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カカオハンター小方真弓さんとコロンビア・トゥマコのカカオ生産者グスターボさんによるイベント

1月30日、東京・六本木のベーカリーカフェ「ブリコラージュ ブレッド&カンパニー」にて、カカオハンター小方真弓さんとコロンビア・トゥマコのカカオ生産者グスターボさんによるイベントが開催されました。

カカオという植物からチョコレートができるまで、また生産地やそこで働く人々の話などを試食を交えながら1時間半のトークセッションを開催。20名ほどの受講者が熱心に聞き入っていました。
チョコレートはカカオの実(カカオポッド)の中にある果肉を発酵させ、種を取り出して焙煎、薄皮を取り除き、粉砕、コンチング(さらに粒子を細かくして練り、光沢を出す)など多くの工程を経て出来上がる。しかし、植物としてのカカオを栽培しなければチョコレートもないわけであって「農業がなければチョコレートはありません」と小方さんとグスターボさんが冒頭に声を揃えていたのが印象的でした。

トゥマコはコロンビアでもカカオの古くからの生産地であり、その歴史はスペイン侵攻前の先住民たちの文明に遡ります。カカオの品種は、以前は「クリオロ」「トリニタリオ」「フォラステロ」と言われていましたが、2010年からカカオの遺伝子調査が行われ、一口にカカオといっても大きなグループで14系統、生態ごとに細分化して200タイプの地元カカオ(ローカルカカオ)があることがわかってきました。しかし調査は途上であり、中南米全域に調査が進めば、さらに品種が増えるであろうことが予想されています。

試食は、小方さんの「カカオハンター」ブランドで販売しているトゥマコ地区のチョコレートからカカオ分のちがう3種類(53%、70%、82%)、焙煎したカカオニブ、ブリコラージュブレッド&カンパニーで製造したパン・オ・ショコラ、ガトーショコラが提供されました。トゥマコのカカオは香りの個性がはっきりしているため、カカオ分(乳脂肪分)のちがいによって、異なるテイストに感じられます。

ブリコラージュブレッド&カンパニーでは開業からカフェモカ、パン・オ・ショコラなどにトゥマコのチョコレートを使用。その縁から今回のイベント開催となったそうです。冬のチョコレートシーズンにカカオや産地をより深く知るイベントが、今後は増えていくのではないかと感じました。

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