パワー志向の人(特に男)はなぜしばしば「LGBTばっかりになったら国はつぶれちゃう」みたいな極端なことを言うか

心穏やかに生きたいと思っていても、テレビを見なくても、身近にクズが少なくても、ネットに触れれば毎日のように気分をトゲトゲさせるニュースが飛び込んできてしまう。

今年もまだ10日あまりしかたっていないのにそんなトピックがごちゃっと溜まっていてびっくりだ。

タイトルのようなバカ発言を政治家がするのは、ばかみたいなことだが日常茶飯事だしもう批判してる人がたくさんいるだろうから、「バカじゃねえの」で済ませて次にいこうと思うが、まあこのような、「国がLGBTばかりになる」とか言う状況を言い出すとか、
「夫婦別姓になったら家族は壊れる」とか、
または「女はいくつになったら子供産むな」とか、「女に男と同じ給料を払ったら男が腐って犯罪者が増えるからだめだ」とか、けっこうな地位についた男は呆れるような発言を平気でするが、なぜこのような極端な発想を平気でしてしまい、またそれを平気でするのかについてちょっと思いつきを書き留めてみた。

それは事前にこんな記事を読んだからである。

こちらで思うことはいろいろあれど、ようはこのような極端な発言を平気でしてしまう男は「本当は恐怖が大変強く、その恐怖に耐えられない男なのではないか」ということ。

政治や芸能の世界でパワーを得ている人だから目立つが、パワー志向の原動力のひとつは恐怖に対抗することでもあると思うから、力を持っていても恐怖が強いということはおかしくない。

おそらく自分の意識では「強い男」である自分を信奉し、称揚しているだろうから、無意識の下にある恐怖を認めることはないだろう。
無意識にある強い衝動は強ければ強いほどそれを抑圧すると岸田先生も言っている。

それを認めるくらいなら死を選ぶのが、参考として引いたブログに出てきた「父」のような人である。

自分も多少は、「自分の等身大と向き合う恐怖から逃げることに、生存の全エネルギーを振り向ける迷惑な人間」を知っているから、こう思うとわりと腑に落ちるのである。

まあ、あと「夫婦別姓にすると家族が解体する」からだめだという主張は、解体して新しい形態に生まれ変わることのなにがダメなんだと言われたらしょうもなくないか。

つまりは、「解体されるのは自分にとって得のある既存の家族・社会システムで、それが壊されたら自分の得がなくなるから嫌」ってのが本音なんだが、その本音と向き合うことすら怖くてできずに拒否している。
で、ひたすら「正論、常識」と言っては、「そうなったら世界は壊れる」と他人をおどすことしかできないということじゃないか?

カルト宗教の信者かな?

もしくは、「自分の馴染んだ形式である有人レジがなくなって、無人レジばかりになってなじめないのが嫌だから、世の中にやさしさがなくなったと、倫理ぶった言い訳でそれを批難してごねる老人」そのものなんじゃないの?

ちょっと脱線したが、なぜ恐怖が強いかと言うと、「今はなんとか自分の願望を押し通せている世界だが、いつかこのぬるま湯世界は破綻するかもしれない」ということ、
「この世界は必然なんかでなく人為的につくっているものであるから、変えることができる」ことを実はわかっているからではないか。

あとは、「とにかく速く一発で他人を自論で説得したい」っていう性格がどうしてもあるんだろうが、それもパワー志向のひとつだし。
本当は自分の好みで言ってるだけなのをどこかでは自覚しているから、補強しようとして変な極論を口走ってしまうのでは?

繰り返すが今年はまだ10日あまりしかたっていないのに、自称心理学者のおちんちんよしよし漫画とかやってTRYの父権主義親父とかのRTが回ってきてさっそく「今年はこういうことと無縁で生きたい」という希望がくじけたが、
男の性犯罪やら勝手な性欲で中絶強要やらで迷惑してると女が訴えれば、性欲がなくなったら経済崩壊するぞ!それでもいいのか!とか極端でイミフな脅しをわめき出す男も、同じように「恐怖が強く、幼稚」なのでそういう発言を平気でしちゃうのだと思う。


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