日本酒酒屋 安藤 大輔

▶日本酒テイスター▶ワイン、ウイスキーバイヤー▶ドリンクアドバイザー▶自分が惚れた酒を…

日本酒酒屋 安藤 大輔

▶日本酒テイスター▶ワイン、ウイスキーバイヤー▶ドリンクアドバイザー▶自分が惚れた酒を伝えたい▶オールドボトル収集50本以上▶愛知県豊田市出身▶酒と食の研究家▶都内酒屋▶フォローすると酒に詳しくなるかも☑

マガジン

  • 安藤の食べ歩き まとめ

    酒屋として日々仕事をする上で、料理というのは切っても切り離せないもの。 食べた料理に対してどのようなお酒でアプローチするのか。 趣味の食べ歩きから、自炊料理の事を書いていきます。 調味料や食材を見るのも好き。休みの日は食材巡りに都内を出歩く。

  • 安藤のワイン記事 まとめ

    ワインは飲み始めて11年。本を買いあさり、ワインを飲み続ける日々を経て、今は科学的にテイスティングできるように意識している。その場所でしか造れない味わいに興味がある。情報より、味が全て。感動するワインを常に探している。

  • 安藤の日本酒記事 まとめ

    日本酒を飲み始めて13年。生業にしている「日本酒」について、酒屋である私の目線でここに書き記します。酒屋からみた日本酒、どのような見え方をしているのか、覗いてみてください。

最近の記事

松の司は強い思い入れのある蔵の1つ。粘性のある余韻の長い仕込み水に地元の酒米を写す。松瀬社長の還暦を祝した非売品。特別な時じゃないと開けられないから、兄弟と六本木の路地裏で盃を交わす。しかし…親方はまもなく80歳なのに若返ってる(笑)良い仕事すると人間は若返る事がわかった。

    • 料理の制約と誓約・浜松 勢麟

      2018年10月に静岡県浜松市にオープンした「勢麟」 大将の「旨いものを食べて欲しい」という精神をはっきりと感じる、まさに店名通り「勢」を感じる料理。すでに予約困難店となっている。 料理屋ではなく食べ物屋と言い切るお店の営業スタイルはユニークで、1~3月 河豚屋・ジビエ、4~5月天ぷら屋、6~7月鱧屋、8~10月天然鰻屋、11~12月河豚屋、と各季節の食べさせたい食材が明確で一通り体験したくなる。 その時期の食材を様々な調理法で食べ季節を感じられるのが日本料理の良さだが

      • お金では買えないものが大切な時代

        戦後から同じ場所で72年営業を続けた大衆寿司、次郎長寿し。JRの高架耐震工事の為2019年に閉店。その後どうなったかと調べてみたら近くに移転していることが判明したので、長く付き合いのある三ッ星料理屋のマネージャーと先輩と共に潜入。 店の雰囲気が以前は魔窟のような何とも独特の雰囲気から(当時のドリンクは後ろのスナックるりから運ばれていた笑)一気に明るくなった。 でも雰囲気も店の味の一つだな。 この前日本酒の専門店あまてらすの哲郎先輩が「酒の味をより美味しくするのは5W1Hが

        • たん熊出身の丸鍋・麻布十番ランチ事情

          麻布十番で最高に美味しいランチを食べさせてくれるお店がある。 なんだかんだで麻布十番では8年ほど仕事をしているので、ランチは結構制覇した(つもり) ハマってしまうとずっとそこばかりに行く性格なので、集中的に食べてはふぅと放熱し、時間が経つとまた食べに行くということを繰り返している。 麻布十番だと、一番館のカルビうどん、三幸園の焼肉丼、永坂更科布屋太兵衛の生粉打ち蕎麦、永新のレバニラ定食orワンタン麺、福琳の酸菜白肉麺、焼肉園の焼肉ランチ、長寿庵のカツ丼、縄の日替わりラン

        松の司は強い思い入れのある蔵の1つ。粘性のある余韻の長い仕込み水に地元の酒米を写す。松瀬社長の還暦を祝した非売品。特別な時じゃないと開けられないから、兄弟と六本木の路地裏で盃を交わす。しかし…親方はまもなく80歳なのに若返ってる(笑)良い仕事すると人間は若返る事がわかった。

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        • 安藤のワイン記事 まとめ
          20本
        • 安藤の食べ歩き まとめ
          28本
        • 安藤の日本酒記事 まとめ
          6本

        記事

          自分の人生に他人は責任を持たない

          この度私、安藤大輔は新卒で入社した「はせがわ酒店」を退職することに決めました。 安藤、辞めます。 出来るだけ自分の口から説明しようと努めたのですが、タイムリミットが先に来てしまい間に合わなかった方、申し訳ありません。 独立するんじゃないか、とか様々な噂が全然知らない人からも流れていて有難いなと思います。とりあえずいったん頭をリセットしたのち、決めます。今の所0から考えます。 思えばマジで世の中の事を何も知らないまま、運命に導かれて愛知から東京に上京し就職した私は「まぁ

          自分の人生に他人は責任を持たない

          不況は『変われ』の合図

          10年前は人気銘柄、今は? 当時は最先端で人気だったお酒は、変化をし続けないといつの間にか周りが進化して昔の味になる。現状維持は退化となる。 ワインの世界はどうだろう。 揺らぐことのない格付け、ボルドーの頂点五大シャトー ラトゥール、ムートン、オーブリオン、マルゴー、ラフィット 頂点に立つシャトーも当たり前に進化し続けている シャトーラフィットロートシルトのランチ会 DOMAINES BARONS DE ROTHSCHILD(DBR) インターナショナルディレクタ

          不況は『変われ』の合図

          アンリジャイエの言葉・本質Ⅱ

          Tokyo Gentlemen’s Wine Club partⅡ 2018年に開催されたワインのプロフェッショナルが集まる濃厚無比なワイン会。地下の回廊に眠らせておくにはあまりに素晴らしい経験だったのでここに書き記す。 (余りにも長くなり過ぎたので、2編に分ける事にした) ▶カーゼバッセ ブルネッロ ディ モンタルチーノ リゼルヴァ ソルデラ2003年 香りは豊かでスミレ、凝縮した黒系果実、高いトーンでハーブリキュール的な香りと酢酸が少し。アタックはスミレリキュール、黒

          アンリジャイエの言葉・本質Ⅱ

          地下の回廊の薄闇で「また会いましょう」Ⅰ

          Tokyo Gentlemen’s Wine Club 2018年に開催されたワインのプロフェッショナルが集まる濃厚無比なワイン会(余りにも長くなり過ぎたので、2編に分ける事にした) Tokyo Gentlemen’s Wine Clubメンバー ヒロヤショップ榊原さん、長谷部酒店長谷部さん、サントリー柳原さん、シャトーラグランジュ&ライラヴィンヤード桜井さん、BB&R堀野さん、菅原さん、アークセラーズ佐藤さん、ワインエキスパートコンクール優勝の和田さん 酒の素晴らしい

          地下の回廊の薄闇で「また会いましょう」Ⅰ

          タイムマシーンに乗り込んでトラベラーになれるマデイラ

          おそらくほとんどの人が自力ではたどり着かないカテゴリーだろう 「マデイラワイン」 スペインのシェリー、ポルトガルのポート、マデイラが世界の三大酒精強化ワイン。 マデイラワイン?料理酒?食後酒?そもそもどうやって飲むの? 人は基本的にわからないものを試さない。 やはり嗜好品の世界は共に歩くパートナーが必須だ。 超簡単に説明すると「マデイラ島で造られるワイン」 でも普通のワインとは造り方が異なる マデイラワインの造り方 ポイントは「酒精強化・加熱による酸化熟成&凝縮

          タイムマシーンに乗り込んでトラベラーになれるマデイラ

          人生究極の1杯をクリエイトする

          人生は短い NO TIME TO DIE 死んだように生きる時間は、もう無い 死んだような二日酔いも二度と勘弁してほしい。 世界に星の数ほどある酒を全て飲むことは不可能だ。 テキーラ、ウォッカ、ジン、ラム、ウイスキー、ブランデー、 学生時代から集めていたハードリカーも全て飲みきれば身体を壊す。 所有している酒を全て飲む為の肝臓も無い。 死ぬほど旨い一杯を目指そうそうなると最近いかに「最高に美味しく飲むか」を考える。 「あの時飲んだ酒がたまらなく美味しかった」という思い

          人生究極の1杯をクリエイトする

          酒屋が酒だけ知っていれば良い時代は終わった。

          思い返してみれば愛知県から上京し就職して早13年の歳月が過ぎた。 最初がグランスタ東京からスタートし、麻布十番店マネージャー、そして売上目標をクリアして麻布十番店の建て替え、芝配送センターの立ち上げから本社営業に配属、飛び込み営業を経験し、日本酒テイスター、ワイン、ウイスキーバイヤーへ。 この13年間の要所要所で人生を変えるような出会いがあったのだが、これはその初期の頃の話し。 麻布十番店のマネージャーになった当初は、酒屋だから当然酒をめちゃくちゃ勉強していた。来店する

          酒屋が酒だけ知っていれば良い時代は終わった。

          材質の差はない。違うのは中身の液体から伝わる〝情熱〟のみ

          グラフィックデザイナー麹谷宏(こうじたに・ひろし)氏が手掛けるシャンパーニュクーラーは特別だ。元々超がつくシャンパーニュラヴァーだった作者は見た目美しいシャンパーニュのボトルを綺麗に見せるクーラーがないと世界を探した。最後の着地は「自分で造る」。 昨年10月に湯島の木村硝子店で開催された「麹谷宏グラスワークス就活展」にて。 SALON創設者の崇高なビジョンはシャンパーニュの価値をそれ以上に押し上げブラン・ド・ブランの頂点として君臨する。 SALONの価値とは、単一区画、

          材質の差はない。違うのは中身の液体から伝わる〝情熱〟のみ

          鍛え抜かれたアスパラガス  純朴なオランデーズソース 合わせるのはなんのてらいもない NZのソーヴィニョンブラン ただ、造り手はサンセールで十代続く 老舗のアンリ・ブルジョワ 正確なアロマとクリスプな酸は シンプルな皿に共鳴する

          鍛え抜かれたアスパラガス  純朴なオランデーズソース 合わせるのはなんのてらいもない NZのソーヴィニョンブラン ただ、造り手はサンセールで十代続く 老舗のアンリ・ブルジョワ 正確なアロマとクリスプな酸は シンプルな皿に共鳴する

          「美味しい」で終わるお酒と「感動」するお酒の差はどこにある?

          いつも深い学びを与えてくれるヴァンパッションのセミナー きらめくトップ生産者とVPイチオシ銘柄との比較 「味」という本質では全く負けてなくどちらも素晴らしいクオリティ 違いは「すでに有名」か「まだ有名ではないか」のみ 本質が「味」であるなら、まだ有名じゃない方を探すのには価値がある 原石を発掘して研磨し付加価値をつけ世に送り出す仕事を長年続けているヴァンパッションの長けたアプローチは勉強になる。 せっかくなので中々試飲する機会のないワインのコメントを簡単に ▶︎ジャン

          「美味しい」で終わるお酒と「感動」するお酒の差はどこにある?

          良さを伝えるには視覚に訴えよ 宙を浮くデキャンタ、zaltoは美しい 中身はワインスペクテーターTOP100 で1位を獲得したKUMEU RIVER MATE'S VINEYARD CHARDONNAY2021 世界一の白ワインは然るべきグラスと場所で

          良さを伝えるには視覚に訴えよ 宙を浮くデキャンタ、zaltoは美しい 中身はワインスペクテーターTOP100 で1位を獲得したKUMEU RIVER MATE'S VINEYARD CHARDONNAY2021 世界一の白ワインは然るべきグラスと場所で

          品質は生産量に比例しない、しかし情熱は比例する。情熱のイタリアワイン。

          イタリアワインの深すぎる世界を歩くには優秀なパートナーが必要だ。 今後、何を買うか、より、誰から買うか、がますます加速する。 なぜかと言うと酒業界は人材が不足しており、その傾向はますます顕著になっているから。どこも人を募集している。高い能力のある人材は独立するかより良い環境に行く。 上手いだけの人間になるなよ、と自分に言い聞かせ、今回は情熱のモンテ物産・松嶋兄貴の勉強会「イタリアワインの今を切り取るvol5」をまとめる この素晴らしい会の発端はこちらの記事を 変態紳士ク

          品質は生産量に比例しない、しかし情熱は比例する。情熱のイタリアワイン。