チャット表紙

最近のガールズバンド熱くないですか?~チャットモンチーという伝説~











世の中便利になったっていうか、22歳がこんなこと言っていいのかわからないけど、僕が音楽に興味を持ち始めた頃に比べて、100倍くらい新しい出会いを見つけやすくなったと思うんですよ。


アメリカ西海岸のパンクサウンドに惹かれ始めた小学校5年生、情報収取の場と言ったら、たまたま契約してたMTVと、近所のゲオしかなかった。

ケータイ持っていたけど、ガラケー全盛期。無論Soundcloudも無く、MySpaceなんて知らないし、ケータイでYoutubeなんか見れたもんじゃなかった。パケット料金で破産するわ!


Youtubeにも、今のように音楽がバシバシ上がってるわけでも無く、アーティストの公式チャンネルなんて日本だと全然なかった。新曲を無料で公開?バカじゃないの?CD買えよゴルァ!って時代の末端の末端に僕は生きていた。


それが今では誰もがスマホを持ち、YouTubeでいろんなものを見れる。たくさんの音楽に触れられる。いい時代ですマジで。ってか羨ましい。


僕も現在、その時代に生きてるわけで、ミレニアム世代なんて言われたりしてるもんだから、もっぱら情報収集の場はゲオからネットに移ったわけです。





この間、ふと自分のYoutubeアカウントのお気に入りをみて気づいたんですよ。








いやいや、最近のガールズバンド激アツじゃないですか?








例えば


yonige

いやもう僕大好きなんですよ。だって牛丸可愛いじゃん。え?ふざけるなって?おっぱいでかくてギター弾けて言うことなし!満点!(近頃劣化が著しい) 残念!

ごっきん巧いし動きかっこいいよ!

普通にかっこいいです。音楽が。音楽も。牛丸のまったく更新されないブログ大好きなんだなこれが。


Hump Back

正統派がきてしまった。ガールズバンドっていう括りがこの世にある限り、一種の先入観は決してぬぐいきれない。けど数年毎に、ポンッとそんな陳腐なモノをぶち壊してくれるバンドが出てくる気がするよ。

足の裏を向けるな


SHISHAMO

この写真すごい好き。なんかイケイケ感なくてすごい好き。漂う上京感。

宮崎 朝子が可愛いか否かは、男子たちにとって永遠の議題。この話題で一晩明かせられるんじゃねぇかってくらい魔力がある。あるよね?(威圧)

「僕に彼女ができたんだ」初めて聴いた高校生の時、イントロのテレキャス弾いてます!!ってフレーズ。正直痺れました。




ほかにもたっっっくさんあるけど、今現在シーンを引っ張っている3組たちなのかなって思います。激ミーハーな俺が知ってるくらいだし。




とりあえずみんな異論なし!!ってことで3組あげました。(他にいたら教えて欲しいです)






個人的な温度感としては、10's後半からガールズバンドは、非常に盛り上がってきてると感じています。





いや、僕が小学生とか中学生の時(00's後半)なんてね、SCANDAL全盛期ですよ。あんなのね、バンドの形したグラビアですよ。AVですよ。みんなどエロいじゃないですか。エロい女子高生が歌ってる。マジで最高。それだけでガールズバンドの市場をほしいままにした奴らですよ(憤慨) 

俺も奴らの楽器になりてぇなクッソ。いや、HARUNAのマイクになりたい。



そんなバンドにシーンを持ってかれるなんてね、はっきり言ってあの時は氷河期だったんだと思います。だってエロい女子高生がバンド組んでみんな盛り上がってんだもん。音楽関係ないじゃん!俺も盛り上がってたけどさ!!全員好き!!抱かれたい!抱きたい!スカート丈最高!(うるせぇ)





そう、ガールズバンドってのは純粋に音楽だけじゃ勝負しにくい。どうしてもルックスが伴う。ルックスっていうか、一種のアイドル的要素と言った方がしっくりくるかな。

アイドルってやっぱり最強なんだとその時強く思いました。



ねごととかもっとグイグイくると思ってた。

閃光ライオットの生き残りでさえ、今のガールズバンドのようにチヤホヤされてはなかったんじゃないかな。全員が演奏うまくても(特にドラムがバケモノ)、ルックス勝負のSCANDALに負けてたんだ。

そこらへんはレーベルのプロモーションのやり方とかお金の掛け方によるんだろうけど。





SCANDALはクソだって言ってるわけじゃない。あれがクソだったら、海外でぼかすかライブを成功させることなんてできないでしょ。本当にすごいと思うと同時に、なんかとても悔しいんですよ。




僕の中でぬぐいきれない偏見があって、ギターの歪んだ音ってのは、鬱憤にまみれた青臭い若者が吐き出すものであって、容姿が整っていたり、めちゃくちゃリア充な奴らには「なんか」触れて欲しくないのだ。




そう


なんかロックして欲しくないのだ。




だってそういう奴らがめっちゃギター上手かったりすると、俺らみたいなポンコツ隠キャに勝ち目ないじゃんか。ふざけんな。

いつだってそういう音楽は生き方が下手くそなクズ達の拠り所であって欲しい。Kenもこんなこと言ってたなぁ。





そう、あの時代、ガールズバンドには表面的なコンテンツが常に求められていた。


「可愛い」という最強のコンテンツ。ガールズバンドってのは悔しいけどアイドルなんだ。



現代でもバンドにおいて、それは変わってない。



学校で特に目立ったキャラでもなく、これと言って特技もない女の子が、家に帰ってから、部屋の片隅で誰にも見られることなく、楽器をかき鳴らすのを想像して、こんな女の子の本気に日が当たらないガールズバンド市場なんてクソだ!!と声を大にして言いたい。





しかしSCANDALは可愛い。30過ぎても可愛い。ずるい。悔しい。




ただそんなガールズバンド氷河期の00'sにも希望の光があった。なんなら、現在実力を発揮しているガールズバンドはみんなコピーしたとも言っていいほど、次世代に種をばらまいた最強のバンドがいたんだ。




SHOW-YAが生んだ熱き魂は、死んではいなかった!! (ほんとは少年ナイフも入れたいけど、比較すると頭吹き飛ぶのでなし!)


※SHOW-YAは日本のガールズバンドの先駆者です。くそカッケェです。歳とった今でもJohn Jett並みにかっこいい。

少年ナイフはNir VanaのKurtも好きな日本のバンドです。今の人が聴いたらどんな反応するんだろう。僕は正直困りました。サイケだろあんなの。

ジュディマリやプリプリは順風満帆っぽいので触れないです。





さて、

06年のROCK IN JAPAN FESTIVALラインナップを見てほしい。そのなかで一つだけ輝く希望の光があることにお気づきだろうか。


wikipediaより引用










そう、チャットモンチーだ。









ってかステージの規模と、出演アーティスト見るだけで胸がジーンとしてしまうなこれ。






これからの時代予感させるかのように、WING TENTにいるチャットモンチー。

四国が生んだこの最小編成のバンドは、後にガールズバンド史上最速の、メジャーデビューから2年4か月での日本武道館2days公演を成し遂げることになる。





少なくとも、先ほどあげたシーンを引っ張っている3組は間違いなく影響を受けているであろう。ってか女の子がバンド始めたらチャットモンチーって絶対やるっしょ?やるよね?どうなん?



Hump Backはチャットのトリビュートアルバムに湯気で参加してるし、Twitterでも公言してるし、牛丸ありさ(Yonige/Gt.Vo)はメンバーと対面して号泣したらしいし、SHISHAMOは可愛いかブスかわからない(影響うけてんだろきっと)








そんなチャットモンチーが今年の7月に「完結」した。お恥ずかしい話、僕がチャットモンチーをちゃんと聴くようになったのは大学に入ってからなんですよね。







きっかけとなったのが、同じ学部で、仲の良い2個上の先輩がツイッターで、


『「染まるよ」を聴かないようにしていたのに、聴いてしまった。ぐわぁぁぁあ!』

みたいなことを呟いてたんよ。絶対こんな口調じゃないけど。



その先輩、女の子だけど向井秀徳とかTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTが通じる人で


「邦ロック好きです☆」


みたいな、Tinderで蔓延ってるクソアm...とは一線を画しており、僕は絶対的な信頼を置いていた。なんせウォークマンの中身がエグかった記憶がある。



そんな先輩が、感情をかき乱されるほど良いのだから聴いてみよう「染まるよ」とやらを...!!! 




YouTubeぽちー。






ぬぅお!?!?!?!?









ダメだ...。この曲はダメージがデカすぎる...。僕も深夜に一人、夜道へ繰り出したい!






あー、タバコ吸いてぇ。この曲聴いてる時だけタバコ吸っちゃおうかなぁーと本気で、マジで、リアルに悩みました。結局吸ってないんですけどね。

年上で喫煙者のお姉さんとお付き合いすることになったら、『タバコは良いことないよー』とか言われながら、帰り道にもらいタバコでむせて、『ほらー笑』とか言われたいです。はぁ。灰になります...。




おおおおおおお!こんなすごい曲を作れるバンドを俺は知らなかったのか!悔しいぞ!

ってことでここから僕のチャットモンチーの歴史を掘り下げる期間が始まるのです。


たどり着いたこの動画。ライブ映像でこの再生回数?どういうこっちゃ?



なにかやべぇものに出くわしてしまったと、少し震えた。




本当にヤバい奴らだった。




これ、デビュー曲です。ありえない。えっちゃん歌いながらギターエグくないですか。ディレイのかけ方絶妙すぎるんですけど。そしてテレキャスがめちゃくちゃでかく見える。


あっこパイセン、ツーフィンガーだったんですね。顔面イケメンすぎだろ。


クミコン手数多いなおい。貴様はハイスタのツネなのか?



後に高橋久美子が脱退して、ガチでハイスタの恒岡氏がチャットのサポートに入っていたとは...。しかもえっちゃんが初めてコピーしたバンドHi-Standardなのかよ...。


この動画のハナノユメ、音源よりテンポ早くなってて非常に好きです。僕の推測ですけど、走っているのではなく、客のテンションやラストの曲ということで"あえて走らせた"んだと思います。






そして思った。



コイツらガチもんや。ゴリゴリのライブバンドや。





そこから漁りに漁った。Apple Musicのおかげで、彼女たちの作品に耳を通すのにさほど時間はかからなかった。Youtubeでライブ映像も食い入るように見まくった。




二人体制になってからの曲もしっかり完成されていて、2枚目のアルバムの『共鳴』は電子音楽も上手に織り込まれていると思いきや、相変わらず迫力あるバンドサウンドも入ってて大好きなアルバムだ。

『ドライブ』と『こころとあたま』が個人的にドンピシャ。


アルバム『変身』もめちゃくちゃかっこいいけど、新しいサウンドに挑戦し続けながらかっこいい楽曲を作り続けている、という点で『共鳴』がとても好きです。『変身』はまだまだバンドサウンドにこだわってる感じ。それでもとってもかっこ良いんだけどね。


ちなみにコンビニエンスハネムーンは一番好きです。MVも映像作品として面白いのでぜひ







ただやっぱり、高橋久美子が作詞した曲は、魔力が強すぎる。

サラバ青春は、なんで高校の時にこの歌に出会ってなかったんだと、No Use For A Nameばっかり聴いてた自分をぶん殴りたくなった。

脱退した高橋久美子は、現在作家として活躍しているらしい。いや、ほんとに文学的とかじゃなくて、文学の道に進みましたかそうですか。脱帽。







00's後半を引っ張ってきたバンドをあげるなら、アジカンや10-FEET、ホルモンにRAD、フジファブリックなどなど、どれもフェスでトリを飾れる奴らばかりだ。

そんな奴らとも、チャットモンチーというガールズバンドが、堂々と肩を並べて渡り歩くことができた理由が、いろんな曲を通して初めて理解できた。



そんな人たちを完結間近に知ったのはあまりに遅すぎた。




チャットモンチーのラストライブに、高橋久美子が花を送っていたのをツイッターで見かけて胸が熱くなりました。また遠い未来、3人揃ってライブをやることがあれば、後追いのファンながらぜひとも参加したいと思う。






完結に向けて、トリビュートアルバムが出たんだけど、カバーしてる人たちのメンツをみて驚愕した。


1. ハナノユメ / 忘れらんねえよ
2. Make Up! Make Up! / CHAI
3. シャングリラ / ねごと
4. 初日の出 / People In The Box
5. 惚たる蛍 / Homecomings
6. こころとあたま / ペペッターズ
7. バスロマンス [Inst.] / YOUR SONG IS GOOD
8. きらきらひかれ / フジファブリック
9. 世界が終わる夜に / 集団行動
10. 真夜中遊園地 / 川谷絵音
11. 湯気 / Hump Back
12. 恋愛スピリッツ / グループ魂
13. 余談 [スチャットモンチー ver.] / スチャダラパー
14. 染まるよ / きのこ帝国
15. 小さなキラキラ / 月の満ちかけ
16. 東京ハチミツオーケストラ / ギターウルフ


うぉぉおおおおおおおおおおお!メンツえっぐい。


ねごと、フジファブリックあたりと、裏でどんなやりとりがあったのか、すごい気になる。



Hump Backはさぞかし嬉しかっただろう。



『染まるよ』をきのこ帝国がcoverしたのは、名采配と言わざるを得ない。こんなん良いに決まってると決め込んで聴いたら、やっぱりよかった。








16. 東京ハチミツオーケストラ / ギターウルフ




!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?




この字面殺しにかかってません?思わず笑っちゃった。


高校時代、クラスに来たドイツ人留学生が、日本の文化何が好きですか?っていう質問にギターウルフが好きです!って答えて周りポカンとしてる中、俺だけドン引きした2年の秋を思い出しました。

ミラ元気かなぁ。Facebookで大麻ガンギマリしてる写真あげてて大爆笑した。








彼女たちが残した遺産はあまりにもでかい。ガールズバンドの可能性と地位を遥か上までのし上げてくれた。

それが今こうしてシーンをバカみたいに盛り上げてると考えると、両者に対して胸を熱くしながら、音楽を聴かずにはいられないのだ。




伝説のバンドとして、チャットモンチーは後の世代に聴かれていくのだろう。


そして数年後、再びとんでもないガールズバンドが現れてくれることを楽しみにして。








サラバチャットモンチー。






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