詩 20

孤独が
どっしりと腰を据えて
私を眺めていた

白濁した片方の眼を
時々擦りながら

真夜中のキッチンは
私に他人の顔をする
昼間は私がここを治めていたはずなのに

孤独が
ゆっくりと息を吐く

しん、としたキッチンの床は冷たく

ぶうぉん、という冷蔵庫の
怠惰な音だけに

私は今、救われている





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