見出し画像

SNS規制法ってなんだ。

ドイツにはSNSに関する法律があるのですが、授業で調べたのでついでにどんなもんか簡単に共有しようと思います。

SNS規制法とは?

正式名称は【ソーシャルネットワークにおける法執行の改善に関する法律】

これが略されて、「SNS法」という文言で浸透しています!

ヘイトスピーチなどドイツで違法とされる書き込みについて、
グーグル社やFacebook社などプラットフォームを運営する企業は可能な限り
24時間以内に当該書き込みを削除しなければならないとしています。

詳細は下記の通り!

① ドイツ国内に200万人以上の利用者のいるソーシャル・ネットワークの提供者が対象。
② 利用者が簡単にアクセスでき、しかも常に利用できる苦情手続を提供する。
③ 利用者の苦情を遅滞なく受け取り、刑法上問題になるのかを検討する。
④ 明らかに刑法上問題になる内容の表現は、苦情を受け入れてから24時間以内に削除又はブロックする。
⑤ 苦情に関する決定について、苦情を申し立てた者及び書き込み利用者に理由を説明する。
⑥ 社会ネットワークの運営者は、苦情に関する有効な処理システムを整えず、特に処罰に値する内容の表現を完全または迅速に削除しない場合には、秩序違反法を犯したことになる。苦情処理に関する責任者には最高500万ユーロ、企業に対しては最高5000万ユーロ(約61億円)の科料を科す。

この法律が制定された当時のドイツには多数の移民が入ってきており、それを受けてSNS上でヘイトスピーチが急増。ヘイトスピーチを防ぐために制定されたと考えられています。

SNS法の課題は?

上記の通り、ヘイトスピーチを無くそう!と一見素晴らしく見えるこの法律にはいくつか課題が・・。

①投稿に対する削除の判断基準・そのプロセスが各プラットフォームに委ねられているため審査の公平さに欠ける。

②各プラットフォームは規制法に遵守する義務を負っているが、遵守しない場合がどのような場合か明記しておらず、どのような場合に裁判所の審査の対象になるかを明記していないため不明確。

割とふわふわした法律なので、いくつかトラブルも生まれています。

SNS法によるトラブルとは?

その一つがこちら。

バーバラ・クルーガーさんのFacebookとinstagramに載せた作品の投稿が規制法により削除された。
このことがドイツの有名紙で取り上げられたことにより社会的注目が集まり、後日削除されていた内容が再掲された。
このことについてFacebookから彼女に謝罪。

バーバラクルーガーさんというのは、なんとあの人気ブランドSupremeのロゴのもとになってる人です!

彼女の作風はこちら↓

判断の難しい投稿にどう対処するかはプラットフォームに委ねられてしまっているため、削除の必要のない投稿まで削除されてしまう可能性があります。

つまりこれは、言論の自由に関わってくる由々しき事態!?ということです。

運用方法を一歩間違えると人権侵害に繋がるため改善する余地が大いにある法律ですね!

※情報はざっくり調べたものなので、間違いがあれば訂正するので教えてください〜!

読んでくださりありがとうございます!