あの日に置いてきたもの一つずつ数えて
失うものの多さを並べて眺めていた

思っていたよりも人生は慈悲深いもののようで
人のあたたかさに触れては言葉に詰まった

たった一つを守り抜くため戦ってきたのだけど
意味を成さなくなってしまったよ あの日には戻れないよ

あの日には戻れないよ

東の空を照らしながら昇る朝陽を眺めながら
それでも前に進むこと新しい何かを掴むこと
きみとの約束

喧騒を避けるようにして街をひとり飛び出した
プライドも意地も全て捨てひたすら走った

時に孤独を感じたり虚無感を抱いたけれど
目に映るもののすべてが美しく思えた あの感覚

忘れることができない

月よ遠くで笑いながら 旅人たちを導きながら
何年経ってもそこにいて 何度でも希望の光になって
僕のために

寂しそうな声も ひとりぼっちの夜も
泣けない強がりな心も
隠してずっと歩いているのはあなただけじゃないよ

東の空を照らしながら昇る朝陽を眺めながら
それでも前に進むこと新しい何かを掴むこと

月よ遠くで笑いながら 旅人たちを導きながら
何年経ってもそこにいて 何度でも希望の光になって
僕のために

📸　Dubai, 2018