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ぼくのサマータイムサマータイム

「ぼくね、おっきくなったら(きみ)と、けっこんするんだよ!だってね、なまえがおんなじだもん!あんどう、だもん!」

「わたしも、(本名)とけっこんする!迎えにきてね」


1996年、夏。

5才のぼくは、人生で初めて恋をした。


2014年、夏。

Facebookで、一人の女性からメッセージがきた。

「(本名)、げんき?いま(地元)にいる?」

あの子だった。

あの夏以来、僕はあの子と連絡を取ってない。
家は遠かったし、学校も違かった。
幼稚園の時同じクラスで、お母さん同士が仲良くて、それでよく遊んでいた。
初対面で、別れ際に
「けっこんする!」なんていっちゃって
向こうも「うん」っていうもんだから
それ以来、ずっとメロメロだった。

でも、正直、忘れかけていた。
あの、甘い夏の味を。

あの子からメッセージがきて以来、毎日毎日やりとりをした。
Facebookだと、なんだかビジネスみたいな雰囲気を感じてしまい、
すぐLINEを交換した。

飲みにも行ったし、ドライブにも行った。
あの子は、あの夏のままの姿だった。
声も匂いも、笑い声も、そのくしゃっとする笑顔も、
全部全部そのままだった。

「ふふ、(本名)は変わらないね」
と頭をポンポンしてくれた。
昔からこの子は、そうやって僕を年下扱いするんだ。

ぼくは16年の時を経て、また(君)に恋をした。
16年の歳月を埋めるのは簡単だった。




「話があるの」

ドライブをして、夜景を見に行って、その車中で
彼女はこう言った。

なんだろう
胸がざわざわした。

これだけ遊びに行っても、まだ僕たちは付き合ってすらいない。
僕は上京すると決めていて
遠距離はできない体質だったから、だからなかなか告白できずにいた。

「海外に留学に行くんだ、わたし。彼氏と一緒に。」



その後の記憶は、あまり覚えていない。
そっか、と言って家に送って行ったような気がする。

夏はいたずらに僕たちを引き合わせる。
きっと、またどこかで会えると思う。
その時お互いがどんな状況にいようと、きっと(君)は
「ふふ、変わらないね」
と、頭をポンポンしてくれるんだよね。




#5才の夏の日以来頭が性感帯になった男の話
#ポンポン求む
#ハッシュタグで全てを壊す男
#雰囲気返してくれ


#元気かな


#サマータイムサマータイム

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あんでぃ@カフェMICHIKUSA店主

さいたまでカフェを経営しています。
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