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トイレの鍵のサインデザイン

こんにちは。GMOペパボ株式会社でデザイナーをしている、anegonといいます。最近会社で、姉御って言われることが増えたので、anegoにしようと思ったら案の定アカがすでにあるので、わりとウルトラマンの怪獣っぽくなりました、アネゴンanegonです。

さて、今回はトイレのドアに貼ってある、鍵の使い方のサインデザインについて小話したいと思います。

世の中の妄想の8割は担ってるんじゃないかというトイレ。
嘘です。言い過ぎました。でも一生のうちトイレに人は三年くらいいるらしいので、なんか想像した方がいいですよね。きっと。

まぁいつも通り用事を足すためにトイレに入ったわけですけど、ふとみたときに鍵の下にすごく気になる矢印があったんです。

これ。

簡素過ぎるイラストですみません。
とにかく取手のようなレバーがあり、水平位置だとロック、縦位置にすると解除をするという仕様でした。

気になったポイント
気になったのがこの矢印。あえての配色ですよね。
この赤と濃紺の切れ目。縦にしっかりと入ってます。
この赤のエリアに入るとロックがかかるということでしょうか。
このレバーの長さからすると斜めぐらいでロックされそうです。
(実際は、このレバーは水平位置まで上げないとロックされません)

あとは「ひらく」シールがあるということはきっと「とじる」あるいは「しめる」シールがあるはずなんだと思いますが、レバーに隠れて見えません。
無意識に動作した場合、今このドアがどういう状態にあるか認識できない。
鍵がちゃんとかかってるのかどうなのかって、けっこう不安に思うことが多いんですよね。


実現したいこと
このデザインで実現したいことはなんだろう?を考えてみます。

1. どうすれば鍵が閉められるのか、開けられるのかがわかる
2. 今鍵がどの状態にあるのか、確認できる

この2つの目的が達成できてると良さそうです。

ということでトイレに入りながら考えてみました。やっぱりトイレは妄想するのにぴったりな場所ですね!

考えたみた
上記の目的を達成するためにはどうすればいいでしょうか。
現状のサインだと、斜めのところはどうなるの?という疑問がわく。。つまり「明確な指定」があると迷いがなくてわかりやすそう。あとは、ちゃんと確認できるところに今の状態が表示されていると良さそうです。

ということで、考えたデザインがこちら。


ユーザーにして欲しい行動を明確にするために、状態ごとのレバーのあるべき位置を表示してみました。文字表示は、現在の状態をちゃんと認識できる位置に配置。
それでは目的をふりかえって確認してみます。

1. どうすれば鍵が閉められるのか、開けられるのかがわかる
2. 今鍵がどの状態にあるのか、確認できる

もう一方の状態がすでに表示されているので、そこに持っていけば良いとイメージしやすそう。レバーがどこにあるかで、横のテキストを見れば鍵がかかってるのか、開いてるのか確認しやすい。

あらかじめ記されているエリアにレバーを置くのは、ちょっとしたゲーミフィケーションもあり。 この辺りは男性小便器のターゲットシールと似たような発想です。ほんの小さなできごとで、人は達成感を感じる生き物らしいですし。
文言は、最近はいろんな国の方も多いので英語もあった方が良いかということで英語と、お子さんも読みやすいひらがなを選びました。あんまりいっぱいあっても読みにくくなりますしね。文言は、もっと人に聞いた方が良さそう。感覚的なところは特にたくさんの人に聞かないとわかりません。
色は対比して認識やすい少し彩度が高めの赤と青にしました。

あー、気づいたらトイレ長居しすぎました!それではこのへんで。
お付き合いありがとうございました〜

この記事は ペパボデザイナー Advent Calendar 2018 14 日目の記事でした。
次回の担当は次世代最強デザイナー「てっちゃん」です!


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