見出し画像

旅館スタッフがなぜ田植えをするのか?

こんにちは、あんでぃです。

突然ですが、みなさん田植え体験はしたことがありますか?
普段当たり前のように口にしているお米を一から作る。
自分で植えて育てたお米なら、その味わいもひとしおではないでしょうか。

数年前より、界 玉造のスタッフはそんな田植えをしています。
しかしながら、その田植えは食べるお米のためではありません。

なんと、お酒を作るための酒米なのです。

日本酒がテーマの界 玉造

今年も、日本酒BARを考案したお酒大好きな女性スタッフから田植えのお誘いが社内メールで流れてきました。
酒持田本店さんの酒米を田植えしませんか?
と、過去の田植えの楽しそうな写真とともに。

※ちなみに、この酒米から作られるお酒は以前私がラベル貼りした品種のものです。


ふと、思います。
旅館スタッフがこんなことしてるとこってある??

界 玉造では、日本酒発祥の地・島根県だからこそ、日本酒の魅力を知っていただこうと、宿泊滞在の一つの目玉として「日本酒」をテーマにしています。

界 玉造一推しの日本酒バーだけでありません。

客室にも酒樽のテーブルや、麹室(こうじむろ)をイメージしたデザイン、酒枡のようなキーホルダーなどなど。
お風呂上がりに美肌成分「α-EG」でお肌ツルツルになっていただけるよう日本酒パックもご用意しています。


夜のハイライト、ご当地楽の神楽「大蛇」の演目では、八塩折の酒という協力なお酒をお客様に作っていただいています。
(え?どういうこと?という方は是非体験しにきてください!)

お酒といえば、界 玉造!なんて感じていただけるよう、さまざまな趣向を凝らしているのですが、それだけでは飽き足らず、酒米を作ってしまおう!という…
少し頭のネジが飛んでいそうな発想ですねw


旅館スタッフx田植え=競争力

ただ、このネジの飛び具合はとっても大切。
なぜならば、上記で紹介した内容って、他の旅館でもお金をかけちゃえば、簡単にできちゃうこと。
つまり、いくらでも真似できちゃうんです。

いかに他社に真似されず、独自の姿を描き続けるか?
それが競争力の源泉となります。

「お酒を作るために田植えをしよう。」
そのぐらいぶっ飛んだ発想から生まれるものが、世の人の心の琴線に触れるのでは?なんて思います。

旅館で夕食時に日本酒を注文した時をイメージしてみてください。
サービススタッフが、
「このお酒の酒米、私たちで田植えからラベル貼りまでしたんですよ」
なんて言われたらどうでしょう?
それだけで日本酒の味わいが変わる気がしませんか?

旅館スタッフが地域と繋がる

田植えをすることで得られることは他にもあります。
それは、日本酒の生産者の方々とより密接に繋がれること

界 玉造ではそんな繋がりのある蔵人から美味しいお酒の飲み方を指南していただける手業のひとときをご用意しています。

私も何度か同席したことがあります。
日本酒の垂直飲みや水平飲み、温度違いでの味わいといったように、日本酒の奥深さを体験できます。
お酒好きな方でも、「へー!」の連続の1時間半。
日本酒初心者の方にも是非参加していただきたアクティビティーです。



こういった田植えのような活動を行ったり、
地域社会と繋がったり、
スタッフ一人一人に当事者意識が生まれたり、
さまざまな要素が絡み合って、
スタッフの会話やアクティビティーといった新たな滞在魅力が創造されていくんだと思います。



というわけで、今回は旅館スタッフが田植えをすることについて綴ってみました。
こういった活動が生まれるのも、お酒、ひいては島根・出雲というこの地域を知ってもらいたいという純粋な気持ちがあるからこそ。
旅館業として成り立っているのは、その土地の風土・歴史・住んでいる方々のおかげ。
純粋な感謝の気持ちを忘れずに、これからも地域文化を私たちなりに伝承していきたいと思います。


おもてなし産業をかっこよく。
あんでぃでした。

▼界 玉造で温泉と日本酒を堪能する滞在




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?