見出し画像

キングベッド

分からないふりをしていた
気づかれないほどに私は上手くて
だから傷いた心も
見せたことはなかったと思う

いつも身勝手なあなたに振り回されて
疲れたと言ったら半分嘘になるよ

キングサイズのベッドに
あなたの横 小さく
丸まって火照る体を
抱きしめながら夢を見ていた

あなたの肌に伝う
微熱にまどろみながら
目を閉じて息を潜めて
柔らかな唇を感じていた

今思い出すシーンは
タイトルになる言葉が見つからなくて
ただひとつ言えることがあるなら
惚れていたということ

きっとあなた以外の誰かを見つめる
余裕も心の隙間もなかった

キングサイズのベッドに
あなたの横 小さく丸まって
覚めない甘い甘い夢を
永遠に見ていたかった

あなたの肌に伝う
微熱にまどろみながら
目を閉じて息を潜めて
柔らかな唇を感じていた

背伸びしても唇に届かない
だから隣で眠りたいよ

キングサイズのベッドに
あなたの横 小さく丸まって
火照る体を抱きしめながら
甘い夢を見ていた

あなたの肌に伝う
微熱にまどろみながら
目を閉じて息を潜めて
柔らかな唇を感じていた

覚めない甘い甘い夢を
永遠に見ていたかった




📸 Jeju, 2019

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?