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最上のわざ

記念すべきひとつめの「今日のひとこと」はこれです。
今日のひとこと(1)

映画「ツナグ」から。
「最上のわざ」

この世の最上のわざは何?
楽しい心で年をとり、
働きたいけれども休み、
しゃべりたいけれども黙り、
失望しそうなときに希望し、
従順に、平静に、
おのれの十字架をになう。

若者が元気いっぱいで
神の道を歩むのを見ても、ねたまず、
人のために働くよりも、
謙虚に人の世話になり、
弱って、もはや人のために役だたずとも、
親切で柔和であること。

老いの重荷は神の賜物。
古びた心に、これで最後のみがきをかける。
まことのふるさとへ行くために。

おのれをこの世につなぐ鎖を
少しずつ外していくのは、
真にえらい仕事。
こうして何もできなくなれば、
それを謙虚に承諾するのだ。
神は最後にいちばんよい仕事を残してくださる。
それは祈りだ。
手は何もできない。
けれども最後まで合掌できる。

愛するすべての人のうえに、
神の恵みを求めるために。
すべてをなし終えたら、
臨終の床に神の声をきくだろう。

「来よ、わが友よ、われなんじを見捨てじ」と。

ヘルマン・ホイヴェルス『人生の秋に』(春秋社)所収の「年をとるすべ」

老いの重荷を神の賜物と思えたら、悲しいことや苦しいことが増える老いを、少しは味わえる気分になれるでしょうか。
そのようなすべを身につけ、穏やかであたたかく深みのある輝きを放つ心を、いづれ天に返せるといいなあと思います。

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