She See Sea

縦動画をスライドするだけの生活、流行りのワンフレーズ、愛のないセックス、それに固執した音楽。全てに理由なんてものを求めるだけ損する、それが世界の全て。考えるだけ無駄、道徳の教科書をインクが擦れるまで読みなさい。私から見えている世界はちっぽけだけど宇宙だよ。思い出だけは綺麗なまま。縋りつかないでよ、もう大人でしょ。寝ても覚めても私のことだけを考えていてね。流行らないバンド、正直もう時代遅れ。解散しないでよ、棄てないでね。滲んだインク、涙。茶色のマスカラ、塗り直さなきゃ。ああもう好き勝手に言わないで、愛してるよ。エイプリフール、もうそんな時期なの?早いよ、止まって。三回転半の自転と公転が私を肯定して今日が終わっていく。薄っぺらい地球。その喘ぎ声、どこで覚えたの?穢らわしい。惨めな私は今日も平熱。逆転しないで、まだ冷めないで。もうすぐ死ぬって気づいているのでしょう?ちゃんと言葉にしてよ、分からないよ。灰になっても?ハイになっても?はいはい、黙って。「それでも私は私を演じ、ノンフィクションからフィクションを産む。」遅かったね、もうすぐだよ。花束に欲望と絶望を包んだ、ストロベリーフィールズの夢。

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