、ということです。

理想論であることは否めませんが、私は非常に納得しました。

本書はテーマが面白いことに加えて、様々な哲学書や物語や詩、絵画など文学作品を引用・参照しています。文学作品の解釈を学ぶ視点から読んでも非常に面白いと思います。

とてもおススメの1冊です。ぜひ読んでみてください!

自分のアタマで考えよう ちきりん

「将来どんな大人になりたいんだっけな?」と、ふと分からなくなり、その解を求めていたら、ちきりんさんのブログ、「おごり返せる人生を」に辿りつきました。このブログに助けられたので、ささやかなお返しとして、ちきりんさんのこの本を読みました。

この本は、ちきりんさんの「考える方法」をつぶさに言語化して解決したものです。

私たちは日々、大量の知識や情報を得ています。(中略)重要なことは、それらの知識をそのままの形で頭の中に保存することではなく、必ず「思考の棚」をつくり、その中に格納するということです。単純に「知識を保存する」=「記憶する」のではなく、知識を洞察につなげることのできるしくみとして「思考の棚」をつくる―――これが「考える」ということなのです。

本書ではこの「思考の棚」を説明しています。就活生視点で、いち早く役に立ちそうなのは第7章の『情報ではなく「フィルター」が大事 就活のために企業研究が無意味なワケ』です。

「企業の情報」ではなく、「自分のフィルター」つまり「自分独自の選択基準」つまり自分の好き嫌いを見つけることが大事だよと説明しています。
ちきりんさんは、「自分のフィルター」として「企業の成長サイクル」を挙げています。

成長の仕事:伸び盛りのベンチャー企業・大企業の中国やインド市場の担当者となって、年率10%以上で売上や支店数、社員数が伸びているような事業に当事者として関わる仕事
支援の仕事:弁護士や会計士、コンサルタントや銀行家などとして、経営者や実務者を側面する仕事
運営の仕事:工場や物流センター、テレホンセンターなど、実際のオペレーションを担当する仕事
再生の仕事:事業の立て直しをする経営陣や、そのための事業投資、買収関連に携わる仕事
このような独自のフィルターで仕事を分けることができるようになれば、就職や転職などキャリア形成の際に、自分の適性や志望にあった職業を探しやすくなります。大学生がいきなりこういった切り口を使って就職活動をするのは難しいかもしれませんが、こういうフィルターの存在を知るだけでも、世の中の仕事を業種、職種、売上、企業規模などだけで選り分ける単純な世界観からは、一歩離れることができるはずです。

就活をこれから始めるけど、志望業界を絞り込めてない!という学生の方は一読するとよいのではないでしょうか。

アンジャッシュ渡部の大人のための「いい店」選び方の極意 渡部健

グルメで有名なアンジャッシュの渡部さんが、「いい店」の「探し方」「選び方」「決め方」をはじめ、メニューの選び方まで解説した1冊です。実際に82点の「いい店」を挙げながら説明しているので、接待やデートで使える「いい店」を知ることができます。

個人的に面白いなと思ったのは、第一章で説明されている「いい店」の定義です。特に「キャッチ度」という概念が面白いと思いました。

僕が「いい店」を見極める場合、「味」「値段」「サービス」「予約の取りやすさ」そして「キャッチ度」という5つの基準で判断します。
【キャッチ度】
これは店の個性やオリジナリティなどで、その店を一言で表す「キーワード」があるかどうか、ということです。
「どんな店?」と聞かれた場合に、「美味しい店」というだけでは印象に残りません。(中略)
「焚き火でつくるイタリアン(東京・代官山「falo」)」「パリ逆輸入の餃子バー(東京・表参道「GYOUZA BAR comme a paris」)」(中略) など、ワンフレーズで魅力を表現できる店は人にも紹介しやすく、一言で誘えるキャッチがあるというのは「いい店」の要素のひとつだと思います。

自分の提案を相手に魅力的に感じさせる工夫は、食事だけでなく様々な場面で応用できますよね。キャッチ度にも見られますが、この本は、「いい店」に関する情報だけでなく、一緒に食事を楽しむ相手への配慮の仕方も詳しく説明しています。

「渡部さんはこんなことまで、相手に気を使っているのか!」と分かるのが、第4章の「人生が変わる店の選び方・使い方―思い通りに相手をおとす店使い㊙テクニック」です。タイトルは仰々しいですが、食事に誘う際に相手に配慮すべきポイントを懇切丁寧に説明しています。

「食事中の会話に絶対困らない盛りあげワザ」という小見出しでは、「楽しかった」と思わせる会話のテクニックが説明されています。接待やデートで会話に困る!という方はぜひ読んでみてください。

~Fin~

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